―青い髪の少年フロルと哀れなゴブリン―

 森を出るころには、もう夕暮れ時になっていた。

 「俺の家はもうすぐだ。もうちょっと頑張れ」

 「……うん」

 少し歩くと村の明かりが見えてきた。

 「ほら見えてきたぞ、もうすぐだ」

 痛みをこらえてようやく村に着いた。

 村は静かだった。人の声がほとんどしない。あちこちに藁わらが積み上げられていて、藁の気持ち良い香りが漂ってくる。

 少年は仏頂面でずんずん歩いていく。遅れまいと少し駆け足になって少年を追いかける。

 「さ、ここが俺の家だ。まあ入れ」

 「お邪魔します」

 少年の家は木造でそれほど大きくないが、人が一人住むには十分な広さだった。

 「今、何か飲み物出すからそこに座って」

 「うん。ありがとう」

 「ほら、ちょっと熱いけど……」

 差し出されたカップからは、コーンスープみたいな香りがした。

 「すごく……美味しいね。これはなんて飲み物なの?」

 「お前、ポタージュも知らないのか? 本当、変わってるなあ。それに、ずいぶん懐いてるんだなその鳥……」

 「えっ?」

 あわてて後ろを振り返ると椅子にポポが止まっていた。

 「ポポ! 付いてきたの?」

 《――私、行くあてが無いんです。しばらく付いて行ってもよろしいでしょうか?》

 「そっか……ポポは爆発のショックで記憶がないんだもんね……、うん! 一緒にいてよポポ! その方が僕もいいや」

 《――ありがとうございます》

 ……気づくと少年がこちらに訝しげな眼差しを向けている。

 「お前さあ、さっきから何独りでブツブツ言ってんの?」

 「独り言じゃないよ! ポポと話してるじゃないか!」

 「……は? 鳥がしゃべるわけないだろ。アホか」

 《――シュウさん。この人に私の声は届かないようです。ここは誤魔化しておきましょう》

 僕にははっきりと聞こえるんだけどなあ……。まあいいや、ポポがそう言うなら誤魔化しておこう。

 「いや、ごめん。僕、変な癖があるみたいで」

 「まあいいや。とりあえず、その足の怪我を何とかしないとな。ほら包帯と薬」

 「ありがとう。本当に、君は親切な人だね。そういえば名前を聞いてなかった」

 「フン……親切ね……。俺はフロル。お前は?」

 「僕はシュウ。よろしくフロル。ところでそれ……脱がないの?」

 僕はフロルのバンダナと、マフラーを指さして言った。

 「ん……まあ、これは気にしないでくれ。俺はあまり人に顔を見せたくない性質たちなんでな」

 「ふーんそうなんだ」

 「ところで、シュウ金は持ってるのか?」

 大事なことを今の今まで忘れていた。僕は今、お金を持っていない。一文無しで異世界へやって来るとはいきなりマズイことになってきたぞ……。

 「ごめん。お金持ってないんだ……。迷惑なら出ていくよ」

 しかし、僕の心配をよそにフロルは言った。

 「いや、家にいるのは別に構わないんだ。久しぶりにこうして話せる奴がいて俺も何だかんだで楽しいしな。ただ、お金がないと靴も買えないだろ。このまま裸足じゃああんまりだ。見てる俺の足が痛くなっちまうよ」

 「……心配してくれてありがとう。でもこんなにおいしい飲み物も出してもらってこれ以上甘えられないよ」

 「何言ってんだ、俺は危うくお前を矢で殺しちまうところだったんだぜ。これ位するのが当然ってもんさ」

 と、ポポが話に割り込んできた。

 《――失礼ですがシュウさん。お話があるのですが……》

 僕はフロルに怪しまれないように、ちょっと空を見てくると言って外に出た。

 「何だよ、ポポ急に……」

 《――あのう靴くらいなら、時間があれば私、何とかできますよ》

 「えっ? どうやって」

 《――魔力を使うんですよ》

 「へっ? 魔力だって?」

 《――魔力とは神秘に包まれた力のことです》

 「……魔力ってことは、魔法のことだろうか。なんて聞いてもピンとこないけど、もしかしてさっき僕の手から火が出たのも……君が……?」

 《――はい》

 「いいなあ、魔法……。それで、どうやるの?」

 《――木材をちょうどシュウさん両手分くらい集めていただけますか? 木材が集まったら私が魔法でいったん分解してから、再度、魔法を使って靴の形に組成します》

 「そんなことも出来るんだね。分かった。木材を集めてくるよ」

 ……魔法なんて……いよいよ僕は異世界にやってきてしまったという実感を感じさせる。

 しかし、森にまた行くのは危険だと思うし、ふむ……どうしたものか……。

 悩んだ挙句僕はフロルに相談してみることにした。

 「ねえ、フロル。木材とか余ってない?」

 「おう、シュウ。木材なんか、何かに必要なのか?」

 「うん。靴を作るのに必要なんだ」

 「靴を作るだって? お前、靴職人だったのか?」

 「いや……違うけど……。まあいいや、余ってたら譲ってもらえないかな?」

 「いいよ。その辺に森で拾ってきた薪があるから使ってくれ」

 「ありがとう!」

 僕はフロルに両手分位の薪をもらって外に出る。……けっこう重い。そして、外で待っていたポポに渡した。

 《――ありがとうございます。これ位あれば十分だと思います。それでは始めますよ。私から少し離れていてください》

 言われるままに、僕はポポから離れた。

 ポポがブツブツと何かを言い始めると、地面に置かれた薪の山を中心として、うっすらと丸い陣が浮かび上がってくる。やがて、丸い陣は薪の山の周りをくるくると回り始めた。そして次の瞬間、まぶしい光が薪の山を包んで、そして、消えた。すると、先ほどまであった薪の山は消えていて、小さな光の粒みたいなものが、辺りに漂っている。そして、再びポポがブツブツ言い始めると、光に粒は集まっていって、またまぶしい光が現れる。さっきとは違う色の光だ。光が消えると、そこには薄茶色な薪の色をした一足の靴があった。

 「うわあ! すごいよ! ポポ!」

 僕は驚きのあまり興奮してしまった。だって目の前の薪が靴になったんだ! 奇跡としか言いようがない現象を、僕は今この目で見たんだ。小説や漫画の中のおとぎ話と思っていた魔法を、この目で見たんだ! 

 《――いえいえ、うまくできて良かったです》

 靴を履いてみて驚いた。僕の足にジャストフィットだったのだ。

 「サイズもぴったりだよ。すごいな魔法って……。ポポ、ありがとう!」

 《――私も助けてもらったお礼がしたかったので喜んでいただけて良かった》

 「でもさあ、……ポポって記憶喪失なんでしょ。魔法の使い方とか何で覚えてたの?」

 《――それは私も思ってました。自分が何者で、どんなことをしていたかは全く思い出せないのですが、魔法の使い方や、文字などは覚えています》

 「ポポって文字も読むことができるの?」

 《――はい》

 「やっぱりポポはすごいね。しゃべれるし。僕はこんな鳥、見たことも聞いたこともないよ」

 《――もしかしたら、私にとって生きていくうえでとても大切なことだから……だから忘れなかったとは考えられませんか?》

 「うーん……。でも確かに記憶喪失でも、息をする方法を忘れた人って聞いたことないしなあ……もしかすると、そうなのかもしれないね。まあ、とりあえずフロルの家に戻ろうか」

 《――そうですね》

 フロルの家に戻ると、テーブルに俯いたようにしているフロルがいた。

 「……シュウ、さっきの何だよ……?」

 「……さっきのって?」

 彼は僕の靴を指さして言った。

 「……俺、お前が外で何してんのか気になって、こっそり見てたんだよ。そしたら……急に薪が消えて……靴になったじゃねえか。あれは何だ!? どうやったんだ!?」

 僕は返答に困った。僕自身、原理がよく分かってないし……。こうなったら、正直に話す他ないか……。左肩に乗っているポポも、やれやれ仕方ないという素振りをしているように見えた。

 「あのさ……落ち着いて聞いてほしいんだけど……」

 僕が異世界からやって来たことや、ポポと僕は会話ができること、魔法で靴を作ったことを話し終えると、

 「……信じられねえような話だな」

 「……そこは僕を信じてもらうしかないんだけど……」

 「特にシュウ、お前が俺のいるこの世界とは別の世界から来たってのが信じがたいぜ。別の世界って、俺にはわけわかんねえ。それに、魔法なんてものは俺は聞いたことがねえ。本当にそんなもんがあんのか?」

 「だって、フロルもさっき見たんだろ?」

 「ま……まあな……。よし、わかった! とりあえず、いったんお前の話を信じることにする。それで、シュウ、これからどうするつもりだ?」

 「考えてなかったなあ……。まあ、元の世界に帰る方法を見つけないと。後は、ポポの手伝いかな」

 「ポポ? どういうことだ?」

 「ポポはどうやら記憶喪失みたいなんだ。山賊の仕掛けた罠の爆発によるショックでね。それで、自分がそれまで何をしていたのか思い出せないらしいんだ。言葉や文字とかは覚えているみたいだけど……」

 記憶喪失って厄介だなあと、僕はつくづく思う。

 「記憶喪失か……なるほどね……」

 フロルは頬杖をついて少しの間考え込んだ後、口を開いた。

 「…………よし、俺もお前らの手伝いをしてやるよ」

 「えっ!? 何で?」

 「何でって……まあ、ここまでくる間もお前らといると楽しかったしな。ま、そんなとこだ」

 「そんな理由で付いてきてもらって、本当にいいの?」

 「ああ。俺が決めたんだ。大体、お前ら、俺がいないと何にも出来ないだろう。この辺りの地形すら把握してないんだから」

 「それは……そうだけど……。……ありがとう。フロル。」

 「いいってことよ。よし、じゃあ出発は明日にしようぜ。情報を集めるなら、とりあえず人の集まるところに行かないとな。そういうことで、今日はもう休めよ。屋根裏は自由に使ってもらって構わない」

 「うん。そうするよ。じゃまた明日……」

 「おう」


 ――かくして、僕、ポポ、フロルの二人と一羽は、ポポの記憶を取り戻すため、そして僕が元の世界へ帰る方法を探す旅に出ることになったのであった――。


 屋根裏部屋には、藁で作ってある簡素なベッドと小さい窓があるだけだ。

 ポポはもうすでに、僕の肩の上にとまって寝ているようだ。ポポを起こさないように、窓の近くにそっと下ろしてやる。

 「……何か……疲れたな」

 疲労感と共に強烈な眠気が僕を襲い、僕はベッドの上に横になって目を閉じた。下の方からフロルの声が聞こえてきたような気がしたが、僕はそのまま深い眠りに誘われた。




 「…………はい、今、ノワン村です…………始末は終わりました。……了解しました」



 窓から注ぎ込んでくる陽光で、僕は目覚めた。少し肌寒い。何も上に掛けずに寝たからだろうか。足の痛みはすっかり無くなっていた。ぬーっと背伸びをする。今日から、元の世界に戻る方法を探し始めるのだ。大変であろうことは何となく予想できたが、言いようもない高揚感が僕を包んでいた。

 《――おはようございます》

 ポポが僕の肩にとまって言った。

 「おはよう」

 下の階に降りると、フロルがまだ、よだれを垂らして眠っていた。

 家の外に出て、空を見上げると、清々しいような青空が広がっている。深呼吸をすると、少し冷たい空気が流れ込んできて気持ちいい。風は穏やかだが、止むことなく吹いている。

 こんなにも気持ちのいい朝だというのに、村は静寂に包まれている。僕にはそれが少しだけ不思議だった。普通、早起きしてるおじさんとか、新聞配達のお兄さんとかいると思うんだけど、異世界ではやっぱり違うのかなあ……。

 そんなことを考えつつ家の中に戻ると、フロルが寝ぼけたような顔で座っていた。

 「……ふぁ~。おはよう」

 「おはよう」

 「さて、さっさと飯食って、出発するか」

 そう言うと、フロルは、キッチンの方へ向かった。

 ふと、僕はフロルに先ほど抱いた疑問を投げかけてみたくなった。

 「あのさあ……」

 「何だ」

 「この村……ノワン村には、村長とか居ないの?」

 不意の質問に、フロルの表情が若干強張ったように見えた。

 「……どうして?」

 フロルの声は凍てつく刃のような声だった。どことも知れぬ方を睨みつけ、拳をふるわせている。

 「いや、さっき外に出たとき、こんないい天気なのに、全然人の声が聞こえてこなかったから……不思議に思って……」

 「……ここの他にも家とか数軒あっただろ?」

 「うん」

 「……ちょっと前までは、人がそれなりにたくさん居たんだ。……あの時までは……」

 「あの時って……?」

 フロルはテーブルを思い切り叩きつけた。テーブルの上に置いてあったコップの水がこぼれてしまうほどの衝撃だった。

 「……この村は山賊の一党に襲われたんだ……。それで……皆、逝っちまった。俺はちょうど、用事で村を出ていてな……何もできなかった……」

 「……辛いことを話させてごめん」

 「……シュウが謝ることないさ」

 「……さ、出来たぞ。しめっぽい話はもう止めにしようぜ。飯がまずくなる」

 フロルはスープを僕に差し出した。口では平静を装っているものの、口元は笑っていなかった。彼はどんな思いでここにいるのだろう。それまで当たり前に居るものだと思っていた人達が、ある日突然、いなくなってしまったのだ。そんなことを経験したことがない僕には、きっと彼の気持ちを真に理解することはできないかもしれない。それでも、少しだけでも助けになりたい……。僕は、スープを飲みながらそう思った。

 「よし、それじゃあこれから、どこに行くかだが……昨日も言ったように、とりあえず、人がたくさん集まるような大きな町へ行った方がいいと思う」

 「うん。僕も賛成だよ。その方が情報をたくさん集められるかもしれないし」

 《――私も賛成です》

 「それじゃあ、ここから少し東にある町、ウィンリーブスへ行こうぜ」

 「ウィンリーブス?」

 「今地図持ってねえから説明しにくいんだが、ウィンリーブスは宿場町なんだ。旅人が結構立ち寄るから店もそれなりに多いし、俺もよく行ってたんだ」

 「へえ宿場町かあ……。よし! じゃあ、出発しよう」

 「シュウ、お前丸腰だろ。危ないから俺の後ろにいろよ」

 ポポがいるから、大丈夫な気がしたが、僕は素直に従うことにした。

 僕らはノワン村を出発した。


 相変わらず、フロルは鼻から上をすっぽりと布で覆い襟元はマフラーを巻いている。

 「ねえ、フロル。その恰好……怪しい人に勘違いされないの?」

 もしこんな奴がバスに乗ってたら絶対通報されるだろう。

 だが、フロルの返事は、

 「ん? まあ、大丈夫だ。気にすんな」

 と、あまり気にしていない様子だ。

 フロルは腰の辺りにナイフのような短剣を二本隠し持っていた。軽くて使いやすいのだそうだ。弓は信じられないことに折り畳み式らしいので、ズボンのポケットに入れていた。

 武器か……いいなあ。僕は思った。僕も何か武器になるようなものがないか、スウェットのポケットに手を突っ込む。と、何やら堅いものがあった。取り出してみると……一個のアメ。プラスチックの袋に入ったものだった。はあ……これでは武器にならないな。まあ、来た時の状況が状況だっただけに、僕はため息をつくより他なかった。ポポがアメをじっと見ていたが気にせず歩みを進めた。そもそも、僕はどうしてここにいるんだろう?

 フロルによるとこの辺りは、ノワン平原というらしい。地名の通りに、見渡す限り平原が広がっていて、ポツポツと草むらがあった。歩いているのは僕らの他には誰もいない。ふぁ~、と欠伸が出てしまうくらいのどかな道が続いている。

 そんな時突然、近くの草むらからガサガサと音がした。

 《――シュウさん! 気を付けてください!》

 ポポがそう叫ぶとほぼ同時に草むらから、何かが飛び出してきた。

 飛び出してきたのはボロボロの帽子をかぶった小人だった。僕の腰くらいまでの大きさだ。鼻が少し突き出ていおり、肌は薄い緑色だ。

 「シュウ、そいつから離れろ!」

 言われるままに僕は小人から距離をとった。

 フロルは小人に向かってダッシュし、隠し持っていた短剣で小人を切りつける。小人から赤い血がしたたり落ちている。しかし、次の瞬間小人のパンチがフロルを襲う。あの小さな体のどこにそんな力があるのか、フロルは一メートルくらい吹っ飛ばされた。

 「ぐはっ……」

 僕はフロルに駆け寄り声をかける。

 「フロル! 大丈夫?」

 「くっ……何とかな」

 そうつぶやく彼の額には汗がにじんでいた。

 「あれは何なの?」

 「奴の名は『ゴブリン』。……魔物だ」

 「魔物だって?」

 魔物。それはRPGでいう敵キャラ。倒すと経験値とお金がもらえる。

 しかし、目の前のゴブリンはそういう類のものには見えなかった。睨みつける瞳からは明確な意思が――殺意が感じ取れた。それは僕の胃の中をぼこぼこと沸き立つようにさせる。

 「ああ、殺らないとこっちが殺られちまう。奴らは凶暴なんだ」

 そう言うと、フロルは再び立ち上がりゴブリンに向かっていった。

 僕はフロルを見守ることしかできない。何故? 何故、僕はこんなにも無力なのだろう? 今も、腰を抜かして膝をふるわせることしかできない。

 「ポポ! 魔法で何とかできないの?」

 《――私もさっきからやってます! でも……何故か発動しないんです!》

 ポポの魔法が当てにできない。僕は一体どうすれば……早くしないとフロルが危ない! 

 しかし、僕の心配は杞憂だった。フロルは流れる水のような短剣さばきでゴブリンを切りつけていく。ゴブリンは反撃もできずにうめき声をあげている。血しぶきが辺りに飛び散る。そして、短剣による連撃が終わると、ゴブリンはその場にどさっと崩れ落ちた。それはすでにゴブリンの原型をとどめていなかった。

 きれいな緑色一色だった平原は、一瞬で、赤くねっとりとした血色に染まった。

 「ゴブリン……死んじゃったの?」

 僕がボソッと呟くと、ポポがこう返した。

 《――ええ》

 息を切らしながら、フロルが戻ってきた。服にはゴブリンの返り血が付いてない。それほどまでにすさまじい連撃だったのだ。

 「さっきは、危なかったな。俺が気づかなかったばかりに、すまん」

 「…………殺すことなかったんじゃないか?」

 「……だって仕方ないだろ。そうしないとこっちがやられる」

 「分かってる……でも……」

 《――シュウさん……?》

 僕は、無残にも惨殺されたゴブリンの遺体を見て、やりきれない思いに駆られていた。

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