第162話 吾輩は『ダイクソ~』に出かける!!
吾輩は、外見が黒く中が赤いマントを、いつも通りかっちょよく羽織り、屋敷の外に出た。
セバスチャンを前に、こうもり達が整列している。
「リーダー、キャベツ太郎もお願いします!!」
「まかせろ!!」
「リーダー!!ビスコもお願いします!!」
「OKだ!!旦那に伝えとくぜ!!」
「やっほー!!さすが、リーダーだぜ♪」
「・・・」
あれ・・・。セバスチャンと吾輩の扱い違くない・・・?
旦那より・・・リーダーの方がかっちょいいんだけど・・・。
しかも、なんか慕われてるし・・・。
買うの、吾輩なんだけど・・・。おかしくね?
セバスチャンが吾輩の元にくる。
「いきましょう、旦那!!」
「・・・ずるいよね・・・いつも」
「えっ?」
「・・・かわいいとか・・・かっちょいいまであんの?」
「旦那?」
「・・・ちょっと、待って・・・」
吾輩は整列しているこうもり達の前にでて、演説を始める。
「我々は一人の英雄を失った。しかし、これは敗北を意味するのか?否!始まりなのだ!
地球連邦に比べ、我がジオンの国力は30分の1以下である。
にもかかわらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故か?
諸君!我がジオン公国の戦争目的が正義だからだ。これは諸君らが一番知っている。
我々は地球を追われ、宇宙移民者にさせられた。
そして、一握りのエリートらが宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を支配して50余年、宇宙に住む我々が自由を要求して何度踏みにじられたか。
ジオン公国の掲げる人類一人一人の自由のための戦いを神が見捨てるはずはない。
私の弟!諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ。
何故だ!?『坊やだからさ』」
「どうしたんですか・・・旦那?」
「そこは・・・ジークジオンって・・・言ってほしいな・・・」
吾輩は諦め、セバスチャンと買い物に出かける。
「旦那、久々のダイクソ~ですね」
「色々買わなきゃな・・・」
吾輩は心臓破れずの坂を超え、街まででる。
「旦那、ついでに、いちごぱんも買っていくんですか?」
「どうしよう・・・」
吾輩は考える・・・出費がかさむ。
消費税10%が延期されることになり、ほっとしているが・・・。
キャベツ太郎・・・ビスコ・・・。これで、いちごぱん代がふっとんだ。
いちごぱんにしちゃおうかな・・・。
だめだ・・・こうもり達の期待を裏切るのは良くない。
これが、リーダーの資質ってやつだろう・・・自己犠牲。
吾輩はダイクソ~に向かいながら考える。
100円ショップというものは実にいい。なんでも100円で揃う。
『お安い魔法の館』と名付けよう。
但し、壊れやすい。武器も使えばなくなる。サガ2方式である。
神はチェーンソーで殺せるらしい・・・。神を真っ二つにできる、チェーンソー。
意外とお安く購入できます。
神殺しのおともにぜひ!!
ちなみに、ダイソーというのとは、ダイクソ~は別です。
誤解しないでください。
そんなことを考えていたら、ダイクソ~についた。
「いらっしゃいませ」
「お邪魔する」
吾輩は、店内を練り歩く。
やはり、100円のくせになんでもあるな。
マントの補修用の糸と・・・あと、お菓子と・・・観葉植物も欲しいな・・・。
サボテンとか結構よさげだよね・・・。
あぁ、収納もちょっと欲しい・・・。
何!?洗顔フォームもあるのね!!
「旦那、植物はいりませんよ・・・」
「・・・」
吾輩のマントについて、ご説明しよう。
何故、吾輩がいつもマントを羽織るかと言うと・・・。
これしかないのです!!正に一張羅!!いっちょうしか、ありません!!
これ以外の服は持ってません!!
しまむらでも・・・行こうかな・・・・。ファッションセンターやからな。
センターポジションは重要ですよ。
どのスポーツにおいても。さて、ファッションのセンターは、使えるのか・・・。
英語で書くとCですよ。
ということを考えながら品物をかごに入れていく。
そして、お会計をする。
「これで頼む」
「はい。合計7点ですね」
「700円か・・・」
「違います!!」
「へぇ?」
「この、植物が200円です。この収納は400円です。合計1100円です!!」
吾輩は抗議する!!
「おい、ちょっと待て!!100円ショップのくせに100円以上のものおいてるのか?おかしいだろう?全て100円だからこそ、100円均一なんだろう?均一っていうのわな、すべて一様なこと。等しいことなんだ!!定義を間違えてる!!」
「そう・・言われましても・・・店の決まりですので」
「旦那・・・器がちっちゃい・・・超ちっさい・・・ださいっす。植物もこっそり入ってるし・・・」
「ぐぬぬ!!」
吾輩はレジをあとにして、そっと植物や収納などを棚に返した・・・。
≪つづく?≫
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