Take-39 映画『ゲットアウト(Get out)』(2017)は面白かったのか?

(;´д`)ネタバレを部分が一部あるよ。まだ知りたくないという方はやや注意しながら進むのだよ──




 (ヴュンヴュン)HELLO! YouTube!(▼д▼)ゝ

 もとい、

 (ヴュンヴュン)HELLO! KakuYomu! (▼д▼)ゝ



 皆様、お風呂にはもう入られたでしょうか?(余計な世話)そんなわけで今週も始まりましたペカピンの『あの映画は本当に面白かったのか?』


 ここ二回ほどですか、なんかしっぽりした回が続いちゃいましたのでね「ヘタしたらコイツ死ぬんちゃうかいな?」なんて思われてもなんかしゃくなんで今回は初っぱなからヴュンヴュンぶっ飛ばしていったろかと、まあそーゆーわけであります。


 え~、それでもなんというかですね、やはりこのご時世、文章だけではどうにもならんぞと考え、とうとう私、<YouTube>の方で動画配信を始めてしまいました。

ワー、(*’ω’ノノ゛☆パチパチパチ。既にご覧になられた方も多いと思われますが、


『ペカピンのシネマ乾燥記ランドリーTVエブリデイ』。


 チャンネル登録はこちらからっ→【嘘です】


 そういった動画を眺めながらぷらぷらネットサーフィンをしてる時でした。『呪怨』の監督さんの清水崇さんですか? あの監督さんが、これまで見た映画の中で「怖かった顔ベスト3」なんて動画が目にとまり、まあTV番組の焼き直しなんですがね、ほうほう、面白いやんけと思ったのがありまして。


 何かと言いますと、あ、まあ、じゃ順にいきましょうかね、まず清水監督が選んだ怖い顔ベスト3。

 その第三位が──お馴染み『リング』(1998)で貞子が呪い殺す時のあの顔。


 なんでも、アレって女優さんの目じゃなくて、まつ毛の少ない助監督に全部抜かせて撮影した目らしいですね。へぇ~。まあ、あんだけ有名になればその助監督さんも本望でしょうね。「あれ、僕の目なんです」って。


 な~んだ助監督の目だと思えばもう恐くないねっ♪ 

 お風呂も安心して入れるねっ(´∀`)♪


 すっとばしまして第一位が松本清張センセ原作、野村芳太郎監督の『鬼畜』(1978)という映画の中で、女優の岩下志麻さんがとあるワンシーンで演じた顔ということでした。


『小説家になろう』ではここらにデ~ンと画像が貼ってあるわけですがカクヨムでは貼れないのが残念であります。


 生々しい怖さですよね(笑)貞子とはまた違い、あなたの人生の中でひょっとしたら一度くらいは遭遇してもおかしくない、そんなこわ~い表情でもあります。特に浮気なんかしちゃうと遭遇確率がグッと上がるんじゃないかと思われますので世の男性オス諸君は十分お気をつけください。

 この映画もね~、いや~、見てて息苦しくなるような映画でした。



 で、言いたいのは第二位に選ばれた怖い顔。

 これが『オーメン』(1976)のラスト・シーンだったわけですね。悪魔の子であるダミアンが墓地でこちらを振り向いてニヤッと笑うあの超有名なラストシーンの顔です。


 面白いな~と思ったのがその撮影方法。


 なんでも監督のリチャード・ドナーは撮影前、子役の子に「こちらを振り返っても絶対笑っちゃいけないからね」と、そう、念を押したそうなんですね。で、「ヨーイ……アクション!」。


 ウィ~ンってカメラが寄っていきます。で、子役のその子が振り向くお芝居しますやね。すると、なんとそこには──今度は何とかして子供を笑わかせようとしてるスタッフ達がカメラの脇で変顔をしたりしてるわけです。子供も「笑っちゃゃいけないからね」なんて言われてるもんだから──偉いですね──ちょっとこらえようとしてるわけなんですよ。


 そうして完成したのがあの不気味な笑顔ってんですから、私も、な~るほどなぁ、なんて唸っちゃいましてですね。

 あ、あれ、こらえ顔だったんだ……って。


 これも画像貼れないのが残念……(´Д`)


 改めて私も見てみましたが確かにこらえ顔なんですよね(笑)いや~不思議なもんです。先入観なしに見るととてもかわいいだけの、悪魔というよりは天使の笑顔ですからね。ただ、俗に言う「目が笑ってない」顔ってのはこういうのを言うんだな……と。



 まあそんなこんなで、今回は『ゲット・アウト』という映画を選んでみまみた。失礼、噛みました。わざとじゃないです。

 コレねえ、見るのすっごい楽しみだったんですよ、ボク、うん。


 最近てゆーかまあ昔からなんですけど、映画って予告がやたら素敵やん? カッコいいですよね。


 僕も予告って大好きなんですけど肝心の本編を見ちゃうとアレ? てのが多いのも否めない。


 ヘタに予告でおおよそのストーリーがわかっちゃうと、あ、本編もうええですわ、うち急いでまんねんオホホホはいサイナラってなっちゃうどこぞのせっかちな大阪のおばちゃんみたいな人も中にはいるでしょう。


 6月公開の『ハン・ソロ』でもその問題が問われてますやんね。予告で大半の流れは見えちゃってますからね。高いおぜぜを払って劇場まで足を運んでですよ、果たしてホンマに予告以上の何かをキチンと見せてくれるのだろーか──と。



 まあ配給元も商売ですから見せる見せないの塩梅あんばいがまた難しい。うまいところ試食させるだけさせといて、あら美味しいわぁ、でもうち急ぎまんねんオホホはいサイナラ~になったら、またおばちゃん買うてくれへんかったやん!てゆーか急いどるんなら食うなや!!──ってそうなってもねぇ……。そうなんすよ、買ってもらえなきゃまた困るわけで。



 そしたら今度は──世の中には頭がええ人もおりますなぁ、ブラピの『ワールド・ウォー・Z(2013)』の予告なんてのはそれを逆手に取ってましたもんね。

「あれなゾンビ映画なんやねんて」てなことがわかると今度はホラーが苦手なおばちゃんたちが「あっらぁ~怖いわぁ、やっぱ若大将シリーズが一番ですわねぇ奥様オホホホ」てな感じでまた来ない。どないすりゃええねん──てことで……「よしゃ!──もうこうなったら予告にはゾンビはうつさんとこ。黙っとこ!」と。

 あれも実に革新的な確信犯的予告でした。実際、私自身もDVDになるまでゾンビ映画だなんて知りませんでしたからね。



 昔でしたら『E.T.(1982)』とか『エレファント・マン(1980)』、そういった映画は公開当日までかったくなにその風呂敷を開けませんでしたからね。ギッチギチですよ、ホントに。『E.T.』なんてそれこそ有名なあのポスターの手だけで、どんな姿形してるんやろ……て、まったくわからない。懐中電灯に照らされたE.T.の登場シーンでエリオット少年と一緒に「うわわわぁ~!」と一緒に叫んで私もようやく初対面。


 その濃厚なチラリズム & 放置プレイによってかつての少年はもう、それわそれわ、ドキドキとさせられたものでした。


 この『ゲット・アウト』の予告も「えっ? なんかよくわからんぞ???」てのが物凄くあって、だからこそと申しますか興味をそそられたんですよね。まさに「答えは本編で」「続きは劇場で」と、やけに突き放した感がよかった。しかもアカデミーで脚本賞まで獲っちゃったんで期待は最高潮に。


『……な、なんなんやろ、あの主人公、なんで椅子に縛られて涙流しとんのやろ? 絶対なんか想像もつかないようなドえらいオチが待ってるに違いないんや!』と。


 ガ、


 いざ始まって見ると──


 タイトルまでは雰囲気がよかったんですよね。「これから何が起こるのかやっぱりよくわかんねーぞ、ドキドキ、えーやんえーやん」みたいな。


 次第に……ヤな予感が──


 あれ、これは

 (´∀`)

 ひょっとして──

 (´∀`;)

 ん……そっち?── 

 (´ー`;)

 い、いや~まさかね~

 (゜▽゜;)

 ぬぇ?

 (゜Д゜)

 さ、さらにそっちいっちゃうんですか?

 (@_@;)

 ……て、ことは?

 (;´д`)

 あ……。

 いやん……。

 そっちは……。

 ダメ…………


 ぐ、ぐ~、しまった、やっちまったかなぁ……。

 だから、あれだけ期待し過ぎるのはダメだって誓ったじゃないかぁ~!(´Д`)


 と、まあ、心の動きだけで表しますと、そんな感じ。


「女をオトすには相手に考えさせる時間を与えちゃいけねえ……」


 なんて台詞を、どこかで効いたこともありますが、予告から本編を見るまでに十分考える時間があったことがむしろ今回、私の敗因なんでしょうかね。


 いかにも~黒人差別を匂わせるようなサスペンス……に見せかけといて……からの~……さらに裏をかいて~、実は~、いやいや、それよりもっと……なんて、カイジのE.カード並みに勝手に自分の中で二周も三周もさせられてしまったような気がします。

(´Д`)


 決して面白くないわけではないんですよ。いや、ホント。むしろ教科書通りってか、サスペンスのお手本のようだなぁと思ったくらいでして。


 ただ、


 私が期待し過ぎなのかもしれませんが、アマチュア作品でなく脚本賞作品ってことを念頭に置くと正直もうちっと予想の範疇を裏切りまくるくらいのところに行き着いて欲しかったのは確か。


 だってそういうのってホラ、ね? やっぱボクらの目標でもあるわけじゃないすか? 指針であるわけじゃないすか?(;´д`)


 できれば到達点を側にしてほしくなかったな~というか。


 後半なんかは、たまたまこないだ読み直したばかりの──楳図かずお先生の『洗礼』って漫画、知ってますかね? それを思い出してしまったり。ああ、どうせこのネタならあっちの方が断然面白かったな~と。


 そんなわけで不本意ながら「何気に楳図かずおセンセって怖いだけじゃなく卓越したストーリーテラーなんだよなぁ……」というのを改めて実感させられるという何だかもうようわからん不思議な結果になってしまいました。しかもこれ1974年の漫画ですからねぇ……。

 ま、カテゴリが違うんで、比べるのもどうかとは思うんですが(笑)


 そんな中この映画で唯一、

「こわっΣ(゜Д゜)!」

と思ったのが、そう、家政婦を演じてます《ベティ・ガブリエル》姉さんの怪演、てか顔演? ま、これも予告で見れちゃうんですけどね。


 彼女、この映画以外──ドレスなんかをまとってる他の写真とか見ると──何気に可愛らしい顔してるんですけどね、なんであんな怖い顔できんだろ……(;゜゜)。


 はい、では皆さんも御一緒にやってみてください。まずは── 


 腕を前から上にあげて大きく背伸びのポ~ズ!


 はい、よくできました、次は──


 満面の笑みで涙を流しながらひたいに血管を浮かせるフェイ~ス!


 あ、今、本当にやってみたでしょ?

 困った人たちだ、まったく……

 皆さんの変顔がこの目に浮かぶようです。


 まあ、彼女のあの不気味さを見るだけでも一見の価値はあるかもですね。私の中で怖かった顔ベスト3に入るんじゃないかな。


 イヤ、それでもヒッチコックの『レベッカ(1940)』の家政婦、ダンバース婦人には負けるかも。あれ中学生くらいに見たんだっけかな、モンスターやエイリアンじゃなくて人間で怖いって思ったのはダンバース婦人が最初かもしれん。何気にトラウマなんですよね。


 そんなわけでこの『ゲット・アウト』、変に二周三周しなければ普通に勝てます(勝てるって……)。蛇でいてくれてありがとう。



 てなところで今回のエッセイはこれにて終了、またお会いしましょう( ̄ー ̄)ノ♪


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 では、恒例のジャンケンタ~イム! 

……はやりません。


 提供はブルボン、ポッカコーヒー、キャニオンレコード、東京モード学園。N区ニッポン放送から生放送でお届け致しましたした。see、you!(←YouTubeよりオールナイトニッポン聴いて育ったヤツ)






【本作からの枝分かれ映画、勝手に三選】



★『招かれざる客』(1967)

……この『ゲット・アウト』って作品、どう考えてもこの映画がモトネタやろ? ってことで有名作品ながら見逃していたこちらを思いきって一緒に見ました……が、前半のノリが本当ににほぼ一緒なんすよね(笑)。


 いい映画でしたが……ただ、さすがに同じような展開をぶっ続けて見るとちょっとげんなりするというか、ちと失敗したかなと。


 実はボクこの作品ってもっと尖った感じの社会派作品とずっと思ってたんですね。黒人差別にバッドエンド──みたいな。まさかこんな『渡る世間は鬼ばかり』みたいなほのぼのアットホームドラマだとは思ってなかったんでちょっとビックリでしたね。


 ピクサーのアニメ『カールじいさんの空飛ぶ家』のカールじいさんはこの映画のスペンサー・トレイシーがモデルであります。どこかで聞いたことはあったのですが、すっかり忘れていて、登場した瞬間、「あっ! カールじいさんやんけ!!」と0.3秒くらいで認識できたところがまた凄い(笑)



★『ミート・ザ・ペアレンツ』(2000)

 ……「恋人を両親へご紹介する映画」ってことでつい思い出すのはやっぱこれなんですけど、ジャンルは全く違うバリバリのコメディ。part3まで製作されてますね。


 彼女のお父さんがロバート・デ・ニーロ、しかも元C.I.A.の捜査官ってことだから手強い。私でしたら少し遠慮しときたいところです(笑)


 しかもpart2では今度は主人公の父親役としてダスティン・ホフマンが!(私、ダスティン・ホフマンの大・大・大ファンなのです)デ・ニーロvsホフマンの父親同士の対決(?)には本気で感動した覚えがあります。記憶が正しければこの二人これが最初で最後の初共演じゃなかったかな……?


 なので私の本当のお奨めはpart2なんですがそのためにはpart1を見ましょう(笑)

 この『ミート・ザ・ペアレンツ2』はハリウッドのコメディとしての興行集積歴代1位だそうです。私的にはすっごいわかるわぁと……。



★『ピアニスト』(2001)

 ……これといって本作とは何の枝分かれもしておりません(笑)


 ただ、本編で取り上げた“映画の中で怖かった顔”を思い浮かべた時、自分の中でパッと最初に思いついたのがこの映画のラストシーン。


 女性主人公が自分の胸をナイフで刺す場面がありまして、展開的にあまりにトートツなんでビックリしたってのもありますが、その時の顔が、もうね、怖くて……(*_*)


 今でも頭に焼き付いております。てゆーか所謂「記憶の捏造」により、おそらく実際の映像よりも私の頭の中のその顔は今や二倍も三倍も怖く残ってるはずです(笑)


 監督は史上最悪映画『ファニー・ゲーム』のミハエル・ハネケ。カット秒数や距離的空間など論理的に不安な映像を作り出そうと試みる離れ技の天才。


 男性を知らぬままに生きてきた40歳の女性。彼女がその裏に隠し持った欲望とは……


 観念的な部分もありますがむしろ今の観客ならすぐついていけそうな気がします。芥川賞なんかのドロドロな文学が好きな人にはお薦めかもですね。




 




※このエッセイは単なるおちゃらけメタフィクションであり、個人名・団体名・その他全てはネタであります。ハテ? どっかで見たような……と思われる部分がございましたら、それは全て錯覚であり、またそうでないとしても──好意はあれど──悪意におきましては“これっぽっち”もございませんのであしからず。

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