第88話

 今日、4月1日、と言いたいところなのだが、まだ前日の3月30日である。ところで僕が何をしているかと言えば。


「オルクス様! リホームが着々とされてますね!」


「だねぇ……。だが、日雇いの仕事の連中がここに流れてくるのは、予想するべきだったけど、とんと予想してなかったよ。役所で見た顔の人もいる位だが、任せても大丈夫なのかね」


「建築の総責任者は、我が城で何かと活躍した方のお弟子さん達らしいですし、大丈夫なのではないでしょうか? ご挨拶しましたがとても張り切っていらっしゃいましたわ」


「そうなんだ? うーん、今日一日休暇なんだけど、基本的にやる事ってないんだよね。午後からは、学院の案内をしてもらう予定だから、良かったら一緒に来るかい?」


「え? よろしいのですか? 是非行きますわ!」


「まあ、部外者と言っても、王族だし見学だけだしで問題はないだろうと思う。それに案内を一日中されるわけでもないだろうしね」


 来年には試験をうかれるように頑張ります! そう言って意気込んでみせる可愛い婚約者殿と、リホーム中で入れない屋敷を観察中である。今日この時も、従者達は役所の人員整理に追われていて、僕等には最低限の人数だけ護衛としてついている状態だ。


 少し早めだが食事も兼ねて、個室のとれる店に向かおうか、そう思っていると、アイリスが声を掛けて来た。


「オルクス様、馬車の準備ができております。今日の付き添いは、私とアン、ケンプでお供致します」


「ありがとう。学院へ行く前に食事をしてから行こうと思う。途中で食事処によっておくれ」


「かしこまりました」



 ♦



 食事処、もう開けっ広げにそこらの居酒屋か食堂のようなところで食事をするのは、メンバー的な面もあるが難しいらしい。昨夜の飲み会だって、僕の名前が広まって騒ぎになってしまって中断したんだ。騒いで僕の名前をフルネームで呼んだのはロニールさんであったが、彼も騒ぎになるとは思ってなかったのだろう。皆には悪いことをしたな。


 途中でお開きになってしまったが、楽しい時間ではあったので、また食事会でもするなら個室をとろうという事で落ち着いた。皆で別れる際も、ロニールさんだけは申し訳ない顔をしていたな。


 一生付きまとってくるこの爵位と立場、それに噂の救世主と言うのは、僕にとっては傍迷惑で何とも耳障りなものだ。噂の出所は一応つかんではいるが、まさか、戦勝の宴の席に来ていた人達、特に僕に突っかかってきた人が中心に発信源だとは。陛下も口を滑らしてくれるし困ったものである。


 そして、僕達が立ち寄った食事処は、やはりと言うかなんというか、扱いがとても一般の客を迎えるものとは異なっていた。まあ、王女まで同行しているのだからその対応はしょうがないのかもしれないがね。


「この立場になって思うけど、いずれは食事にも気をつけなくちゃいけなくなるかもしれない、と言うのは大げさではないんだろうなぁ」


「オルクス様は、しがらみと言うのはやはりお嫌いですか?」


「好き好む人がいるとは思わないんだけどね。僕は有名人なんかに祭り上げられるよりも、ひっそりと書物を片手に椅子に腰かけて、そうだな、少し渋めの茶を飲んでいられたら幸せだ。そんなことを思うときはあるよ」


「私も、王族として物事を知っていく内に、民のような自由が欲しいと思ったことは何度もありますわ。だけど、私は立場に恵まれていると言うのも、王太后様おばあさまから聞いてよく理解しました。オルクス様までそう言うことになってしまうと言うのは、貴方の奴隷だった頃には思いもよりませんでしたわ」


「その出来事も一年以内の事なのに、もう古い思い出のようにさえ思えてくる。いけないね、僕はこういう時に気の利いた言葉を掛けることもできないらしい」


 いえ、貴方が傍にいるだけでいいのです。ヘイリー王女共々一緒にいることで幸せになれると思います。だからあまりご自身を卑下なさらないでくださいまし。そう言って彼女はテーブルに置いた僕の手に自分の手を重ねた。


「僕は果報者かほうものだね。良く思ってくれる相手が、家族や従者以外に二人もいるんだ。ならば、やはり報いるに値する行動をしないと罰が当たるだろうね」


「でしたら、先ずは食事を終えて、学院に参りましょう?」


「ああ、そうだね」



 ♦



 僕等は食事を済ませ、再び馬車に乗って城から少し離れた場所にある国立の学院前に到着した。


「僕達以外にも馬車が多く来ているのは、春休み明けの帰省からの出戻りか? それとも何か理由でもあるのか?」


 僕はそれとなく近くにいた見張りと馬車の整理をしている職員に声を掛けてみた。


「もし、この馬車の行列は帰省ラッシュですか?」


「それもありますが、新入生で学園の寮に入る方の荷物などが殆どです。貴方は違うのでしょうか、見たところ学院の服は着ていないようですが……」


「今日は、学院の下見に。届けは出してあると思うのですが」


「失礼ですがお名前を伺っても?」


「オルクス・ルオ・ヴァダムですが――」


「ああ、大変失礼致しました! 馬車の列を横にずれて噴水をお回りください。そちらの列は先ほども申しましたが、荷物や規制の学生の馬車の列ですので、そのままお時間をお取り頂くのは不適切です」


「いや、僕も学生になるのだから並んでて問題は――」


「問題ございます。学生であっても、伯爵様をお待たせすることは許容できかねます。私が誘導いたしますので、どうかこちらへ。本日は伯爵様として、我が学院を訪問為されると言うことになっておりますので、お願い致します」


 お願いされてしまったよ。まあ、駄々をこねても仕方がないので言われた通りに誘導に従うことにする。


「分かりました。彼の誘導に従っておくれ」


「かしこまりました」


 馬車を後者と言うよりは、職員専用の離棟のような場所に誘導されて、ラクシェ王女をエスコートして降りた。


「王女殿下もご一緒なのですか!?」


「連絡もなしに申し訳ないけど、学院を回って見たいと言うのは同じ目的で来ているからね。もしかして、まずかったかな? それなら今日はやめておこ――」


「いえいえいえ! 何を仰いますか。そんなことでお断りをしたら私の首が、もしかして物理的に飛ぶかもしれません! ご遠慮は不要でございます。ささ、中へどうぞ!」


「貴方の不利になるようなことで、貴方個人を困らせたくはないんだ。できれば普通に頼みたいんだけど……」


「は、はあ。それは、私も助かりますが、伯爵様は巷では色々と有名でいらっしゃいますので、私も緊張しておりますのが本音でございます」


「多少の誤りで僕が他人を貶めたり、罰を与えるような噂でもあるのかな? もしそうなら、僕はとてもその噂を許容できないのだけど、案内しながら出良いので、その噂とやらを聞かせてもらえないだろうか? 勿論、それで貴方の評価がどうこうなることはない、と今ここで宣言しておくよ? ラクシェ王女もそれを容認してくれるだろう?」


「勿論ですわ。私も証人として宣言いたします」


「さ、さようでございますか。では私も普通に対応させて頂きます」


「今日はよろしく頼みます。名前を伺っても?」


「は、マキスィ・ワンドルと申します」



 これで漸く普通の学院案内が始まるのだろう。僕はそっと胸を撫で下ろした。



「先ずは、こちらの地図とパンフレットをどうぞ、学院全体図の構造が明記してあるものに、使用用途や、許可制の有無、その他利用時間帯なども記載されています」


「これは分かり易い。案内にカタログ、これは購買部か。運動場と校舎に体育館。講堂に食堂。地下の運動場? 魔力の測定や使用できる場所は限られているという事か。それに保健室に、職員室、後は研究員用の離棟がいくつかあるんだね」


「オルクス様の仕事場もその離棟にご用意してあります。まずはそこに行くまでに見える範囲をご案内します」


「お願いします」



 ♦



 しばらく歩いて案内をパンフレットと見比べながら説明され、その足で僕の学院での執務室と言うことになっている部屋に到着した。


「基本はどの施設からも、地下への共通通路が存在します。また、地下施設は階段とエレベーター式、エスカレーターも備え付けられておりますので、移動時間の短縮にお使いください。ちなみに教員用の棟と講堂が近いのは、教師陣が移動に掛かる時間を短縮する為、生徒は少し移動に時間を取る様になりますが、若いですし問題はないでしょうとのことです。何か質問はありますか?」


「単純な事を聞きますが、エレベーターやエスカレーターの動力は魔力なんですか?」


「一応二種類ありまして、一つは仰るように魔力ですね。もう一つは滅多に使われませんが、電力というものが使われているそうです。私も詳しくは知りませんが、電力は補助電源というもので、魔力で動かなくなった施設を、ある程度の時間動かせるらしいです。創設者の代から、何代か携わっている職人がいますが、構造はさっぱりだそうです。一応、メンテナンスはできるそうなんですが、壊れたり消耗したりするもので替えが利く物と利かないものがあるらしいんですよ」


 創設者って、その中に転生者か転移者のどちらかがいたという可能性が高いな。その辺は図書室でも言って調べてみるか。


「そう言えば、図書室は?」


「それは、職員棟の隣に隣接しています。利用者がそれなりにいるときは、試験が近いときだと思ってください。貸し出しもしていますが、基本は5日以内の返却が義務付けてあり、越えるとレンタル料金が取られますので、その辺の管理は自己責任です」


「なるほど、教師も生徒も期日は守れという事ですね」


「ええ、そしてここがオルクス様の執務室となる場所です」


「おや、こんな広い場所をとってもらうのは申し訳がないのだけど、独占して使っても大丈夫なんだろうか?」


「ご遠慮は無用です。他の教授達の部屋も似たような作りになっていますので、このタイプの部屋にはいくつか空きがございますので。ご自由に使われて問題はありません。部屋の隣は控室や、寝所として使われることが多くありますが、荷物の運び込みはほぼされているようですね」


「ヴァレン宰相様も粋なな計らいをしてくれる。僕の身長に合わせた椅子や机を、寝台を用意してくれたようだ。大体必要なものは大してなさそうな気がするね」


「宰相ともあろう方ですもの、気配りの一つや二つやってのけますわよ」


「違いない、後でお礼を言っておかないとね。そう言えば食堂で食事を摂るよりもこちらでとることもあるだろうけど、その辺りはどうだろう?」


「食器の返却はいつでも良いようになっています。食事をどこで摂られても、食器を定位置に戻してもらえれば、食器洗浄機ですぐに洗ってくれるでしょうから」


 えらいハイテクな設備だな、そう思ったが言葉には出さにでおいた。なんとも、この世界で生活していると、世界観と設備や道具がかみ合わないときがたまに出てくる。こう言うところも時代の流れに転生者、転移者、それぞれが影響を与えた結果なのだろう。そう思うことにした。



最後になったが地下施設を見学することができた、ここだけなんともハイテクでSFチックなモデリングで設計されていた。後で調べようと思うが絶対に転生者、あるいは転移者の仕業だろうことは間違いないだろうと思う。


「まだ春休み中だと言うのに、ずいぶん熱心な生徒がいるようです。彼女達の模擬試合を少し見ますか?」


「ええ、解説もお願いします」


「彼女達がやっているのは、魔力をコントロールするのに必要な必修科目で、コート内で、魔力を道具に流し使って打ち合うスポーツです。魔力を手に持っている魔道具で、上手く反発、あるいは威力を吸収させて魔力の玉を維持したまま撃ち合い、相手のコートに玉をバウンドさせた後に、相手にとらせなければその打った人の側に点数が入ります。隣のコートではそれのミニサイズのスポーツをやっていますね。大きい方がテニス、小さい方が卓球と言うスポーツらしいです。他にもバドミントン、バレーに、サッカーバレーなども、魔力を使う競技としては一般的ですね」


「へー、あ、上手い。なるほど、確かにこういうものなら試合にも魔力にも集中できるし、競い合いもフェアーで良い考えだ」


「スポーツはこれだけではありません。実戦形式で相手と試合を行う武術や、頭を使うパズルゲームなどもあります。どうです伯爵様、どれかおやりになりますか?」


「良いのですか、許可が必要なのでは?」


「職員の私が見ていますから」


「じゃあ、折角だしパズルゲームでもしようかな、相手がいなくてもできるんですよね?」


「ええ、では中へお入りください」


「へー、三面チェスに、三面将棋、三面オセロもあるのか……。まあ、相手もいなくちゃできはしないが」


「伯爵様こちらの土台を使ってください。パネルの上に手をかざして、おちてくるブロックを、横一列に並べるか、斜めに色を統一させるか、時たま出題のクイズが出されますので、時間内にそれを正解でクリアーするとブロックが三段消されたり、プラスの得点が得れるシステムです。状況判断を瞬時に行うゲームですので。ちなみに、この施設の最高難易度をクリアーしたものはおりません」


「そんな煽りを受けたら、僕に選択権なんかないじゃないか。ワンドルさんもお人が悪い性格のようだ。それほど僕が気になりますか」


「いやいやいや。伯爵様、煽ってなど……」


「まあ、どちらでもいいですよ。このバイザーみたいなのをかぶってと。ではこれでスタートかな?」


 スクリーンに表示された、ゲームスタートの表示とカウントダウン。それが3から始まり0にカウントが下がり、ゲームが開始された。


 これ、基本は落ちゲーの類で、途中で出題されるゲームは、何パターンかで構成されている出題だ。このゲームの面白いところは、落ちゲーなのに途中で出題がされて、自分のペースで落下ブロックが操れないところや、出題のパターンが点数で変化するところにあるのかな? これを考えた人はゲーム業界なら多くいるタイプの人間で、しかもいやらしいトリッキーなシステムで、クリアーさせる気が基本的にない奴が作ったゲームだ!


 だが、こちらも体面があるし、クリアーされていないゲームなどと煽られたら、嫌でもクリアーしたくなるだろ? ゲームデザイナーとしても、この手のゲームに負けるつもりはないし、負けたくはない。


 おいおい、嫌らしくブロックの形にまで変化をつけてくるギミックか。なんだこのクソゲーめ、そんなに攻略されたくないってか?



 ♦♦♦



 案内役のマキスィ・ワンドルです。私は今とんでもない場面に直面している。学院内で有名な、あの難攻不落の落ちブロック、出題型のゲームが、今目の前で、その難易度が攻略の憂き目に合っている。


 おかしい、こんなすんなり出題が連続でクリアーされて、ブロックの形まで今まで見たことがない、そんな場面に私の握る手に汗が……。


 他のスポーツを実習していた生徒達も、事の異常さに気付きだして手を止めてこちらを食い入るように見ている。気付いていますかオルクス殿、そのなんとも不敵な笑みが、私の背中に嫌な汗を流させている。攻略されるのか? この難攻不落と言われ、今まで天才、秀才とうたわれた者達が挑んで敗北したこのゲームを。僅か6歳の少年が、まさか!?


「……くふ、ふはは、これはいけない。このゲームを作った人は、プレイヤーに最後の最後にそんな問題ってありですかね?」


「……」


「これ作った人は頭のネジが飛んでるくせに、絶対負けを認めたくない人だ。最後の回答も相手によりけりで、時間制限なしの癖に超難問でもなんでもない。これ、実際に応えたら終わっちゃうぞ?」


「ブロックの流れはこちらも視認できますが、問題に関してはゴーグルをつけている人にしか見えませんので、ちなみにその最後の問題と言うのは……?」


「教えません。無事にこのゲームをやり遂げて辿り着いて見てください」


「は、伯爵様……」


「これは、このゲームを作った人の最後の質問だ。それを教えることはできない。それだけの価値がこのゲームにはありましたよ」


 伯爵はそう言って最後の選択カーソルを選んだようだ。ゲームは無事に初めての攻略が成された。画面にはゲームクリアーの文字が並び、私でも初めて見る、起動パネルの大の下が開き、何かのアイテムらしきものが出て来た。それを拾い上げた伯爵は、それを手に取って眺めたおして、あー、あれの部品に使えるのかな? 等と漏らしていた。あれって何ですか伯爵!?



 ♦



 ゲームをクリアーした景品なのかどうかは分からないが、ゲームのパネルの土台が開き中から、重たそうな物体が出て来た。僕があれこれと動かしてみてみると、物の下方向にシールらしきものが張ってあり、それを見た時点でそれが何なのかが分かった。これ、発電機じゃん……。しかも漢字で清音とか書いてある。


 これが景品って意味がよくわからんのだが、これってここの学園の設備に必要なものなんじゃないのか? そこで僕は、あることに気付いた。これって……、あれの起動に使えるんじゃね? 覚えてる人がいるかわからないけど、グレイス達が秘密結社コープスと、戦闘にならない戦闘をした後に手に入れた品々の中に入っていたもの。あれ、実は配線付きのデスクトップパソコンとノートパソコンである。電気を作り出すことが難しく、今まで封印していたものなのだが、それをいよいよ使える時が来たという事だろうか。


 ラタルもいるし、部品が足りなければリタールでも能力を発揮できる。おいおい、ファンタジーにパソコンかよと、突っ込みは期待していない。突っ込みをするべき先人達は、まだ生きているのかどうかもわからないのだから。


 プリンターとか使えば、何とか色々使えるような気がするんだけど、リタールに頼んでみようかね。パソコンが使えたとしても、肝心のOSとかファイルとか何が使えるのか、その辺はまた追々使えるようになってから考えよう。


 しかしまー、もうファンタジーからかけ離れることが多くなったような気がするが、これは許容範囲内なのだろうか。学院での用事はとりあえず切り上げて、時間を見つけてヘルプさんに聞いて見ればいいだろうか。よし、そうしよう。


 というか、僕まだ城で仮住まいなんだけど、体面を気にして家を買ったのにリホームで住めないって……、今更ながら本末転倒な気がしてならないね。どうせなら暫くは学校の自分の部屋で寝泊まりが無難かもしれないな。宰相様と連絡手段は離れるけれど、そうした方が良い気がする。それも相談だな。


 後は何かやり忘れてることってなかったかな? ユピクス側のフィナトリーとヘルウェン側のカイルナブイ。そこの代官にも挨拶に行った方が良いだろう。伝書鳩で一報先に入れて次の休みに行く旨をしたためた手紙を出そう。


 後は、いつになるか分からないが、ワイバーンのテイムもしくは、卵の奪取かな? んー気分的にテイムの方が楽ではあるんだが、テイムした後に譲渡できるのか微妙なところか。まあ、絶対に手に入るとは言ってないし期限も決めてないので後回しかな。


 他には……。領地の開拓を進めるにしても、エルフ達と奴隷の協力は必要だ。後はスパイ対策を万全にして、ヴァーガーの所にも連絡をしないといけないかな。そう言えば、ここヘルウェンの奴隷商ってヴァーガーと繋がりがあるって言うのは今まで触れることが無かったけど。兄弟で奴隷商って、彼等の人生に何があったのだろうか。そこまで興味はないけれど、そういう関係なら使わせてもらうのは問題ないだろう。これも一言入れておくのが良いかもしれないな。


 後はハニークイーンとテイムの契約をちゃんと結ぶって約束。これもやらないといけないし、彼女には世話になるからな。この約束は早めにやっておこうと思う。契約したら新たに進化できるとか言ってたが、なんになるんだろうか? 能力値が上がるだけなのか、それとも姿形も変わるのか、その辺はやってみないと分からないところだな。


 あー、そういえば、かなり前に思ってたことだけど、いくつかメモを書いた記憶がある。それを煮詰めるのも悪くはないな。兎に角、やる事が目白押しでパンクしそうなのを何とか整理しないとなぁ……。

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