第46話 それぞれのおっぱい模様
初めまして芋虫です。
最近私の周りの人間さんたちは、日々私の扱いが雑になってきているといいますか、心が開かれていくごとに、私への精神ダメージでかくね? と思ってしまっている今日この頃です。
あと、今日は雲一つあるかないかのちょう晴天なので、芋虫状態だとめっちゃ暑いです。いやん、汗でブラ透けちゃう!
なんて冗談を吐けるような状況だったら良かったなって妄想くらいはしておきますね。
全校生徒が血迷っておっぱい丸出し選手権やってるってのに、私ときたら一人で芋虫出来るもん! やってるんだから冗談じゃないですよね。
女の子の生おっぱいですよ。生っぱいですよ。
人類であれば、いや人類でなくても、目に焼き付けておきたくなるじゃないですか! むしろ半永久的に瞼の裏に刻み付けておきたい。
瞳を閉じれば、そこにはいつも楽園。
これならどんなに理不尽で辛いことがあっても乗り切れる自信がある。
「友梨佳さんって、どんなおっぱいが好きなんですか?」
「おっぱいはな、みんな違ってみんな素晴らしいんだよ!」
ひとり地面を見つめながら、天上の楽園を夢見ていた芋虫こと私は、突然空から降ってきたその言葉に、ためらいなく答えた。
「いいですかみなさん、おっぱいというのはですね、そこにすでに存在している瞬間から尊いものなんですよ。大小の違いは些末でしかなく、色、形、感度、手触り感などなど、おっぱいを構成するありとあらゆる細胞がすでに尊いものなのです!」
地面に向かってひたすらにおっぱいの尊さを説く女子高生、前代未聞すぎて地方新聞程度になら載るんじゃないですかね。
「それじゃ~、今ここでぇ、ゆーりんのいちばん好きなおっぱいランキングつくろっか~」
桔梗ちゃん! それは嬉しすぎて失血死しそうだけれど、場が一瞬で修羅場になってしまう諸刃の剣なのよ!
「私のおっぱいは触り心地抜群ですから、一番は確実ですね」
「あんたのはおっきいだけでしょ。その点私は張りも感度も良好だし」
「感度だけであれば、私も負けないんですけどね……いつも触ってますし」
「私はねぇ、色と匂いがいいってよく言われる~」
「豚がよく育つように味は良くしておいてるけど、あげないわよ?」
最後の味ってなに? 何か出るの? それともそのまま舐めた時の味? ちょっと興味あるわ。
「第一回! チキチキ! ゆっちゃんの大好きなおっぱい選手権~!」
何そのタイトルコール、めっちゃ好き。というか第一回って、第二回は永遠に開催されないだろ。
「最初は正妻の私からですね」
こういう時に率先してやろうとするのが深桜ちゃんのいいところであり、こういう時に余計な一言を付け足してしまうのが深桜ちゃんの悪いところだよね。
「え? その理論なら私が先でしょ?」
ほら、リリィが張り合ってきたじゃん。もっとスムーズに事を運ばないと。(合法的におっぱいのテイスティングができるので、私はあえて口を出しておりません)
「じゃあ間を取って、友梨佳とお友達の私が一番はだめですか?」
あの変態二人の間に入っていくなんて……七未、あんた命が惜しくないのかい?
「それを言ったらセフレのわたしが一番間取れてるとおもうなぁ」
桔梗ちゃんと私っていつの間にセフレになったの? 私は大歓迎だけど。
「くそビッチが、口を開くな。というか私の犬もとい豚の一番は私なんだから、私が先でしょ普通」
全方位攻撃型ロリコンって怖いね。それより私の扱い犬から豚になってるのは誰も突っ込まないのね。
「ではここは公平にじゃんけんで」
めっちゃまともなこと言ってるだけなのに、七未のことめっちゃ頼りになるって思っちゃった私って、もう相当価値観やられてますよね。
「仕方ありませんね。私の運命力を見せつけてあげましょう」
「そんなけったいなものより、私の運命の赤い糸の方が強力だし」
「じゃんけんなら得意だよぉ」
「なんで私が豚のためにじゃんけんしなくちゃいけないのよ」
「あ、あと友梨佳には公平にジャッジしてもらいたいので、耳栓とアイマスクしますね」
耳栓はいいが、アイマスクはあんまり意味ないのでは。
だって私、小一時間くらい地面しか見れてないし。
というか、今体育祭どうなってるん?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます