第51話

 連休の休暇が終わってから、またヘルウェン王国の軍務部で仕事に追われる日々が始まった。主に出されている書類は発注関連が大半を占めている。忙しい、本当に忙しいとしか言いようがない。僕は他の人の書類の見直しや、在庫の確認の指示、その他の相談事にと対応しなくてはならない。


 ただ、職場の雰囲気は僕が連休の最後の日に顔を出した時よりは、かなりましになっていた。とにかくやる気を出してくれるのはいいことだ。僕の机の空きスペースに収まらない書類がさらに追加でおかれる音に、僕はそちらを見ないように机の上にある書類に集中する。僕は基本的にデスクワークに専念してほしいとベルセリさんから、というより職場の職員全員の総意で頼まれた。動かなくていいのは楽ではあるのだけど、僕としては申し訳ない感じである。


 ただ、皆の総意なので気にしないようにと言われているので、まぁ周囲がそれで良いなら僕がとやかく言うこともないかと、デスクワークを集中して行う。ただ、今まで溜まっていた分の書類が消化されるだけで、その日も追加分までは手が回らないのには、予想外の仕事量だなと思う。ただし、僕だっていつものやり方だけで終わるつもりはなかった。


 並列思考のスキルをさらに効率よくできるように、『シャドー・ハンド』を使うようにした。と言っても、基本的に両手でものを書いて、処理する書類と処理後の書類の移動や整理程度にしか使っていないのだけど、僕の視界に入る範囲での行使だから補助的な役割位にしか使えない、事にしている。本当はもっと応用が利くのだけど、今はそれに頼る場面でもないし、奥の手として封印している。


 一応これくらいはできます程度の範囲で留めておくのも処世術ではあるかな? でも、それを見た周囲はすごく驚いていたけど。今更かなと思う僕は、忙しさにかまけて感覚的にマヒしている所為かもしれない。まぁミスさえしなければ問題ないとは思うのだけど。


 そして僕の退勤時間は19時ぐらいを目途に帰らせてもらうことにしている。睡魔が襲ってくる2時間前だ。宿舎に戻り食事を摂ってから、時間を作ってこちらでの事を定時連絡よろしく、ユピクス王国にいるフォルトス陛下に状況の報告をたまに送っている。僕は諜報員ではないし、自分の身の回りで気づいたことや周囲の動き、耳にした情報で目ぼしい事をピックアップして伝えているだけだ。十分諜報員ぽくはあるけれど、気にしないようにしている。


「かれこれ、一週間今のような状況が続いているけど、本当に軍備を2、3カ月で整える予定でいるみたいだ。それも大規模な戦支度いくさじたくを。今は9月だし、もしかして今年の内に荒事を済ませたい理由でもあるのだろうか? それともこの時期の戦争がやりやすいとか? もしかして、ただ単に思い立ったが吉日見たいなノリか? よくわからないな」


「オルクス様、激務が続いているようですがお身体の方は大丈夫でしょうか?」


「うん、まぁスキルの併用で負担にならない程度でやってるからね。通常勤務で倒れるような馬鹿なことはしないよ。食事も睡眠もしっかりとれてるしね。それに、女神様が施してくれた僕の能力アップも地味にというよりは、大きく利いてるみたいだ」


「それならばよろしいのですが、ご無理だけはされませんように」


 うん、わかっているよ。そう答えて僕はベッドで横になる。最近ベッドで横になったり座っていると、よく少しばかり前の事を思い出す。



 ♦ ♦ ♦



「え? 教会が完成したって? 予定ではもう少しかかると見てたんだけど、外観だけじゃなくて内装もって、そんな急に……、僕が見てない間に何かあった?」


「はい、収穫作業を終えた領民が、他の村での収穫作業を手伝うなどして、人手が空くように調整してきた事はご存知と思います。その空いた人手が教会の建設に携わり、それに加えて、オルクス様が新たに購入された法術を使う奴隷と女勇者(仮)と仰っていた2人に、特殊任務から戻ったマティア、暇をしていたルルスの4名の働きもあり、教会の外観及び内装の完成が早まりました」


 僕がその報告を聞いたのはユピクス王国からヘルウェン王国へ帰りがけの4日目の日だ。転送ポータルを使って実家にある僕専用のテントに戻って、人心地ついた後に領地を見て回ったのは4日前。その後は実家でのんびりと寛いでいたところにトヨネから連絡を受けた。教会が完成するのはもうしばらく先だろうと、見積もっていたのだけど。とりあえず、何かしらあったのだろうというのは分かった。僕は確認する為、すぐに馬車に乗り教会の建設現場に向かうことにした。




 おおぅ、ほんとに完成してるよ……。4日前に見たときには、まだ完成には程遠かったはずなんだけど、何がどうなって急な完成に至ったのか。僕は、尖頭せんとうアーチが特徴のゴシック様式の教会を見上げて感動しているシスター・センテルムに話しかけた。


「こんにちは、シスター・センテルム。教会の本堂が完成したと聞いて見に来たのですが」


「これは、オルクス様。はい、仰る通りに教会が完成いたしました。本当にあれよあれよという間に、ものすごいペースで建設されていく教会を見て驚いておりました。これも全てはオルクス様が尽力されたこと、深く感謝しております」


 シスター・センテルムの話を要約すると、次のようなことがあったらしい。曰く、僕が様子を見に来た4日前の後のこと。ルルスとマティアが教会の前を通りかかり、もう1ヵ月程は掛かるだろうと話し合っている、建築に携わっていた奴隷や領民達の話を聞いていたらしく、暇だから手伝いましょうとルルスが言い出し、マティアはそんなら私も、と2人は方や魔術で黒い影の手を無数に操ったり、方や恐らく錬金術で作ったであろう、誰も見たことのない巨大なスライムのような巨人を呼び出し、作業を補助したり、建築自体を行ったりしたそうだ。


 そして昨日の早朝辺りに、馬車で領地に到着した新人の奴隷であるトモエ・サカノ。本人はトモエと呼んでくれと言うので今後はトモエと呼ばれるだろう、その彼女と、一緒について来たらしいこれまた新人の奴隷である、女勇者(仮)と言っていた10歳くらいの子供、名をアムという。彼女達も手伝いに加わり、トモエは法術でマティアのスライムの巨人と同じ大きさの土の巨人を生み出して操り、アムは周囲の人間が何人掛かりかで運ぶ資材を、1人でテキパキと運んで往復する。


 そんな4人を周囲の人間は驚いていたが、負けていられないとばかりに彼等は自分達の作業を再開し進め始めた。それで今日、ついに教会の本堂が完成したというわけだ。何と言えばいいのか、あの4人は途中で競い合いのようになって、取り掛かると歯止めが利かなくなるようだ。周囲が休憩しているのを尻目に、彼女達は食事を摂りながらも作業を継続したらしく、まさに周囲を置き去りにハイペースで教会を作ったのだろう。けれど雑な仕事をすることはなかったようで、僕はシスター・センテルムと共に教会を一周見て回り、その作りの出来栄できばえに安堵する。後で労いと、ほしいものがあれば可能な範囲で揃えてあげるか。そう思いながら僕等は教会の中に入った。


 中も素晴らしい出来栄えだ。特にマティアの作ってくれたガラスをはめ込んだ場所からは光を通して教会の中は明るいし、刺し込む光が幻想的で申し分ない。だが、そのまま奥に進み僕はある事に気づいた。教会の中に祭壇があり、そこに土台がある。そう、土台だけがあるのだ。そこで僕はシスター・センテルムに入ってきた出入口を閉めて外でしばらく待つように伝え、僕が出てくるまで誰も入れないようにお願いする。シスター・センテルムは訳も聞かず、分かりましたと礼をとってそのまま出入り口を出て扉を閉める。それを見届けた僕は、ヘルプさんに声を掛けた。


「ここまで教会は完成したけど、御神体はどうすればいいですか? さすがに勝手に作るというのはいけないかなと思ったので、ヘルプさんに相談したいのですけど」


 すると、ヘルプさんが何か答えてくれるだろうと思っていたところ、ヘルプさんとは別に聞き覚えのある声が僕の脳裏に届いた。


『よく約束を果たしてくれました。礼を言います、オルクスさん』


「この声は……、僕の認識が正しければ、女神様でしょうか?」


『はい、その通りです。そして、貴方の前にある土台に、私から送らせてもらいます』


 女神様の言葉が終わると、目の前の土台に巨大な七色の光の球体が現れ、次第に形を成していくのが分かる。一体何が送られて来たのかと思っていると、光の球体だったものの形成が整ったのか、その光は徐々に淡く輝いて土台の上にゆっくりと落下していく。そして光が収まり見えるようになった。これは……、どこかで見たことあるような既視感が、って。


「これ、ユピクスの王都にある教会にある女神様の像と同じものですか? なんとなく、以前実際に女神様にお会いした時の面影があるように感じます。しかし、これならこの教会の規模にマッチしているし、王都にあるものより少しばかり小さい、余計な文句や変なやっかみは受けないかな」


『そう言う輩は、この私が黙らせますから心配いりませんよ』


「なんですかそれ、まさに神罰とかシャレになってませんよ。でも、これでシスターや孤児達の仮設テントをこっちに移動すれば問題ないか。ありがとうございます、女神様。これで、この領地にも礼拝する場所ができたというものです」


 僕がそう言うと、礼には及びませんと返された。それにまだ要件があるのだとも。何だろうかと思っていると、僕の着けている金の腕輪が虹色に輝きだした。それに僕自身も何となく視界に映る自身の身体が輝いているように見えた。


「これは……?」


「それは、貴方に与えていた能力を、大幅にアップデートしました。と言ってもその最中ですけど」


「え!?」


 自身の身体の光を見ていると不意に、目の前から声が聞こえて来たので驚いて目を向けると、そこには以前のように女神カルティア様がいらっしゃった。ただ、以前と違い長い髪が白銀で肌が色白、服装も軽い白い布を両肩から胸の前でクロスして腰ひもで結び、スカートもスリットが入った白く軽そうな生地で作られたものを軽く腰に巻いているように着こなしている。そうだ、覚えている。この姿は、僕が初めに転生する際に女神様と出会った時の姿だ。


「えっと、ご無沙汰しております、でいいのでしょうか? まさかまた来て頂けるとは思っていませんでした」


「ふふ、ちょっとした私からのサプライズです。驚いてくれたようならうれしいわ」


「十分というほど驚いているんですけど……。話を戻しますけど、僕に与えていた能力を、アップデートしたというのはどういうことでしょう? 特に不便は感じていなかったのですけど」


「ご褒美も兼ねているのですけど、正確には貴方の能力をこの世界に合わせたものにして、ついでに強化もしてしまおうというのが私の今回の目的。貴方も思っていたでしょ? シミュレーションジャンル畑から来た自分が、MMORPGみたいな世界に来てしまった、と。そこで今回、教会の建設の記念で、貴方の能力を大幅アップデートというイベントと銘打って、干渉しに来ました」


「うわー、思ってたことしっかり聞かれてる。しかも、そんな軽いノリでゲームのイベントみたいに仰られても……」


 僕にそんな事を言って、その色白のやわらかい手で頭をやさしく撫でてくる女神様をぼけーっと見てしまう。そんなことされたら、言いかけていた言葉が引っ込んじゃうよ。そんな感じで困ってる僕に構わず、具体的に能力の何をどうしたのかは後でヘルプに尋ねるようにと言われた。そんな状態でしばらくされるがままになっていた僕は、そこで。


「あ、そうだ!」


 と、あることを思い出した。


「女神様、ご存知かもしれませんが、この国にいる国王と王妃も転生者なのですけど、彼等に会っていただくことはできませんか? 特に国王は教会を閉鎖したことを嘆いていました。転生先で国のトップになり、戦争で人の命を言葉通り消耗させることを嫌っていました。これもご存知かもしれませんが、この国はもう数カ月すれば他国と戦争することになります。その前に女神様から、何かお言葉を掛けて頂くことはできないでしょうか?」


 僕は頭を下げ心からお願いした。女神様が現れ干渉してきた理由は僕に関してだけど、フォルトス国王も会いたがっていたようだし、機会が巡って来たのならば会わせてあげたい。本来この世界の神である女神様に向かってお願い事というのは気が引けたが、ダメ元でお願いしてみることにした。


 すると女神様は、短時間であればと条件を付けて許可をお出しになった。僕は礼を述べて近くにあった壁に転送ポータルを設置しながら、フォルトス陛下へ念話を送る。手短に、今僕の実家の領地にある教会が完成し、そこに女神様が降臨なされました。短時間であれば会うことを許可してくださっていますけど、どうしますか? と。尋ねて数秒後にすぐ向かうからポータルをその場所に設定しておいてほしいという指示を受けた。既に設置してますからいつでもどうぞ、人払いもしていますのでと付け加えて説明しておく。助かると、フォルトス国王からの念話が途絶えた。


 それから、少しの間女神様と雑談していると、転送ポータルが淡く光り発動する予兆を見せた。するとすぐに、フォルトス国王とアダレード王妃がポータルを潜り抜けて来た。大分慌てて来たらしい、少し息が荒い。そして周囲を見渡し僕と女神様見つけた2人は、すぐに駆け寄ってきて女神様に膝をついた。


「お久しぶりでございます、カルティア様。その節はお世話になりました。今はこうして、同じ転生者のアダレードを妻にし、国の運営に当たっております」


「本当にお久しぶりですね。そうですね、2人が結ばれたのは知っていますし、その後の事も大凡は把握していますよ。国の運営もその他諸々、それに今後の事も……。それで、少ない時間ですが貴方と会うようにお願いされました。特に私から言うべきことはそれほどないのだけれど、貴方は何か言いたいこと、もしくは質問があって?」


 なんと言うべきか、僕と対応してくれているいつもの女神様の態度や優しい口調ではない。とても厳しい視線と口調を国王と王妃に向けている。恐らくだけど、神殿の規模を縮小し、接収し続け、神殿を閉鎖したことを怒っているのかもしれない。


「他国との戦争後、戦後処理を行い王都が落ち着きましたら、王都の神殿は必ず、必ず再開させます。その後は接収などせず、規模も元通りとはいきませんが、近い状態に戻し運営いたします。ですから、どうか我が国をお見捨てにならないでいただきたいのです。過去に、貴女様を祭る神殿をないがしろにし、存続した国はないと歴史書や文献、人伝で話を聞いております」


「それを知っていながら、神殿を閉鎖したこと。私としては正直理解しがたく、とても遺憾いかんの思いです。ですが、それも一つの歴史としての流れ、人のいとなみと考えによるものと思い目を瞑っていました。それと、これは言っておくべき事で、勘違いしている部分があるかもしれないので補足しますけれど、一般のこの世界に生まれた人間が起こすことも、異質な転生者が及ぼす影響も共に未知数。世界を管理する者としては、戦争が起きようと、過去にあった魔王のような存在が生まれ世界を破滅に導こうと、私は基本的に手を出すことはありません。

 ただ気まぐれに、ここにいるオルクスのような存在に稀に手を差し伸べる程度のこと。神殿をないがしろにし滅びた国は、ただの結果にすぎません。貴方のように、国が亡びる過程に神殿を閉鎖しただけだと言うことです。ですから、私に国を見捨てないでほしいという貴方の願いは、貴方がしっかり国を管理していれば問題は起きないかもしれないし、未然に防がれるかもしれません。それは、国王として国のトップにいる貴方次第でしょう。

 一言、私が貴方達に言えることは、足掻きなさい。周囲から見られて、みじめでも良い、愚かと罵られても良い。自分の国を存続させたければ、そう望む方向へ国の舵を取りなさい。人の命を大事に思うならば、それに見合う行動を示しなさい。そうすれば、結果は後からでもついてくるでしょう。それが人の命を結果的に奪うことになっても、失うように命令を下したとしてもです。世界に生きるということは、矛盾とも等しくあること。

 言うなれば、貴方のとった判断、決断を評価するのは周囲の人間である民衆。さらに言えば、未来の歴史家や研究者達です。貴方がうだうだと悩んでいる間にも、もしかしたら人が死んでいるかもしれない。そんなことを一々気にしていて国を動かせる道理はないでしょう。後は自分で考え、悩み、判断し、決断しなさい。私からは以上です」


 カルティア様は一言と言いながら、えらく長い言葉をフォルトス国王に淡々と伝えた。遺憾に思っているという程度が垣間見える。それを見た僕の感想は、うん、国王なんてなりたくないな、僕は正直そう思った。フォルトス国王はじっと頭を垂れて女神様の言葉を聞いて、女神様の言葉を聞き終わった後に、心して、そのように致します、と答えた。その隣で同じように頭を垂れていたアダレード王妃は、次のようなことを口にする。


「カルティア様の仰る通り、この国を繫栄させながら継続させる為に、私も妻として、個人としても夫である国王を支えてまいります。我等が関わったから国が滅びた等と、周囲にも、未来の歴史家や他の転生者にも言わせません。教会を再開した後も信用を回復し、民衆の信仰を保ち、継続して運営できるように尽力いたします。そして、頂いた能力で芸術や文化を広めてより良い国にしてまいります」


 ん? 今、最後に王妃が言った芸術とは……、いや考えるのはよそう。アダレード王妃は転生の際にもらった能力について、とても女神様に感謝していた。だからこその信仰心かもしれないが、前半の言葉はまともだし、実際に国王を支え尽力していくならば国が栄えることはあっても、亡ぶことはないだろう。及ばずながら僕もこの国の力になれるよう努力を惜しまない。


「では、そろそろ時間のようです。私は神階に戻ります。オルクスさん、できるなら貴方の今の心を忘れずに、その2人と言わず、手の届く範囲の人達を支えてあげてください。別に国王なんかにならなくてもいいでしょうけど、力はあって困るものではありません。貴方なりに頑張りなさい。では」


「カルティア様、ありがとうございました! 僕、頑張ります!」


 有体な言葉ではあったが、僕がそう言うと土台に光の柱が立ちのぼり、女神様の姿を包み込んだ。それから少しして、次第に光が弱まって光の残滓が消えた頃には、そこに物言わぬ女神様の像が両手を胸の前で組んだ状態でそこにられた。


 その後、国王と王妃は僕にお礼を言って、すぐさま転送ポータルを使って帰っていった。何かの途中だったのだろうか? とりあえず、誰もいなくなった教会を出て、シスター・センテルムに祭壇の奥の土台がある場所に、女神様の像を設置したと伝えて確認してもらった。彼女は女神様の像を見た瞬間感激に打ち震え、その場で泣き崩れてしまった。


 しばらくして彼女が落ち着いてから、彼女や孤児達が住んでいるテントを教会の隣に移し、教会の礼拝する本堂の開放を次の日から行うことにした。各村や奴隷達の住む場所に連絡をして回り、領民全てが公平になるように内容を周知させる為だ。その為に1日だけ時間を取った。


 あれから、立場は関係なく教会に人が訪れるようになり、問題なく施設が稼働していると報告を受けている。これは後で知ったことだけど、教会の本堂に繋がる様にいくつか部屋を作る予定だったのだけど、それもあの4人が手伝ったおかげで建設されていたらしい。道理で思ったよりも協会が大きいと感じたよ。どんだけハイスペックでハイペースな建設をしたんだ君等は、と僕を呆れさせた。


 そんなことを思い出しながら目を閉じると、どうやら睡魔が僕を眠りに誘いに来たようだ。明日も忙しいし、ゆっくり寝よう。おやすみなさい。










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