第13話 修羅場
「鈴ちゃん!一緒に帰ろー」
ふと後ろを見れば彩とリナがいた。あれ日向さんは?と聞けばバイトがあるということで先に帰ったらしい。鈴はほっとしたけど、昼に聞いた変な人を思い出してごめんなさいと謝った。一緒に帰ると巻き込むと思った。リナ達はじゃあ、途中まで帰ろうと言ってきた。途中までならと鈴は了承してくれた。三人は仲良く歩いていたら、目の前に変な人がいた。鈴は二人に気ずかれないように別れを告げた。
「ひさしぶりだねーすずちゃん❤」
「消えてください。」
「アハハ、相変わらずの無愛想w」
鈴は目の前にいる顔に傷があるグラサンの男がいた。その男は笑いながら問いかけた。
「まぁ、そうぞう出来ると思うけど、君のお父さん見つけたよ。」
鈴は冷たい目線で男みた。そして、汚れた瞳で囁いた。
「そうですか。では殺して構いません。あなた方なら上手く出来るでしょう。」
「わぉ!君ならそういってくれると思ったよ。けどね。お父さんから金をもっと絞れる方法があるんだけど。」
鈴は聞かずに通り過ぎようとしとしたとき、男の子分が鈴の腕を掴んだ。
鈴は抵抗したが子分が抱きしめようとしたときに。
グサッ
子分の腕から血が出てきた、驚いた顔をしているのは子分だけだった。鈴は冷たい目で微笑んだ。
「障らないでください。気持ち悪い。」
男は笑った。
「相変わらず泣いてはくれないのか?普通だったら泣くところだよお嬢ちゃん。」「泣くとはどんな感情ですか?」
そういう風に私は習ってないと鈴はつぶやいた。泣くわけにはいかない。泣いて世界が変わってくれるなら泣こう。けど、変わらないのなら泣いたって意味がない。もう無気力は私はイラナイ。
「アハハハ面白いますます欲しくなった。何時でも君達を探してるよ。」
そういって男は帰った。鈴はため息をついて手にある小さな剣を懐にしまった。途中で自分の腕に子分のキタナイ血がついてるのに気がついた。鈴は裏道の公園の水道を捻り血を洗った。ついでに顔も洗った。
いつもの事だ。父が私を売ったのも、いつもの事じゃない。
人を傷つけてるのも、いつもの事じゃない。
あの時から優しさなどを捨てたじゃない。
私が守らないとダメじゃない。
わかってる。わかってる。
だから泣かないようにしているのに
何故。
何故
目から優しさがこぼれて来るの?
ねぇ
誰か私を
殺してよ。
飼い猫は月に願いながら、涙を流していた。
その後ろに一匹の動物がいたとも知らずに。
「見つけた。」
ワタシノターゲット。
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