話数は多いですが、一話ごとの文章量は短めなので、一気に読むことができます。話としてはシンプルな構成。主人公の目的がひとつなので分かりやすくて大変よかった!世界観(というか舞台というか)がはっきりと分かってからは、そこから主人公たちが動き出し、物語のテーマも出てくるのですが、そこからは一気に最後まで読ませてくれました。たいへん面白い。良作でした。もっと読みたいなあ、この主人公とヒロイン。エンディング後の展開がどうなったのか!
一話一話は短いですが、だからこそ際立つ作者様のセンス。幻想的な雰囲気の中で、毒気の混じった会話や表現はこの作品への中毒を引き起こしそうです。深海電車の乗客達は曲者ぞろい。主人公は、自分の答え、そして答えるべき問いを見つけ出し、脱出することが出来るのか。