Dreamf-3 ファントム、胎動(B)

        3




 さすがにここまで見つからないとは、思っていなかった。今いるのはビーストが発生したであろう仁舞区のどこかの通り。仁舞区全体では捜索範囲が広すぎて、探す気が失せる。ので、とりあえずビーストが発生した範囲を重点的に探している、のだが。


(この辺りじゃないとしたら、ホントに別の場所か。境域の範囲が広すぎて探すのが手間だぞ)

 仁舞区全体ではなくても、そもそも境域の範囲が今回は広すぎて、最小限――ビーストが発生した地点――以外の捜索範囲以外ではやはり手間がかかる。

 だが、見つからないなら仕方なしである。


「はぁ、参ったなぁ」

 気が進まない。エネルギーも切れそうなので、体が怠い。なのでどこかで寝たい。寝たところでエネルギーの回復量が多くなるわけではないので意味があるか無いかとなると間違いなく、無い。だがゴロンと寝転がる事で体全体の力が抜ける感じがして楽にはなるのだ。

 ここはいっその事と、円は息を大きく吸い込んで、


「恵里――――ッ!?」

 恵里衣の名前を思いっきり叫ぼうとしたその瞬間、世界が反転した。

 境域が、発動した。


「ウグッ!」

 世界ごと自分が裏返る感覚。超重力の空間を浮遊するような、鼻を突きさすような臭いのような、目が捉える色が反転しているような。

 絶対的にある筈のない空間でそのある筈のないことが起こる感覚。境域が発動する瞬間のこの感覚は、慣れられない。


「クソッ」

 その感覚を飛ばすように大きく手を振り払う。

「ビーストか!?」


 と、辺りを見回す。境域が発動したことで、普通ではないプレッシャーが現れた。何かに見られていると。自分以外に、自分と同じような力を持つ者が、ここにいると。


 そんな感じがしていた時、光が円の前に集まりだした。白とも黒とも取れない、混沌とした色の光である。

 その光は、確かにビーストと同じ力を発している。


「ビーストが……」

 そして光が集まり、獣は姿を見せる。

「生まれた……」


 ビーストが誕生するところは、初めて見た。

 誕生したビーストは四足歩行をするタイプであった。

 体全体が茶褐色の甲殻に纏われて頭部と同化した太い角が外見的な特徴であった。


 ビーストは、円の姿をみるなり敵を見つけたと示す様に甲高い咆哮をあげた。


「やっぱやるかッ」

 その明確な敵意を感じ取り、円は構えをとる。

 円の、戦う決意は付いた。それと同時に、ビーストが呻りをあげた後、円の方へと突進を仕掛けてきた。


「遅いってッ!」

 だがやはり、遅すぎる。ビースト自身の甲殻が重すぎるのだろう。遅すぎるとはいえども一般車のスピードほどであるが、円にとってはそれは遅いと感じた。一瞬のスピードなら、円の方が数百倍も速い。


 ビーストの突進を軽く横にステップして交わし、ビーストのしっぽを掴んだ。

 だが尻尾を掴まれても一向に止まろうとしない。

 むしろ、パニックでも起こしたのかやたら滅多に暴れははじめた。


「ウァ、グアッ!」

 力が強すぎる。

 ビーストが体を揺らすと、円も体のバランスを崩してしまいそうになる。


「こいつ……ッ!」

 ふりほどかれると、完全に体勢を崩されて追撃に対応できない。

 円は尻尾で胴体に一番近い部位をつかみ、自分からのビーストの動きの制圧力を強くする。


 だが、それでも足りない。

 まだ、力が足りていない。おそらく、純粋なパワーだけならば円が戦ってきたどのビーストよりも強い。

 何とか、ビーストのパワーを一瞬で無力化しなければならない。


「クッ……」

 円は、ビーストの腹部を蹴り上げた。

 自分の体を支える足が一本になったことで一瞬だけバランスを崩しそうになるが、踏ん張る。


 蹴りを入れられたことにより、ビーストの体がほんの一瞬だけ浮いた。

 そのほんの一瞬が、ビーストの力を無力化した瞬間であった。


「ゼァァアアッ!!」

 その隙を突くことも忘れない。

 円は全身に力を込めて、ビーストの体を持ち上げ、


「ハッ!!」

 投げ飛ばした。

 どれだけ堅い甲殻に体を覆われようとも、投げられれば、投げられた者の体重がそのままダメージとなる。


 直接打撃を加えるよりも効率がいい。

 向こうに投げ飛ばされて、さらに仰向けに倒れたので体勢を立て直さなければならなくなったビースト。


 得られた好機。

 円はビーストが体勢を立て直す前に追撃を加えようと、足を踏み出し――


「グアッ!?」

 その瞬間、円の背中に衝撃が走り火花が散った。

 背後から攻撃されたのだ。

 円の前には体勢をいま立て直しつつあるビーストが一体。

 背後に振り返ってみると、そこにビーストが一体。

 

 円を挟み撃ちするようにビーストが二体、そこにいた。

 

「なんだよ、これ」

 円を背後から襲ったビーストは目の前にいるビーストとは違って前足が短く二足であるくタイプである。羊を思わせるが禍々しい顔つきと、筋骨隆々としたような体躯をしている。


 だが、攻撃を加えたにしても距離はまだ充分にある。

 なので光線やその手の類の攻撃を仕掛けることができるのであろう。


「クッソッ……」

 四足のビーストへの攻撃は止めてすこし道路の脇の方に入った。

 ニ対一の戦いとなるのであればどちらも自分の視界に捉えられるようにしなければならないからだ。


 円に投げ飛ばされたビーストの体勢はもう整っている。

 呻りをあげている事から殺意は、先程よりも増しているのが分かる。

 円は自身の左右にいるビーストへと気を張らせ、


(先に大きく踏み出した方を倒す)

 その瞬間、二足のビーストがうなり声をあげた後、大きく円の方へと足を踏み込んだ。瞬間、


「ッ!」

 円はそのビーストの方へと跳んだ。

 不意を突かれたのか、円に接近されたビーストは呻き声をあげて人間のように驚くような仕草をする。


 生まれた好機。

 だが、その好機を背後にいるビーストがつぶしにくる。

 頭部と一体化した角にエネルギーを溜めて、瞬間、それを炎球という形で打ち出してきた。


「――ッ!? ハッ!」

 だが、この攻撃は円には届かない。当てるのであれば、不意でなくてはならない。


 背後にも気を散らせていたおかげでビーストの攻撃が分かった。

 咄嗟に片腕を伸ばして銀色の光のシールドを作る。

 ビーストの放った攻撃はシールドに阻まれ、バヂンッという火花が散るような音と共に消散した。


 ほんの一瞬ほかのビーストに気を向かせるだけで、もう一体のビーストが攻撃を仕掛けてくる。

 いま円のすぐそばには二足のビーストがいた。そのビーストが円をその手で引き裂こうと腕を振り上げていた。


「……ツッ!」

 すかさず、円はそのビーストの鳩尾に肘打ちを入れる。

 コンクリートやセメントを砕くような鈍い音が聞こえ、ビーストの動きが一瞬止まった。


 その隙に、円は片腕をビーストの両ワキに差し込み、しっかりとホールドする。


「ゼァアアアアッ!!」

 全身の力を一気に爆発させ、ビーストを向こうの方に背負い投げする。


「ハッ!!」

 投げ飛ばされたビーストはもう一体のビーストに激突する。

 ニ体のビーストはパニックを起こしているようで、傍から見ればじゃれあっているように組合をしていた。


「そのままビースト同士でじゃれあってろよ」

 と、吐き捨てながら円は数時間前に戦ったビーストにとどめを刺したものと同じ必殺技の構えを取る。


(一瞬で終わらせる……ッ!)

 円の片手の平に光が集約し、

「ハァアッ!!」


 打ち出された。

 手加減はしない。

 フルパワーで打ち出す。

 円の放った光線は、組み合うニ体のビーストを、一撃で貫いた。

 そのまま、力なくの鳴き声をあげながらニ体のビーストは地面に伏せ、そして、爆発した。

 いつものように、派手に爆発四散した。


「ハァ……ふぅ…………」

 ビーストがニ体相手になったときは少し戸惑ったが、案外事がうまく進んでくれた。


「もしかして……」

 とぼそりと、

「僕って、ホントは結構強い……?」


 などといいながら、円は苦笑いを浮かべて自分を指さしながら首を傾げた。

 もちろん、これらすべては独り言なので言っても誰も答えてくれるわけがない。


(境域が発動してるんだから、恵里衣ちゃんも来るだろうな、ここら辺りに。じゃあ、むやみに動くよりここで待機してる方がいいか……)

 円はそう考え、いざ境域が解除されてその瞬間車が来たときのじゃまにならないように歩道にそれようとした時、


「――――ッ!?」

 息が詰まるほどの、悪寒が円の背筋に触れた。

「ウッ……!?」

 そしてその悪寒はいつまでも残り続け、円に強い不快感を与え続けた。思わず円は両腕を抱えてうずくまる。


(これは……どういうことだ……ッ!?)

 状況が分からない。

 自分の体がどうなっているのか。何に反応してしまっているのか。

 その時、円の前方の上空に光が――白とも赤とも、青ともとれない、混沌とした色の光が現れ、銀河の形のようになって広がった。


「こいつは!?」

 この悪寒を与えているのは、間違いなくこの光だ。

 この光からは、「悪意」の塊が感じられる。それは天ヶ瀬円という、またはスピリットという存在に対しての強烈な憎悪と殺意。円は、恐怖しているのだ。これほどまでの悪意に。


「くっそッ」

 円はその恐怖を感じながらも立ち上がって構えを取る。

 突然、光の中心から同じ色の光の柱が落ち、粒子となって光が地に張り巡らされる。


 そして、異変はそのときに起こった。

 光の柱が落ちてきたところから獣ニ体の姿が見て取れた。


「そんな……嘘だ……」

 そのニ体のビーストは、円がさきほど倒したものであった。

 光の柱の中からニ体のビーストが出てきて、威嚇のような呻き声をあげながら円の方へと近付いてくる。


 だが、しばらく歩くとニ体のビーストはピタリとその場で立ち止まった。

 刹那、ビーストが変異し始めた。

 変異とはいえども、基本的な形は変わっていない。

 だが、体の所々からビーストを復活させた光と同じ色の光を発し、それらの部位が禍々しく変異し始めた。


 四足のビーストは角が赤く、さらに鋭く長くなり、体を覆う甲殻はまるで大きな逆鱗であるかのように逆立ち鋭くなった。

 二足のビーストは、もう一体と同じく角の変異が著しい。さらにながくなって曲折しバチバチと角の先端と先端の間で火花が飛び散っている。


 筋肉質であったガタイはその上から鎧を着るように甲殻が纏われ、両腕の爪は長くなってそして鋭くなった。

 ニ体とも、目の光は失われ血のように赤くなっている。


「クソッ」

 円が感じ取った殺意は、並のビーストの非ではない。

 スピリットになってばかりの自分でさえこれは危険であると、予知した。


 境域ももうすぐ解除されていまここが本物の現実になる。

 その前に――

「フッ!」

 もう一発、必殺技を使う。

「ゼァァアアアッ!」


 光を片手に集束させ、圧縮し、先程打ちはなったものよりもさらに強力な威力になるように力を込める。

 こめすぎて、光をもつ円の片手からパチンッパチンッと火花が飛び散り始めていた。

 痛みなど、感じはしない。感じてはいられない。


「ハアッ!!」

 そして発勁を繰り出すように手をつきだして、二足のビーストに必殺技を撃ちはなった。

 攻撃をかわす事など、ビーストにはできるはずもなかった。


 よける動作も見せなかった。


 円のうちはなった光線を正面から受け、そのまま突き進んで来たのだ。

「何ッ!?」

 そして攻撃を受けているという素振りすらも見せない。

「ならッ!」


 と、もう一体のビーストに向けて光線をそらす。

 だが、結果は同じで正面から受け止められ、効果が有るように見えない。


「やっぱり強くなってる!!」

 このまま撃ち放ち続けても意味はない。

 必殺技を中断し、光線をうちはなっていた方の手首を軽く振り、構える。


 どうにかして、弱らさなければ効果はなさそうだ。

 だが…………。


「あっ……」

 円の体が波打つ光に包まれ、心音のような音が聞こえ始めた。

 思わず構えを取いて自分の体を見やる。


「クソッ、こんな時にッ……!」

 天ヶ瀬円というスピリットが、限界を迎え始めたのだ。

 だが、

(ここで逃げ出せばビーストが現実世界から出てきてたくさんの人たちがビーストの犠牲になる。だったら――――ッ)

 自分の中で覚悟を決め、


(なら、一体だけでも倒す!)

 気合いを吐き、構えを取る。

 刹那、二足のビーストが角と角の間から雷撃を撃ち放ってきた。


「――ッ!? ハァッ!」

 その雷撃を、手を強く振り払って弾き飛ばす。

 弾き飛ばされた雷撃はバチンッと音をたてて消し飛んだ。

 だがその瞬間、


「グアッ!?」 

 無防備になった円の腹部に強烈な打撃にも似た衝撃が入った。

「な……にッ……!?」


 この攻撃は四足のビーストの攻撃だ。

 強化されているだけでなく、光弾まがいの遠距離の攻撃も行えるようになっているらしい。

 バランスを崩し、その場で吹っ飛ばされ倒れ込んでしまう。


「ぐ……あッ……!?」

 円はその場で蹲ったまま、立ち上がることができない。

(エネルギーが限界だからかッ……。ダメージが、抜けない……ッ!?)


 いつもならば、ビーストからのダメージを受けてもよほど致命的でなければ回復がはやく即座に行動に移る体勢をもてる。のだが、どうやらエネルギー限界の時に受けるダメージはほとんどが致命傷のようで、痛みや苦しみがいつまでも残り続けてしまっている。


「クッ、ウォァアアッ……!!」

 円は哮り、体全体に力を込め、立ち上がり、

「ハッ!」


 手から光刃を撃ち放って四足のビーストを攻撃する。

 パヂンッと火花が散るも、それを痛いとも感じていないのか、むしろ、怒らせて興奮させてしまったのか、威嚇のような呻き声をあげ、その場で地団駄を踏み始めた。


 なんとそれに釣られたかのように、もう一体の方も怒りを表し始めた。


「仲間意識もあるのか!?」

 当然、円はビースト同士が共感しあうというのを見たことはない。

 二対一になっても、円が少し手を加えるだけでビースト同士で勝手に消滅するということはある。


 だが、隙潰しをするような連携や、二匹が共感しあって怒るなどというのは今までだって一度もない。


「クッソ……ッ」

 一体を倒すのに、どれほどの力を使えばいいのか。

「考えるな俺!!」


 一瞬、子供の頃の一人称に戻った円。もちろん、意識はしていない。

 さらに気を張り、反撃のタイミングを伺う。

 連携しているなら、むやみに攻撃ができない。

 境域の耐久時間も問題である。

 そんな事、いちいち考えていては何もできない。


「ハァ……。ハッ!」

 大きく息を吐いたあと気合いを吐き、二足のビーストの方へと、跳んだ。


 円とビーストの距離は五〇メートルほど。それほどの距離ならば、エネルギー無しでも純粋な力で跳べる。

 ふとした瞬間に円が懐に入ってきたことに、二足のビーストは反応できなかったため、驚愕したようにその場で大手を広げてうめく。


 もう一体も同じであった。

 今度こそ、本当の隙をついた。


「ハッ!」

 一撃、目の前のビーストに発勁を繰り出し刹那、

「ダッ!」

 逆の手でもう一撃発勁を繰り出す。

 二発の強撃を受けビーストは後ろへのけぞった。


「ハァアッ!」

 すかさず、円は踏み込んで両手で発勁をくりだし、追撃を加えた。

 しっかりと攻撃を当てたとき、バキンッと言う音と共にビーストの体から銀色の光が飛び散った。


 震えるような鳴き声をあげ、さらに後ろにのけぞったビーストは口から煙を吐き出し始めた。

 また怒らせたのか、と、の中で緊張の糸が張られるが攻撃を受けたビーストが反撃する様子はない。


「バテたのか」

 しっかりと、円の光の力が発動したと確信した矢先、殺意が、円を掠める。

「……ッ!?」


 その殺意は、四足のビーストから放たれたものであった。それを感じた瞬間、四足のビーストが円のすぐ後ろにまで迫ってきていた。

「クッ……!?」


 それを受け止めるタイミングがギリギリであったのは奇跡だっただろう。

 ビーストの鋭い角は寸でのところで止められ、円の腹を突き刺す事はなかった。

 だが、それでも押し込もうと足を踏み込んでくる。


「グッ、ォォッ……!」

 元々パワーが高かったこのビースト。

 先程の光でそれがさらに強化されている。先程のように蹴りを入れると言ったような行為をする暇はない。


「ウォォオオアアッ!!」

 円はビーストの顔を上に突き上げさせ、前足を持ち上げた。

 後ろ足だけでバランスを取ることができないために、ビーストはそのまま円の方へと倒れ込もうとしてきた。


「ハアッ!」

 だが、その前に円がビーストの腹に向けて掌底を突き上げて仰向けに倒れ込ませる。

 また、先程と同じように立ち上がれずにその場で暴れている。


「フンッ」

 円はそのビーストを持ち上げ、

「ゼアアァッ!」


 また投げ飛ばした。

 投げ飛ばされたビーストは二足のビーストの方へと飛び、直撃し、先程と同じようにお互い取っ組み合うような形になっている。


「デジャビュだな。そのままじゃれあってろ!」

 と、円は必殺技の構えをする。

 今度は、ビーストの弱点を的確にねらう。一撃で、そして確実に倒せるように。

 そして、発勁を繰り出すように、手を突きだし――――


「ハァアアッ――……ッ!?」

 その瞬間、円のエネルギーが完全に無くなった。

 光線は発射できず、円はそのままその場で崩れるように倒れた。




      4




「ひゃっ!?」

 ブワッと突然強い風が吹き、友里の髪がなびく。

 泣いているような。悲鳴のような音の風が友里の耳元に聞こえた。


「冷たいな……」

 この冷たさを。肌ではなく心を突き刺すような冷たさを覚えている。

「円……」

 ぼそりと、彼の名前を友里はつぶやいた。


                         To be continue...

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