プレイングについて


 当ゲームのメインコンテンツは「自分が作ったオリジナルキャラクターでシナリオに参加し、その結果が執筆された小説を読むこと」となっています。


魔瞳まどう仕掛けのジエンドスフィア』の世界では、帝国からの侵略戦争を軸として、様々な事件に巻き込まれたり、冒険が繰り広げられます。


 GMは、この舞台設定をもとにした物語の発端を、「オープニングシナリオ」というかたちで用意します。

 PLの皆さんは、GMが提示したシナリオのオープニングを読み、自分のPCをどう物語に関わらせていくかを考えることになります。

 その「キャラクターに取らせたい行動を記した文章」のことを、プレイングと呼んだりします。


 こちらでは、プレイングがどういったものなのか、プレイングを取り巻くゲームシステムの仕様や、プレイングの書き方について記していきます。



▼プレイングとは

「そのシナリオでキャラクターが取る行動」がプレイングです。

 オープニングシナリオを読み、そこで提示されているシナリオにキャラクターがどんな気持ちで、どんな行動をして関わっていくかを記します。

 プレイングは、以下の内容で構成されます。


 プレイヤーの意図……50文字以内。キャラクターではなく、プレイヤーであるあなたの意図。キャラクターがどのように活躍することを望むか。


 キャラクターの目的……50文字以内。プレイヤーではなく、あなたが作ったキャラクターの目的。キャラクターが、そのシナリオでしたいと考えること。おおまかな目標。何をするか。


 キャラクターの行動……500文字以内。キャラクターに取らせる行動や手段、その理由や動機・心情をより具体的に記す。



▼決まった書式のテンプレートは、特にない

 基本的には決まった書式はありません。箇条書きで記す、キャラクター視点からのセリフ調で記す……様々な書き方があります。



▼プレイングって、何を、どうやって書けばいいの?

 キャラクターが取る行動の内容を、記す……それはつまり「こんなシナリオだったら、自分のキャラクターにはこうやって動いてもらいたい、こんな活躍をしてほしい!」というPLの意図を、「GMに分かりやすく伝える」ということでもあります。

 PLの意図を分かりやすく伝え、キャラクターを魅力的に描写してもらうには、以下の留意点を把握しておくと「良いプレイング」が書けるかもしれません。


 *


1:みんなが楽しめるプレイング

 1番めに優先される考え方です。

 そのプレイングが採用されても、他の参加者みんなが楽しめるようなプレイングです。自分だけでなく、他の参加者から見ても楽しい思えるかな……? と、客観的に自分のプレイングを見つめてみましょう。


「みんなが楽しめる」とは、「他人の役割を奪わない」と言えるでしょう。

 シナリオが「敵を倒す」といった目的の場合、「古代魔法を唱えて、自分ひとりですべての敵を瞬時に消滅させる」というプレイングは、敵を倒すという活躍の場をひとり占めしてしまうことになり、みんなが楽しめるプレイングとは言えなくなってしまうかもしれません。


 あるいは「みんなが楽しめる」とは、「他人が活躍する場を用意する」と言えるでしょう。

「猪突猛進な性格ゆえに、敵陣に突っ込んでいく。傷つきながらも一歩も引かずに立ち向かう。戦いが終わった後にようやく傷だらけであることに気づいて、怪我の治療をしてもらう」といったプレイングは、「怪我の治療ができるキャラクターが、その傷を癒す」といった展開にも繋げられます。他人へと絡み、他人を盛りたて、他人の反応を引き出すようなプレイングは、みんなが楽しめるプレイングと言えるかもしれません。


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2:キャラクターをよく表現したプレイング

 2番めに優先される考え方です。

 自分のキャラクターの魅力や個性が発揮され、キャラクターにこめた「好き!」なものが、よく表現されているプレイングです。

 魅力と個性を詰め込んだプレイングは、そのキャラクターを、より躍動感をもって描くための、大きな執筆材料となり得ます。


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3:シナリオの状況的に妥当で適切であり、無理のないプレイング

 3番めに優先される考え方です。

 シナリオで提示されている状況、シナリオ上でキャラクターが持つべき役割をよく理解し、シナリオの目的を果たすために適切な行動を記したプレイングです。


 人質にされたヒロインを無理に助けようとして、安易な行動に出てヒロインを失ってしまうのは、物語としては素敵なドラマかもしれません。

 しかしシナリオで提示された勝利条件として「ヒロインを救出すること」があるのなら、「自分のキャラならこうする!」を優先するあまり、無謀な行動をさせてしまったり、怯えてすくんで動けなかったりしてしまえば、ゲーム的目的は果たせません。

 シナリオから求められている役割を適切に遂行することは、妥当なプレイングとして評価され、描写や活躍に影響します。



▼プレイングは公開される

 PL情報は原則非公開、という特性を活かして、当ゲームでは「PLの皆さんが送ったプレイングは公開する」という方針で進行させて頂きます。

 自分のプレイング内容が公開されるのは、ちょっと恥ずかしいことかもしれませんが……PLさん各々の個性が出たプレイングを公開・共有することで、互いのプレイングの質を高めるきっかけに繋がれば、と考えます。

 ご理解のほど、よしなにお願い致します。

 プレイングを書くことに慣れていないPLさんや、自分のプレイングに自信のないPLさんは、公開された他のプレイングを見て、書き方のコツを学んでみるのも良いかもしれません。



▼PL同士の相談は非推奨

 前述したとおり、当ゲームは「PL交流は非推奨」の方針です。

 そのため原則として、シナリオに参加する際のプレイング相談もまた非推奨となっています。

 当ゲームでは、プレイングは「参加者同士で綿密に連携するのではなく、それぞれが個人でのびのびと考える」といった姿勢を前提としています。


 PL交流非推奨という方針には、「そうすることで、そこに生じていた時間的・気遣い的コストを少なくし、時間のないPLさんでも参加しやすくするため」といった意図があります。

 それと同時に、あえて相談をしないという姿勢の掛け合わせが、予想外の物語を生み出すこともあるためです。

 プレイングにおける矛盾や整合性については、GMが適宜、できるだけ楽しくなるように調整致しますので、PLの皆さんは安心して「自分のプレイング」をご用意して頂ければと思います。


 なお、相談行為そのものは禁止ではありませんので、PLさんが個人で相談の場を設け、それに合わせたプレイングを書くこと自体は問題ありません。

 そうした際は、相談卓への参加が、半ば強制的なものとなったりしないよう(誘われたら断れない、といったPLさんもおられますでしょう故に)、より一層の配慮をお願い致します

 相談卓への参加を強制したり、参加の誘いを断ったことに圧力を向ける等はおやめください。



▼プレイングは、記したすべてが採用されるわけではない

 記したプレイングは、そのすべてがリプレイとして採用されるわけではありません。

 他のキャラクターと比較した、出番や役割を考慮した場合の結果であったり、あえて採用部分をしぼることで活躍を描く意図など、様々な理由があります。ご容赦ください。



▼GMが参照するのは2つだけ

 GMは基本的に、作られたキャラクター設定と、このプレイングのみを参照します。

 GMの目の届かないところで、ひっそりと記された設定や要望、あるいはURL先に記された膨大なデータなど、「外部データを参照する義務は負わない」とさせて頂きます。そうでなければ、参照するものに際限がなくなってしまうためです。

 キャラに持たせておきたい設定・GMに知らせておきたい設定は、キャラクター作成の項目に収まる範囲で、あらかじめ定めておきましょう。



▼「成功すること」だけがすべてじゃない

 当ゲームは「勝って生き残るゲーム」ではありません。「お金を稼ぐゲーム」でも「敵を倒すゲーム」でもありません。「物語を紡ぐゲーム」を想定しています。


 物語とは、小説・映画・漫画のように、勝利もあれば敗北もあり、獲得と喪失、生存と死亡……たくさんの成功と失敗が積み重なっているものです。それらが合わさって、ひとつの「物語」が作られています。


 よって当ゲームにおいても、シナリオの目的達成に成功するケースもあれば、目的を果たせず失敗してしまうケースもあり得ます。

 しかし、そういった望まない結果さえも「オラ、何だかわくわくしてきたぞ……!」と受け止め、順風満帆ではない旅を楽しむような、前向きな姿勢でプレイして頂ければと思います。


「楽しむ」とは、勝利や成功によって、喜んだり笑ったりするだけではないと思っています。敗北や失敗によって、悲しんだりすることも、「楽しむ」に含まれていると考えます。

 成功も「活躍」ではあるのですが、失敗もまた「活躍」であるのです。意味のない失敗なんてなく、成功も失敗も、すべてが物語を形作っていく大切なかけらなのです。


 勝利と成功だけに限らない、多様な「物語」を受け入れてくださればと願う次第です。

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