【二章までのあらすじ】
Y県S市の飯田山の展望台で、首が焼かれ、両肘が切断された男の変死体が発見された。被害者は、元警察官の木村栄治だった。Y県警の坂井陶也は、昨年一審で死刑が確定した西川昭が起こした、実父および隣家四人殺傷事件との関連性、そして今年飯田山のそばに新設されたばかりの東北広益文化大学との関係性から、飯田山殺人事件の捜査と被害者木村の身辺調査を進めている。
その東北広益文化大学には、西川受刑者の長男が在籍している。五十嵐康一郎学長は、死刑囚の身内であるためにM大学から入学を拒否された彼を受け入れていた。さらに、三年前の「西川事件」と何らかの深い関わりをもつと思われる井上佐織、谷本聡子、三上賢太といった面々も在籍し、各々の思いを心中に隠し抱きながら日々を過ごしていた。
そのような中、大学敷地内の物置小屋で、同大学教授である今野泰の遺体が発見された。首吊り自殺の様相であったが、刑事の坂井や聡子のルームメイトである小島美沙希、そして美沙希の知人でひきこもりの “宮田和彦 ”は、それが他殺であると断言する。さらに警察側では、今野と木村、西川の過去の交友関係が見出され、そこから三つの事件の関連性が示唆された。
一方、美沙希から今野の事件の概要を聞いた宮田は、遺体が発見された現場の「密室状況」のしくみを解明したと言う。
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