第5話 入園試験
隆君はお父さんの転勤のために年長組みの冬休みにお引越しすることになりました。隆君はそれまで通っていた幼稚園のクリスマス会で賛美歌を歌い、お菓子をもらって喜んでいた矢先に引越しのことを知らされました。だから、お友達にさよならを言うこともできませんでした。
お母さんはのこり数ヶ月であったのにも関わらず隆君を転入先でも幼稚園に入れることにしました。入園試験があったのです。隆君は先生のやるとおりにお遊戯を真似しました。またはさみを使って紙を切りました。それで合格をもらいました。
転入した幼稚園は仏教系でした。今まで両手を握り締めてお祈りしていたのに、これからは手を広げたままあわせることになりました。制服は以前のままでいいことになりました。ひとりだけ黒っぽい服を着ていました。でも周りの友達は親切にしてくれました。
小学校に入学すると隆君はこの幼稚園のことをすっかり忘れてしまいました。でもお寺に行くと時々思い出すことがあるようです。
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