第44話
ユピクス王国に滞在する最後の日、僕は補佐役のサイラスさんに連れられてとある屋敷に来ていた。屋敷の規模は僕の実家よりも大きいのは見てすぐに分かるほどで、屋敷に勤めている執事さんに先導され、サイラスさんの後に続いて屋敷の中に案内された。
今日僕が会う予定でいるのは、サイラスさんに依頼しておいた僕が立案した作戦に必要な人材方だ。昨日、サイラスさんに進捗を聞いて、順調であるとは聞かされていたが、今日になって挨拶がてら会っていってほしいと頼まれた。今日は招かれた屋敷に、情報の収集と整理に各分野のお歴々が集まっているというのだ。聞いた話では昨日の会議の出席者さえ頭が上がらない方々がいるらしく、ある意味、今日の僕は国王陛下に会うより緊張しているかもしれない、などと不敬なことを考えていた。
しばらくして案内された部屋の扉の前で、執事さんが僕とサイラスさんの来訪を告げ、許可を得て扉を開ける。中に入るなり目に飛び込んできたのは、昨日の会議室で使われるものと変わらない大きさの長机が置かれており、左右と中央で人の集まりが書類と写真を確認し合っている光景だった。
「オルクス君、少し待っていてくれ。お歴々に声をかけてくる」
サイラスさんはそう言うと、僕から離れ長机の各所で椅子に座っている数名の人物に話しかけて回る。そして、話がついたのか僕の方を見て手招きしてきた。僕は邪魔にならないように早歩きしながら呼ばれたところに近づいていく。
「彼が今巷で話題の少年です」
「ほお、少年と言うにはまだ幼いようにも思えるが、わしはワースノップ家のルパートと言うしがない退役軍人だ。ここで彼らのまとめ役をしている。して、君の名と年はいくつかね?」
「オルクス・ルオ・ヴァダム、年齢は今年で5歳です。今日はお会いできて光栄です閣下。サイラス殿から情報の収集と整理は順調と聞いて安心しております。お手数おかけいたしますが、今後もよろしくお願いいたします」
「ほっほ、5歳とな? それにしては……。いや、しかし、わしも陛下がそのような年頃のときに話をしたことがあるが、今の彼のようにしっかりした受け答えをされていた。彼も陛下のような神童の類か……。サイラス、陛下が言われたように取り残されぬように精進せよ。わしらも、お役に立てるように協力は惜しまぬ故に」
「心得ております」
「オルクス君、わしらは今のところ古い情報と新しい情報を両面から、マヘルナ王国とヘーベウス王国の両陣営から出てくるであろう指揮官になりうる人材を洗い出しておる。君が立案した作戦で役に立てる情報をな。それを生かすも殺すも君次第だ。どうやって、などとは聞かん。君が提供してくれた写真と個人情報をこちらで精査し、より正確に検討して君に託そう」
「お気持ちありがたく。情報が整いましたらフォルトス陛下に一報入れてくだされば、私宛に内密の合図が来るように手配して頂いております。調査書も国の方で預かっていただければ安全でしょう。話は通してありますので」
「分かった、そういう段取りであればそのようにしよう」
♦
「はー、緊張しました。僕、何か粗相してませんでしたか?」
「いや、とてもそのようには見えなかったが。問題ない対応だったと思うよ」
あれからルパート閣下と、軽い雑談をしたが長居をしてもお邪魔だと思い断りを入れて屋敷をお
基本的にこの国で僕が主に行ったのは会議に出席するくらいだ。もちろん表面上は、と含みを持たせるけど。裏ではガーディアン達に指示を出して、あれこれとやっていたわけだが、大して目立ったことをしたわけではない。細かく言えば切りがないので追々掻い摘んで話そうと思う。
とりあえず、今日は1日特に予定を入れていない。今日の晩餐を終えれば後は寝てヘルウェン王国へ馬車を走らせるだけだ。時間があったので実家で使っていた馬車を下取りに出して、ヘルウェン王国で作られていたようなバネやサスペンションの搭載された馬車を買った。もちろん、両親には報告済みである。お金は僕が出すというと両親が感慨深い声音でそうか、お前も稼ぐようになったんだなと言われた。お金の出所が、賭け事の勝ち金だとはあえて言わないでおいたのは正解だろう。働いた給金としてもお金はもらっているわけだし。
それと、ジョブクラスの事を教えてもらえたこともあり、冒険者ギルドへ向かおうかと思ったが、グレイスと椿、小春がひと悶着あったらしい。それにユピクス王国の冒険者ギルドには、トヨネと一緒に通り掛けに近づいただけでチャラ男とエンカウントした思い出があり、あまり近づきたくないのが本音である。なので、ヘルウェン王国へ戻ってから暇を見て、そっちの冒険者ギルドでジョブクラスを得る事ができるか試すことにした。その時には、ガーディアンを連れて、皆で試すのもいいかもしれないな。
そういえば、ルルスが観光がしたいと言っていたっけ。僕は特に用事を頼んでないときは、皆常識の範囲内で自由に行動して良いと伝えておいたはずなんだけど、ルルスやマティアには言い忘れてたかな? ヘルプさんには、今後ガーディアンが新たに召喚されたときに伝えてもらうようにしよう。定時連絡的な物だと思えばいい。
それから、召喚後、ポーションの量産し過ぎの件以来、あまり話に出てこないマティアの事だけど。彼女は現在特別な依頼を頼んでそれの活動中だ。彼女にも時間ができたら自由に活動してもらいたいところだけど、重要案件なので今は我慢してもらおう。
「いかがでしょう? ヘルウェン王国で購入された馬車の仕組みと同じようにバネとサスペンションを搭載された馬車にヴァダム家様の家紋を入れてあります。もう一台預かっていたヘルウェン王国産の馬車にも家紋を加工済みです。後こちらがメンテナンスの説明書と専用の油さしです」
僕は今、購入して家紋を入れてもらった馬車の乗り心地をみている。使われている素材が良いのだろう、以前の実家の馬車と比べると
「うん、いい仕事をしているね。この馬車を見れば贈った両親も喜ぶだろう。でもよかったんだろうか? 馬車の下取りが有りとはいえ、最新式の馬車をこんなに安く売ってもらえるとは思ってなかったよ」
「そこは、ヴァダム家のオルクス様だからこそだとご理解いただければと思います。今巷で有名なヴァダム家のご子息様のご注文ですから、注文に応えられることは我々の店としても良い意味で商売に反映されます」
「ならいいのだけど、予定よりかなりお金が浮いたな……。浮いたお金で大きい荷馬車も買っておこうか。馬は4歳くらいが2頭でいいのだけど、荷馬車いっぱいの牧草も含めて今日中に頼める? 明日出立予定なのだけど」
「はい! お任せください。商人は横の繋がりがございます。その程度の注文でしたらすぐにでも取りかかり、今日中にご用意して明日にはお引渡し可能にしておきます」
「うん。料金は渡したお金で足りるかな?」
「もちろんです。引き渡しの際にお釣りを用意してお待ちしております」
「じゃぁ、お願いするよ」
僕は馬車屋の店先で見送られながら店を後にする。巷で有名って、どんな話で語られているのだろう。少し不安だ。
♦
「いらっしゃいませ! やや、これはオルクス様! 毎度のご来店ありがとうございます」
僕を出迎えてくれたのは、奴隷商のヴァーガー。相変わらず接客の対応のテンションが高い。毎度の事なので気にしなくなったけど、いつもこんな調子で疲れないんだろうか?
「やあ、ヴァーガー。久しぶりだね、元気そうで何よりだよ」
「いえいえ、オルクス様もご活躍なされているようで、巷では話題をよく耳に致します」
「そう、あえてその話題には触れないよ。それで、早速なんだけど手紙の件で寄ったんだけど、入荷したって?」
「はい、お望み通りかは見て会っていただかないと何とも言えませんが。魔術師であることは確かです。両手両足、後首にスキル及び魔力封じの魔道具が付いていますので危険はありません」
そんなものがあるのか、と思った僕はヴァーガーの案内で部屋に通され、依頼に出しておいた魔術師の奴隷が連れてこられるのを待つ。付き添いのモモカと小春がにらめっこして遊んでいるのを横目に、念の為腕輪の機能である
「彼女が先ほど言った魔術師の奴隷です」
「そうか。で、名前は何ていうの?」
「トモエ・サカノと言うらしいです。名前と容姿である黒目黒髪から推測するに東方にある国の生まれではないかと思うのですが、何を聞くにも答えず、反抗心が強いとのことでうちで委託販売として連れてこられました」
「なるほどね。さて、ヴァーガー。悪いけど、いつも通り個人的に話したいから席を外してもらえる?」
「はい、何かあればお呼びください」
いつもの事なので慣れたやり取りだ。ヴァーガーは無駄口を挟まず礼をとってから部屋を去っていった。さて、このトモエ・サカノという少女、年は見た目の15歳くらいだろうか。ヴァーガーが言うように黒目黒髪の容姿だ。見るからに転生者というか、転移者のようにも見える。僕も最初にそう思ったけど、鑑定スキルを見るに転生者でも転移者でもないらしい。後、ヴァーガーが言っていた東方にある国。聞いた途端思ったけど、出たよ東方にある国ベスト5に大体日本ぽい国があってって説明されるのが、読んだ本でてたまに出てくるよね。話に出てくる人物の現在地から東方にってことなのだろうけど。
ヘルプさんに聞くところによれば、過去の転生者の子孫ではないかとのこと。その出身がヴァーガーの言ってた東方にある国なんだそうで、前世で言うところの日本に当たる国が存在するのだと。その名を
「で、貴女の出身は桜日国であっているんですか? 合っていたとして、桜日国の人間が、何でこんなところで奴隷になってるのか聞かせてほしいのだけど、僕の質問に答えてくれないだろうか?」
僕が、幼さに見合わない言葉遣いをしたのに多少の驚きがあったのだろう、トモエ・サカノは僕を警戒した視線で見てくる。警戒度を上げられるのは仕方ないのかもしれないが、僕としてはだんまりが一番困るんだけど……。
「だんまりか……。貴女に何があったのか話してくれたら、何かしら力になれるかもと思ったのだけど。もしかして言葉が通じてないなんてことはないよね? せめてそれくらい首を縦か横に振って答えてほしいんだけど。……はぁ、ダメか」
しょうがないな、と僕は何も言わずサイレントの魔術を展開する。それに驚き身構える彼女をよそに、僕はモモカと小春に次のような指示を出す。
「モモカ、小春、彼女がどうしても僕の問いかけに応えてくれないんだ。恐らく今まで言葉を話さずにいたことで、彼女の口や声を出す器官の筋肉が凝り固まってるらしい。悪いんだけど、二人でほぐしてあげてくれないか?」
「わー、それはお困りだよねぇ」
「困ってる人は助けないとぉ」
2人は僕の告げた言葉でどうしてほしいのか意図を汲み取ってくれたようで、手をワキワキさせながらトモエ・サカノににじり寄っていく。その2人の後ろ姿を横目に僕は座っていた椅子の向きを後ろに向けてトモエ・サカノを見ないように座ってから耳を両手で塞いだ。それから僕は後ろのやり取りの声が聞こえないように、ヘルプさんと適当な雑談をしながらしばらくたった頃、肩をトントンと叩かれたので振り向くと、モモカがにっこりしながらマッサージ完了なのぉと告げてくる。モモカの後方を見ると小春がこれまたにこやかにサムズアップしてきた。傍らに横たわりぴくぴくしているトモエ・サカノは、後ろ向きなのでどういう表情をしているかわからないが、とりあえずこちらを向かせて立たせようと、え? 立てないって? まぁ座ったままでもいいけどさ。僕に顔を見せない状態で小春に布で顔を拭かれているようだが、気にせず僕は先ほどと同じことを聞いた。
「では再度、貴女の出身は桜日国で合っているんですか? 合っていたとして、桜日国の人間が、何でこんなところで奴隷になってるのか、今度こそ聞かせてほしいのだけど、僕の質問に答えてくれないだろうか?」
だが僕の質問に彼女は答えないというか、答えられないらしい。え? 息を整えてるから少し待てって? いや、答えてくれるなら待つけど、何をしたらそんなに息が上がってる状態になるのさ。秘密? いや、別に知りたくないよ。モモカと小春が何やらつまんなそうにしているが、気にすると負けな気がしたので、何も言わずトモエ・サカノの状態が落ち着くまで待つことにした。
♦
それからやっと話ができる状態まで落ち着いたトモエ・サカノは、顔を真っ赤にしながら、僕を睨みつけ先ほどの質問に答えた。
「私は桜日国の出身だ。私は旅の途中で騙されて、泊まっていた安宿で捕まったんだ。あいつら、泊まるのに店の備品を壊されるのはかなわないから、客には今嵌めてる手足と首の魔道具の同じものをそいつらに着けるように促されて、旅で疲れをとろうと寝入ったところを拘束されて気づいたら奴隷商に売られたんだ。だけど、私が口を利かず、反抗的な態度を押し通すと、たらい回しするように奴隷商が販路を通じて見知らぬ土地まで流してきたのさ。これが現状」
これでいいだろう? と、トモエ・サカノは言い切ったことでそっぽを向き再び沈黙した。
「その時に手荷物とか全部取られたんだね。まぁ安い宿屋は管理がおざなりで置き引きや窃盗が多いとか、治安が悪いとは聞いていたけど、宿ぐるみの犯行はここらじゃ聞かない話だね。ちなみに、どこの国の宿からだい?」
「……確か、サマリダ王国のハワツって街の宿だ」
「それは……、ここから4つ以上国を挟んだ北東かな? 偉く遠いところまできたものだね。まぁ女性だから、これまでに乱暴されなかっただけましかな、とも思えるけど。そういえば、旅の目的って何だったんです?」
僕がそう言うとまた睨まれた。けど、モモカや小春が手をワキワキさせると後ずさる。やめてあげなさいな二人共、怯えてるから。
「わ、私は祖国の外を見て回りたかった、それだけだ……」
何か他にも理由がありそうな感じだな。でも、本人が言わないなら無理には聞かないけど。
「そうですか。それで、物は相談、というか本題なんだけど。貴女は魔術を使えると聞いています。それはどういったことができますか?」
「どういったこととは? こちらでは一般的なのが魔術だろ? 私が使うのは霊獣術、という桜日国ではよく使われる法術だ。万物に宿る力に自分の内包魔力をを干渉させて霊獣として使役するのさ、ってなんで私はさっきから……、わ、や、やめろ。その手を私に近づけるな!」
「モモカ、小春、調子に乗らないの。怯えてるじゃないか、かわいそうに……。では、その法術を使って土を固めて固定したり逆に柔らかくしたり、木々を移動させたりなんかもできますか?」
「ああ、それぐらいならなんてことはないけど、内包魔力は術者の魔力量そのものだから、魔力切れしたら法術なんて全く使えないよ?」
「それは一般の魔術師も同じですから気にすることはないでしょう。なるほどなるほど。イメージしていた魔術師ではないですけど、効果が一緒なら過程なんてそれほど気にしません。決めました、貴方を買います!」
「マジかよ、私を買うのか!?」
彼女は口調が少し荒っぽいけど、根は真面目そうだし、何と言っても見たことがない法術の使い手らしい。僕は彼女の意思を一応は確認する。僕にこのまま買われるのか、それとも他所の誰か知らない相手に買われるのか。僕に買われた際のメリットを伝えていくと、くそっ、足元見やがって! っと言われた。流行ってるのそれ? そして、逆に僕に買われなかった時の予測を、適当に思い浮かんだことだけ伝えてみると、飛びつく勢いで私を買ってくれと言いだした。
僕が伝えたデメリットがよっぽど嫌だったらしい。最低限ちゃんと守りますよ? 貴女の尊厳。代わりにちゃんと働いてくださいね。僕が言えるのはそれくらいだ。彼女は未だによろけているが、モモカと小春に支えられながら部屋を出ていく。いたずらしちゃだめだよ、とは一応伝えてあるので大丈夫だろう。さて、僕もここには用がなくなった。実家に馬車と奴隷を送るためのメンバーは既に決めておいてもらったので、特にすることはない。
まだ時間もあるし、一通りヴァーガーの店舗の中を見て回る。一応彼とは手紙で入荷した奴隷の一覧表を送ってもらったり、僕が直接見るまで奴隷をキープしてもらったりなど、やり取りを継続しているのだけど、やっぱり最後は自分の目で見ておかないとね。……ほらみろ、何か変な称号ついてる10歳くらいの子がいるぞ? 女の子勇者キター! しかも(仮)って変なものもついてる。ナニコレ、ドウスルノ? 買うの? スルーする? 僕は彼女を見ながら頭を抱える。
とにかくこんなの僕にどうしろっていうのさ。ラクシェ王女のときの二の舞とかありそうか? でも見つけちゃった以上スルーするとか有りなんだろうか? ……ヘルプさん、どうするべきでしょ? 僕は結局考えることを放棄して助けを求めた。すると、ヘルプさんは次のように答えた。
『彼女は、勇者予定ではありますけど、神の選定をまだ受けていないようです。選定されるかは神のみぞ知ることなので、何とも言えませんが……。(仮)と付いていても能力は一般の人間からすると、比較するのもバカバカしい
はい、買いました。一応人柄も確認しておきましたし、本人の意思も確認しました。てかぁ、勇者いるってことは魔王いるの? 魔王討伐とか、人間同士で戦争してるんですけど、大丈夫なのかこの世界?
『多少混乱されているので一応補足しますが、魔王はかなり過去の勇者が討伐して現在はこの世界に存在しません。勇者が必要とされない為、(仮)のままでいるとも考えられます。付け加えて種族に関してですが、魔族は存在しますが良識があり、人間と共存しています。一部の人間至上主義の国家とは共存できていないようですが、亜人族、獣人族、魔族、妖精族が存在し、その国家意外とは概ね平和的です。現状ではオルクスさんに影響が出ることは恐らく……、多分ないでしょう。現状ではですが』
「ちょ、待って! ヘルプさんも変な設定盛るのとか、無理にフラグなんか立てようとしないでよ!」
「オルクス様、どうかされましたか?」
「いや、何でもない。何でもないこともないけど。とにかく、買い物は済んだし、ちょっと落ち着きたいから帰るよ。買った奴隷の引き取りは明日人を寄こすから。魔術師に付け加えて珍しいスキル持ちは今後も継続して入荷したら教えてほしい」
「はい、引き渡しはそのように。入荷の件もかしこまりました。引き続きご連絡は欠かさず行います。ではまたのお越しをお待ちしております」
僕はヴァーガーと別れ足早にお城に向かって歩く。桜日国の人間に、女勇者(仮)について、とにかく落ち着いて考えをまとめよう。情報が多すぎてRPG要素に僕が付いていけてない。もう今日は晩餐まで部屋から出ずに引きこもろう。美味しい紅茶を飲みながら優雅なひと時を送らせてもらおう。そう予定を組んだ僕は、城の僕宛に設えてある部屋にたどり辿り……。
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