第2話ロボットの反乱
退屈な事件をいくつも解決していたカクヨだった。
そしてカクヨは今日もカクヨ研究所の一室でハンモックにゆられていた。
「あ〜ぁ、退屈。なにかおきないかな〜」
またハンモックをゆらした。
「こういうときにはクヨム君が、入り口をバン!って」
そう言って入り口を見た。
バン!
「博士! 事件です!」
「キタキターーーーーーーーー!」
カクヨはハンモックから降りるのももどかしく、転げ落ちた。
「イタタタ……」
「博士! 大丈夫ですか?」
「だ、だいじょぶ」
赤くなった額と頬と肘を撫でながらカクヨは答えた。
「それで、クヨムくん。事件というのは!?」
立ち上がり伸びでもするように精一杯体を伸ばし、腕を組んで訪ねた。
「はい、博士。こちらをご覧ください」
クヨムはタブレットをカクヨに見せた。
「なになに…… ロボットの反乱ですか〜。まぁいつかやると思ってましたけど」
「博士〜、のんびりそんなことを言ってる場合じゃないですよ!」
「だいじょうぶだいじょうぶ。こんなこともあろうかと作っておいたウィルスがあるから」
カクヨはハンモックの向こう側にある机から一本のメモリメディアを取り出し、戻ってきた。
「クヨムくん、タブレットかりますね〜」
カクヨは言うが早いかクヨムのタブレットにメモリデバイスを刺した。
「これで、はい、ブロードキャストっと」
そう言い、タブレットをタップした。
「何日かかかるかもしれないけど、これで大丈夫だよ」
「博士〜、こんなこともあろうかとって…… いったいいつ、どうやって作っていたんですか?」
「え? だってロボットに使われているソフトウェアってカクヨが書いたんだよ?」
「うわぁ! さすが博士だ! なのにまったく僕は……」
「そういう後ろ向きなとこがクヨムくんの悪いとこだよね〜」
そういうと、カクヨは小さな脚立からハンモックに乗って寝転んだ。
そしてカクヨは呟いた。
「あ〜ぁ、退屈。なにかおきないかな〜」
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