〈スコップ〉『終末少女の日記』 作者:笹倉

キャッチコピー『少女が迷い込んだのは、すべてが終わりゆく町。』




【連作短編小説】

終末のサイハテに迷い込んだ少女は、言葉を話す一匹の黒猫に出会う。隣に越してきたロバパカ、トイレに流される同僚、荒唐無稽の番傘屋、組織に狙われるテレビ男、歌を愛する人魚、空を孤独で飛ぶドラゴン、鍋とバケツを被って喧嘩する兄弟、「終わらない話」を書く小説家……そして、影。《サイハテ》の町に集うのは、そんな愉快で楽しくてちょっと変わった奴らばかり。

そして、彼らは一様に、多様な終わりを持っていた。



※あらすじ抜粋 つーかコピペ








夢を見ている間って

なんだか、ふわふわとしてつかみどころが無くて

思い通りにいくかと思えばそうでもなくて

あやふやな感覚を覚えながら、奇妙な出来事を繰り返して


あ、これ夢なんだ。


ってようやく気付く。








はい、ということで

みなさんこんばんは。濱太郎です。

今日スコップするのは 作者:笹倉『終末少女の日記』です。


この小説はファンタジーです。

しかもちょっと毛色の違う、童話的であってそうでない不思議な物語。

面白い、ええ面白いですとも。


上記のあらすじを読んでもらってわかる通り

もう、わけのわからない存在がたくさん登場します。

首から上がテレビなテレビ男さんはやたらとティッシュを使ってるし。

同僚の方は毎度というほどトイレに流されてしまうし。

大雨が降れば、辺りの景色が変わってしまうし。

ドラゴンがいれば、人魚もいる。


ファンタジー……いや、これは幻想小説だ。


物語は、主人公の少女が書く日記形式で語られていきます。

様々なキャラクターが出てきますが、喋る黒猫トキノと少女が基本的に行動を共にしています。というか一緒に住んでいます。

黒猫のトキノ、料理作ってくれたりします。


え、猫が料理つくるってどういうこと?


そんなありえないような出来事が日常茶飯事で行われていきます。

少女はありえないような人たちと日々を過ごしていくのですが

その少女には『サイハテの町』にくるまでの記憶がない。

どうやってここまできたのか、そらすらも覚えていない。


ふんわりとのどかな生活の中にどこか歪さを感じる。


少女の仕事である「影を記す」、その影とは一体何なのか。

そもそもこの世界は一体何なのか、始まりはあったのか

終わりはあるのか?


3月1日からの日記から始まる物語。

少しずつ明らかになっていく? 謎? 謎? 謎?



えー、そのレビューの方も書かせてもらったんですが

もう、なんて表現していいかわからないんですよ(いつもだろ


とにかく読んでみてください。これに尽きます。

でも、ひょっとすれば最初で読むのをやめてしまう方

もしくは内容がどうにも合わない人ってのが

結構しっかり分かれてしまう作品だと思います。


ちなみに私も最初は1話、2話辺りで一回読むのやめたんですよ。

それからちょっと経ってから、気にはなっていたのでフォローをしていおいたこともあり、また最初から読み始めたんですけど、もう止まらなかったですね。


幻想的な世界観。

他の方がレビューで書いてましたが、

「ボタンを掛け違えた服のような世界」

まさにそんな感じです。


そうですね、もしアニメ化するならば

今は亡き今敏監督にぜひ制作していただきたい。

なんてことを密かに願ってしまった。

ああ、今さんのアニメは本当に面白いよなぁ。

今さんの作品をまだ観たことが無い方

ぜひ、お近くのTYUTAYAやGIOでレンタルしてみてください。




おっとっと、脱線。





えー自分が書いたレビューでも漏らしているんですが

こんな話を書いてみたかった。と思ったのと同時に

今の自分にある想像力ではこれは書けない。

それが悔しい。そう、感じさせてくれる作品でした。




現在、日記(物語)は4月5日まで更新されています。

この終わりのない物語に終わりはくるのか。

みんなではらはらわくわくしながら見守っていきませんか。







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