第4話
結局一回の出品で5つのものが売れて銀行口座に金が振り込まれたのを確認してから落札された商品を発送した。
振り込まれたお金は合計で一万円ぐらいになり
宮田に報告すると自分の勘が当たった言い得意の自画自賛が始まった。うまくいったので祝杯をあげようという話になり振り込まれた金を降ろして呑みに行くことにした。
この調子でいけばそこそこ儲かるかもしれないなあという話になり
また日本橋の本屋のゴミ箱を漁りに行くことにした。
この調子でいけばそこそこ儲かるかもしれないなあという話になり
また日本橋の本屋のゴミ箱を漁りに行くことにした。
それからは日雇いの仕事をしながら2~3日おきぐらいに日本橋の本屋にゴミを漁りに行ってはオークションに出品した。売れないものもあったがほとんどは出品してから1週間以内で売れた。4200円で売れた韓国のアイドルのポスターはもう見つからなかったが
別の日本のアイドルのポスターがまた4000円近い値段で売れた。
もっと出品数を増やせばオークションで食っていけるかもしれないと思いはじめた。
オークションを始めてから2週間がたった頃、いつものように本屋のゴミ袋をあさりに行くと
中のゴミが水をかけられ中身全てが濡れていた。雨が入って濡れたのかと思ったがここ数日は雨は全く雨は降っていない。意図的に水をかけたとしか考えられなかった。とにかくこれだけ濡れていては乾かしても売り物にならないと思い持って帰るのは諦め別の店のゴミ袋を見に行ったが
そのゴミ袋の中身も水で濡れていた。よく見るとと回りの店に出されているゴミ袋や段ボールは水がかけられていた。
何故だかわからないなこの界隈の店全てが申し合わせたかのように行なわれたようだった。
結局その日は諦めてゲストハウスに帰ることにした。
次の日の夜もう一度行ってみると
またゴミ袋の中は水びたしになっていた。念のため近くの店のゴミ袋見てみるとみんな水びたしになっていた。電気店、ドラッグストア、ラーメン屋など全ての店のゴミ袋は水びたしになっていた。濡れたものを一度ドライヤー
皺が残って元どおりきれいにはならなかった。
2日後宮田が知り合いのホームレスに聞いた話によると本屋の近くのドラッグストアにゴミ袋に火をつけられた放火事件があったため界隈の店が相談して放火対策としてゴミ袋のゴミに水をかけることにしたらしい。売っていたものはほとんど材質が紙だったので一度ドライヤーで乾かしても濡れたあとは完全に消えなかった。
濡れたあとが残ってしまっては売るには忍びなかったので結局オークションはやめるしかなかった。
まだ出品してないものが2個残っていたが急にやる気がなくなり、投げやりになり2個ともを開始価格を一円にして出品した。それなりに入札が入って落札されると思ったが1つだけ一円で落札されてしまった。
Typical Low Life 新海 徹 @fatbass3000
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。Typical Low Lifeの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
近況ノート
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます