終わりの龍と時計塔

桐 式十

眠りの中で

歪みに歪んだ世界で、僅かに残った理から外れた存在。それがボクだ。

勿論自分以外にもそんな存在はいるが、こんな理不尽な力と地位と真実を与えられたのはボクだけだろう。

カミサマの様な扱いのまま、ボクは永遠にこの姿のままで生きるのだ。


だけどカミサマは此処にいない。祝福も天罰も、ヒトが与える。

ボクを縛りつけるこの呪いも、性根の腐った人間によって与えられたモノだ。

砂時計の砂が流れ終えたら、ボクはそれを血に変えてひっくり返してやる。

疎まれようが、世界の敵になろうが一向に構わない。ボクは奴らを断罪する。

絶対王の名に懸けて、だ。

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