第20話 狼
カッチコッチカッチコッチ
静かだ。テスト中で後10分で全部終わる。(明日も明後日もあるんだけど・・・。)そんなことは気にしない。こんなことを考えてるとほら、
3
2
1
キンコーカーンコーン!
「じゃあ、集めてください。」
よし!終わったー!帰れる~!間に合う~タイムセールスに←おい。
テストだめだったけどまぁなんとかなるだろう!多分。うん、多分。
「鈴~一緒に~」
「帰りません♥」
「最近即答される(泣)」
だって帰りたいけど、薫が迎えに来るし、それにって葵が前に拗ねてる。
pill pill
[今鈴の学校の前にいるだけど。]
早いな!
[コンビニで待ってて!]
送信!っと。
「じゃあ、先に帰ります!」
「待て待て!俺も玄関まで行く!」
「えーめんど」
「本音を出しやがった!?」
あら、嫌だ。本音が出ちゃったw
ガチャ
ビュ~
う~寒い。
コートの中に手を入れた。
葵はネックウォーマーをマスクにして顔をすぼめた。鈴はその行動に悶えた。そしたら。
「鈴!」
「あっ、「薫!?」はい?」
「おっ!なんだ、葵じゃんww」
「うわー昨日ぶり~!」
えっと、これはどうゆうこと?
今目の前では薫と葵がハグし合ってる。知り合いなのかな?昨日って確か薫がバイト行った日。
ん?
もしかして。
「あの、二人は」
「「バイト仲間?」」
あーですよね~
「って!!それって未成年うぐっ」
「黙ろっかー」
ちっ、つまんないの。
鈴は薫の手を外した。
薫のバイト先はバーだ。未成年は確か禁止なはずなんだけど化粧と顔立ちから薫はよく未成年には見えない。まぁ働いてるのは時給がいいからという理由か知らないけど。鈴ははっとして、葵を見た。葵はキラキラした目でこちらを見てる。
うっ、この目は苦手。
「まぁいいじゃないかw」
「あとで薫おぼえといてね~。」
「ちょ、鈴さん!?」
はぁ、なんでこんなに弱いんだろう(泣)
「そういえば鈴と薫の関係は?」
私と薫は目を見合わした。
関係と言われても特にないんだけどー(汗)だって。ただの
「「幼馴染み。」」
ハモった。薫を見るとニッと笑った。本当に。
「バァーカ(ボソッ」
「ん?なんか言った?w」
「なんでもない。」
心が暖かくなる。
ふわふわふわふわ
この気持ちはわからない。
黒猫はそんな事を考えながらカラスと野良犬と歩いていく。出口も光もない。道をただただ歩いていく。
黒猫はふと止まり後ろを向いた。
後ろには狼達が狙っている。あぁだからカラスが迎えに来たのか。黒猫は狼達に冷笑して囁いた。
「fetcommencement(パーティの始まり)」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます