Section40 チェック、チェック、チェック

 チェック柄。


 それに私は心を奪われ続けている。


 いつからそうなってしまったのか、私には想像も出来なかったけれど、気付けば私はチェックに心を奪われて、心のずっと奥の方に眠る、チェック柄を欲する心がズキズキと疼きだす。


 「チェックをおくれ」


 そう言われているようで、なんだか少し心地良い。


 私は自分の心に応えるようにして、チェック柄のシャツを着る。


 そうすると心は喜んで、素直に笑った、


 ねえ、ほら、


 もっと笑って、もっと笑って。


 私はそう心に言葉をかけて、ただ素直に笑っているのだ。


■古びた町の本屋さん

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