第4話 吾輩は不死身でない

吾輩は今日も目が覚める。太陽が沈んでいる。

昨日パンを食べたから、今日は水だけである。


吾輩は考える。

迷える子羊たちよという言葉の意味を。

人間から格下げされている。これは人権侵害と名誉棄損でないだろうか?

迷っているが人間である。神の使いは過激な言葉を使ってらっしゃる。


蝙蝠が話しかけてくる。

「旦那、お目覚めですか?」

「セバスチャン・・・お前俺に死んでほしいのか?」

「・・・」

「ジョークだ」


吾輩パソコンに火を入れる。


また、政治ニュースを開いてしまう。お仕事の邪魔ばかりする。政治は。

保育園が少ないらしいな・・・。これは大変だ。

ただ、ご近所が騒ぐからな・・・。うるさいって。

お前らの子供の頃より、今のお前らの方がうるさいと吾輩は思う。

子供が元気なかったら心配だろう・・・。


日本は海外への支援に力を入れている。

おいおい・・・ここに貧乏がいるぞ・・・。

日本国民じゃないけど・・・。俺以外のやつも貧乏だ・・・。

そいつに支援してやってくれ・・・。

近いところの存在に目がいかない・・・。どこの高台から遠くを見ている。

視力50以上じゃないと世界の果てまではみえない。


こうもりが話しかけてくる。

「あの仕事は・・・」

「そろそろやる」


物語を書き始める。

物語とは物を語ることだと私は思っている。思想や想いがなければ、ただのお話だ。それでいかん。何か物を語られねば。


物語を書きながら考える。

宝くじで2億円当たったらどうしようと?

今、吾輩はエコである。電気も使わない。物語を印刷して無駄な紙も使わない。

2億円あったら・・・・。

バンバン使う!!電気もつけまくる!!紙も印刷し放題!!

エコからエゴに!!

2億円とは濁点2つ分の価値である。大したことないな。



こうもりが話しかけてくる。

「今回は宝くじの話なんですね」

「違う!!話ではない!!物語だ!!」

「・・・」


吾輩は変人・奇人と呼ばれる部類なのだろう。但し、変態ではない。


吾輩は考える。

どこぞの馬鹿がジャズ聞かずにアニソン聞いてるやつは、感性が貧しいと言っていた。

吾輩からすればお前の方がかわいそうだ・・・。

アニソンには物語も付属されている。歌を聞くとそのストーリを思い出す。

感性の違いなのだろう・・・。

音しか聞かないやつと映像をイメージしながら音を聞く奴。

どちらの感性が優れているかは明確である。

別にジャズは嫌いでない。


蝙蝠が話しかけてくる。

「旦那、ジャズ聞くんすか?」

「・・・2、3回聞いた」

「・・・」


吾輩は物語を考える為に部屋をうろうろする。

足に何かがぶつかる!!

「おわっち!!」


足から血が出た。痛い。

バンパイアでもケガはする。超再生というやつもない。

そんな簡単に治らない。血小板様のお力を借りなければ、血も止まらない。

そもそも、不死身というやつがいるが、死んでる。

結構な確率で物語の中で殺されている。

それに太陽を浴びれば死ぬ。不死身などではない。

むしろ、死にやすい部類である。太陽で死に、十字架で死に、串刺しにされて死に。

惨死ばかりされる。

この設定を考えたやつにも物申したい!!


吾輩は考える。

ペペロンチーノ。

これを考えたやつはふざけている。なんだこの音の響きは。

ぺペロン♪

なかなかやるじゃないか。音楽センスがある。ぜひ曲を作ってほしい。


吾輩は今日も眠りにつく。


≪つづく?≫

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