5-B「みんな仲良しになっていく」

「ひとまず休憩っと!おかえりなさい!今の記録、少し長くなりそうなので、脳を休めてもらおうと思って、一時停止しちゃいました。余計なお世話でしたか?」

「ポコチロリン!」


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 あまたちゃんは最初の頃に比べたら随分と、検索オペレーターとしての仕事をうまくこなせるようになってきた。なんと、データ閲覧者を気遣うようになるまで成長している。


「うーん、このアンドロイドのレイコさんはどうなってしまうのでしょう?続きが気になりますね。でも、たまには休憩も大事ですよ!コーヒーでもれましょうか?」


「あまたちゃん!ここは仮想空間なのにコーヒーを淹れるのかい?でも、ポコタンはそういう遊び心のある、あまたちゃんが大好きだぞ!」


「あっ!ポコ!勝手に自分で翻訳コンセント挿すなー!」


「次、読み込む記録、僕だけで取ってきますよ。ポコじゃ話にならないし」


「チロまで!もう!」


「ポコとチロは……ほ、放っときましょう。あまたちゃん!私だけを愛して!でて!」


「リンもかよ……」


 ポコチロリン達も成長している。話したいときは翻訳コンセントを自分で呼び出して勝手に使うようになっていた。


「リン!ポコタンはあまたちゃんと遊びたいぞ!リンも一緒に遊ぼう!お医者さんごっこしようぜ!」


「私は嫌よ……あまたちゃんは私だけのもの……ポコは黙ってなさい、この変態!バカ!」


「言い過ぎだよリン……ほら、ポコが泣いてるじゃないか」


「うぐぅ……ポコタンいじめられたお……ヒック……」


「リン、だーめ!言い過ぎよ!本当のこと言っちゃダメ!」


「うわーーーん!うほぉへぇえああああん!」


 ――ポコが壊れた。メンタルが以外と弱いことがわかった。


「うぇえええん!あまたちゃんの膝に乗ってナデナデしてもらいたいよぉおおおお!」


「仕方ない……ポコ!こっち来なさい!撫でたげるから!」


 あまたちゃんは少し嫌な予感がしていたが、ポコを膝にのせてマシュマロのような頭を撫でる。


「ありがとう!あまたちゃん!あまたちゃんの膝の上の匂いポコタン大好きだよ!やっぱりメスの匂いは最高だあああああ!」


 ――プチッ!!


「ポコッ!?ポココココ!?」


「うーん、僕だったら前に一度ポコを膝の上に乗せた時に学習するんだけどな……あまたちゃんって……やさしいっていうか……何ていうか……おバカなん――ブチッ!あふぉうピー!チロッ?チロロ?」


「あまたちゃんは横暴だわ!ポコチロリンにも人権を!このあまたちゃんの独裁者!あっー!ブチンっ!あlfkh!ピー、リンッ!リリリッ!ンッ」


「ふう、やっと黙ったわね……」


 背後から声が聞こえた。


「やぁ!僕!ポコタン!コンセントはいくらでも出せるようになったのさ!」

「ひどいなああまたちゃん、僕らと手を取り合って仲良く生きていこうよ!」

「わ、私もそう思います!皆さん協力すべきです!」


「あああ……この子たち、話すことが大好きになってしまってる……」


 あまたちゃんは頭を抱えつつ、ついさっき調べていたアンドロイドの話をかき集めるようにポコチロリンたちに頼んだ。


「ラジャー!」「OK!」「わかりました!」


『ポコチロリーン』


 なんだかんだで、あまたちゃんと3人は仲良くやっていけそうだ。

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