開戦!vs.生徒会

宣戦布告

その少年が天才的な頭脳で周りを驚かせ児童施設に預けられたのはまだ1才の頃だった。

1才と言う年で数学の大学終了過程の問題をパーフェクトにこなし文学、美術、音

楽、にまでその才能は及んだ。


だが、


少年は成長するにつれ社会の実態を知った。


そして6才の時親元を離れ一人で暮らし始めた。


反対する親を論破して一人で家に住んだ。


そこで出会ったのがゲームだった。


少年はゲームにのめり込んで行った。


周りの声は全く聞く気はなかった。


そして少年は自分の名前をかけてゲーム内での名前をつけた。

その名は「0」


0は今、笑った。

なぜなら今、0がいるのは人間の世界ではなく神様が支配する世界いわば天界なのだから。

天界で0は新たな日を迎えた。

人間の世界となんら変わらない朝だった。


唯一変わったことといえば学校に行くこと。


0は真新しい制服に着替えた。


制服を着るのは初めてだった。


制服には「神居学園」と言う刺繍が施されていた。


昨日作り置きした朝ごはんを食べて寮の扉を開けた。


「おはようございます」


そこで待ってたのは見覚えのある顔だった。


そう昨日の天使だ。


俺は一瞬デジャブに近い感覚を感じた。


どうして俺が制服を着ているか?


その前にどうして俺がこんな寮にいるのか話すことにしよう。


昨日俺の身に突如天国へ行くというバグが起こった。


そしてその後美しい白の羽を生やした天使に案内されてそれで・・・


ってあれ?俺・・・その後の記憶・・・ないぞ?


気付いたらこの寮っぽい所にいた。


そこまでしか覚えてねえや・・・




零は目の前に立っている少女が誰だったか頭の思考回路を展開した。

頭の中にはまず昨日の記憶が浮かんだ。

その時零は思い出した。

「・・・ああ・・・昨日の・・・」そこまで言いかけて零は口を結んだ。

零の思考回路の中にこの少女はどこか人を見下す所がある事が思考回路の中で思い出されたからだ。

少女は無表情で「何か言いましたか?」と問いかけたが

零は「いえ・・・何も・・・」と返した。

少女は別にさした興味もないように「そうですか」と言った。

そして少女は勝手に歩き出した。

零も慌てて後をついていった。

少女が零を連れて行く場所はおそらく昨日の学園だ。

零は思った。

神様は下界に降りることはないそうなると人間を呼ぶなど恐らくかなりの特例だろう。

だとするなら自分はどうして呼ばれたのだろうか?

零がまだ人間の世界にいた頃は神様の世界は楽園だと思っていた。

だが、実際は近代化が進みすぎて天国と言うよりまさに近未来都会のようだ。

人間界のサラリーマンのようにスーツを着て車が空を飛び人でさえ背中にはえた翼で大空を自由に飛びながら目の前に展開されるモニターをいじっている。


そして零も今


空を飛んでいる。


先程背中から生えてきた羽に零は焦った。


すると少女が近ずいてきて少しエスコートしてくれた。


それで零はなんとか羽を制御した。


零はエスコートによって緊張が解け少女に尋ねた。


零「君・・・名前は?」


少女はぶっきらぼうに


天子「神谷天子・・・」と答えた。


零はそれ以上の会話はできなかった。


どうしてもそんな空気じゃない気がしたのだ。



学校に着くと天子の案内で零は学校の教室に着いた。

席は既に用意済みのようだ。


本当に人間界の学生生活となんら変わらない光景だ。


それなら・・・次にくる光景は・・・


零は頭の中で次の光景を予想した。


そしてその予想は10分程立って的中した。


先生「はーい全員席についてー今から生徒会の立候補者神谷とあともう一人決めるからなー」


入ってきたのは女性の先生赤いメガネをかけていてまさに「メガネ美人」という感じだ。


先生は黒板に「神谷天子」とかいた。

零の予想は的中した。

そうだとするならばもう一人は未決定なのだろう。零は突然立ち上がった。


零「はい!はい!はーい!俺がやりまーす!」


クラスないに混沌とした空気が流れた。

先生は少し面食らったような表情だった。


先生「しかし・・・君はまだ入ったばかり・・・推薦理由はどうするのだ・・・」

零は高らかに笑った。


零「人間界で数多くのハイスコアを叩き出した天才的な頭脳推薦理由はそれで充分ではありませんか先生?」

クラスがじょじょに騒ついた。


零は堂々と黒板の前に立った。


零「異論のある奴は出てこい・・・逃げも隠れもしねえよ神居学園初の人間転校生遊戯零は・・・」


教室の空気は零の気迫に飲み込まれた。



その日の放課後零は天子の後ろについて帰路に着いた。

朝と同じようにしばらく黙っていたがふと零が口を開いた。


零「お前も生徒会に立候補したんだろ?」


天子「そうですけど・・・」


零「今の生徒会はどんな仕組みなんだ?」


天子「・・・に教える必要がありますか・・・ってあなたも立候補したんでしたっけ・・・のくせに・・・」


零「下等種族って言う言い方やめようか俺は遊戯r・・・」


天子「生徒会は基本的に頭脳、戦闘力、知力が最優先されますその3つに人望を加えた4つの項目を遂行し選挙に勝てた2名が生徒会に入る事が出来るのです」


零(人の話聞けよ・・・)


天子「もちろんあなたのようなが入り込める余地などないのでご安心を」


零「・・・心が・・・」


零「ところで天s・・・」


天子「気安く呼ばないでもらいますか?人間の分際で天界にきているのに今日の学校といいもっと礼儀をわきまえてください・・・」


零「嫌だね・・・ところでさあ天子様?今の生徒会ってどんな活動しているの?」


天子「日が沈む夕暮れの黄昏時まで学校をよりよくするにはどうすればいいのかという事を主軸に協議します」


零「へえ・・・」


天子「全く貴方のような人間など生徒会に入り込める余地などありはしませんよ・・・ってどこにいくんですか!」


零「忘れ物を思い出した・・・学校に戻る・・・通学路はもう覚えたから安心しな30分で家まで戻る」


天子「・・・はあ?・・・何言ってるんです・・・って・・・はあ・・・人間とはどこまでも自分勝手ですね・・・」



場所は変わって神居学園生徒会室

夕暮れの会議には神居学園生徒会の5名の精鋭が集結していた。


澪標漣「今日の議題は新入生についてだな」


澪標漣・・・神居学園天界報道部部長、

天界の現代社会の礎を築いた澪標海幸の孫娘に当たる。

得意科目社会では歴史、地理、公民、をパーフェクトにこなす。

天界学力調査社会科総合2位。


森谷山彦「新入生は1年前の3倍に増えました!私は嬉しく思います!会長!」


森谷山彦・・・神居学園文学部部長、

叔父は天界のレジャー環境を整えた森谷山幸。

得意教科国語では山で育った感性を生かして天界詩人コンクール賞を総なめ

天界学力調査国語科総合2位。


月読輝夜「・・・新入生に・・・興味なんて・・・ない」


月読輝夜・・・神居学園コンピューターウイルス対策部部長、生徒会書記

冥府から来たいわば留学生、天界の近代化により発生するコンピューターウイルスを鎮圧する為にその計算力と圧倒的な頭脳を発揮する。

天界学力調査数学科一位。


ユグドラシル・アラウルネ「ツクヨミさん〜そんな事言ったらダメですよ〜もっとこの学園をexcite!にenjoy!させる為にはもっとstudentを増やさないと!」


ユグドラシル・アラウルネ・・・神居学園生物学部部長、生徒会副会長

父と母は海外の神であるが父の転勤とともに天界に来た。生物学の知識と圧倒的な語学力は神居学園でも群を抜く

天界学力調査英語科、理科、共に2位


大國神奈子「今回の議題は確かに新入生が議題です。しかし今回話す話は秘密事項他言は無用です。」


大國神奈子・・・神居学園生徒会会長

この天界をきずいた神大国主命の一族の中でも「天才」と呼ばれ学力調査では数学以外の教科でNo. 1スポーツ、勉学共に創造神の血を引く神居学園のリーダー。

天界学力調査、全教科総合得点、1位



漣「他言無用?それほど大事なのか?」


神奈子「ああ・・いつもなら新たな生徒の生徒会への立候補者を調べる・・・だが今回は特例だ人間界から人が来ている」


生徒会室全体の空気が変わった。


山彦「んー?どうゆう事です?」


神奈子「まだはっきりと情報は掴めてないが学園長が秘密裏にこの学園に人間を入れたとの情報だ。そして神との生活に慣れさせるためお側人を付けて学園内に溶け込むようにしているらしい」


アラウルネ「WAON!そんな事があったとは・・・少しオドロキです〜」


神奈子「うむ・・・こちら側でその人間に対する情報を集めなければ・・・由緒正ししきこの神の学園、神居学園に人間風情が入ったと知られれば世間の笑いものだ・・・」


静寂な空気が辺りを包んだ。


「神居学園に人間が入り込んだ」それは神のプライドに傷をつけるものだった。

神の中でも群を抜く実力を持つ生徒会5名はそのプライドにかけてその人間を粛清しようとしていた。


その空気は一瞬で砕けた。


鍵をしてあったはずの扉が勢いよく空いた。


「!?」


生徒会5名は騒然とした。


神奈子は落ち着きを払って


「何者です・・・」


と尋ねた。


扉を開けた犯人は言った。


???「どうも・・・今回神居学園に新入生として入りました・・・0です・・・」


神奈子「へえ・・・死神が・・・我が神居学園生徒会に・・・何の用?」


0の死神「ご安心ください襲うわけではないですよ・・・なあに今日は生徒会に・・・」


死神は叩いた。


死神「宣戦布告しに来ただけですよ・・・生徒会会長・・・大國神奈子さん・・・」





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