【ラノベ】ただし戦闘はターン制

柿木まめ太

ただし戦闘はターン制

「だからここはセオリー通りに雑魚を片付けるべきだって!」

「いやいや、セオリーって言ってもまず出られないんだからアイテム確保が先決だろ。」

「うわー! 嫌だ、死にたくないよー!!」

「おかーさーん!!」

「バカ野郎、貴重なターンを下らない発言だけで終わらせるつもりか!?」


 天の声。

『いい加減、行動決めてくんないー? こっちは30枚のシート処理しないといけないんだからさー。』


「30枚!? 30枚ってコトは、敵陣もプレイヤーか!?」

「マジか! 殺し合いとか、洒落にならんけど!!」

「いや、プレイヤーなら話し合いの余地があるってことだろ。」

「話し合いって、何を話し合うんだよ! 魔王を斃さなきゃ出られねーんだぞ!!」

「だからここは魔将軍をこっちへ引っ張って……、」

「その魔将軍の位置、解かんねーんだろ!!」


『行動シート提出期限、あと5分ね。』


「待て! 待ってくれ! と、とにかくグループ分けて行動しよう! 俺と、一之瀬と、二宮と、」

「待て待て! おまえ、どさくさ紛れに可愛い子だけ持っていこうとすんな!!」

「順番にしただけだろ! 濡れ衣だ!」

「お前の名前、八神じゃねーか!!」


『ごー、よーん、さーん、にー、』


「ちょっと待てって言ってんだろ! 二宮は駄目だ、俺の嫁なんだから!」

「ふざけんな、なんで勝手に嫁とか決めてんだ! 二宮は一番可愛いじゃねぇか!」

「あんた達、なに勝手に決めてくれてんのよ! わたしはマーク吉野君と一緒に行動するのよ!?」

「じゃあ、あたしも!」

「あたしも!!」

「わ、わたしもマークくんがいいな、」

「えー!?」×3


『女性陣全員、イケメンと行動を共にする。オケ。』


「オケじゃねぇーー!!」

「うぁー! ちきしょう、イケメンハーフがなんで混ざってやがるんだ!」

「普通は敵側だろ! ゴリゴリの敵幹部属性じゃねーか、長身・筋肉・ワイルド顔ったら!」

「オー! ワタシ、ニホンゴちょとしかワカリマセーン! カワイソ。」

「可哀そうなのは俺達だー!」

「殴っていいか? なぁ、殴っていいか?」

「俺が許す、殴れ!」

「イケメン様になにすんのよー!」×4


『あい。時間切れ。敵のターンね。』


「あーー!! 結局なんも出来なかったー!!」×3

「ホントにカワイソ。」










実験結果。

カクヨムがどうこうというより、作者傾向は皆さん、わりと見てる。(納得)

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