第1話一目惚れ


「~であるからにして」


つまらない。さっきからあくびが止まらない

先輩何て、ケータイいじってるし。もう寝ちゃおっかな。


鈴はそう思いながら、校長の話を聞いていた。



長い校長の話が終わり、ぞろぞろと各教室に行く時に、話し掛けられた。

「鈴眠そうだったねー。」

「秋だって寝てたじゃんwww」

「えー!寝てないよ~」

二人で話していると、


「鈴ちゃん、秋ちゃん!オハヨー!」

ふと、後ろを見ると眼鏡をかけてる女の子がいた。

彼女は小林彩、鈴と一緒の学校で歌手コースの子だ。声が綺麗で彼氏もいる。

「彩さんおはよう。」

「彩ちゃんオハヨー!」

彩は笑いながら、鈴と秋の隣をあるいた。

他愛のない話をしていたら、嫌な声が聞こえた。

「あれ、彩じゃん‼おはよう!」

そう恵である、恵は背が高いだけであり、何が理由なのか解らないが、モデルになりたいと言っている。鈴の性格が気にくわないのかいつも恵に無視されている。鈴はそれをわかってるのか、その話を出ようとした時に誰かとぶつかった。


トン


「っと急にバックしないでよー。危ないよー」

ふと、後ろを見れば歌手コースのバッチをつけた、少女(?)がいた。鈴は悩んだ。学校には通っていて全員の1年は名前は覚えてる訳ではないが顔はだいたい覚えてる。けど、こんな人いたっけ。

鈴は無意識に目の前の少女を見つめていた。


「何見つめあってるの、二人共ww」


数秒間しか見つめてないのに鈴は長く感じた。なぜなら、それぐらい綺麗な瞳に吸い込まれていたのだから。


「あっ、リナちゃん。」

「いやいや‼なんかこの子とぶつかっちゃって・・・。」


横を見れば、黒髪でホブの子がいた。彼女も歌手コースでハーフの子だ。鈴は、はっとして急いで修正をした。

「あっ!違うよ、ただこんな人いたかなーって・・・」

リナと目の前の少女は一瞬ビックリしてその後、リナが吹き出した。鈴は目を点にして固まってる。


「ごめんww確かに、葵はあんまり学校来てないもんね・・・」

「だいたい予想してたけど、そんなにはっきり言わなくても。」

「えっ‼ごめんなさい。」


鈴は葵に謝った。その光景が面白いのか、またリナが笑いだした、鈴は一人でおろおろしてたら、葵が言い出した。


「あんた面白いなー、名前なんて言うの?」

「えっ。」


鈴は葵の一言にビックリした、ただの名前を聞かれるだけなのに何故か顔が赤くなる。

鈴は悟った、あぁ、もう手遅れだ。


私は葵に・・・。


「オレって言ってるけど、ちゃんと女だぞー改めまして、日向葵!よろしく!」


「初めまして。長谷川鈴です。」


恋をしたんだ。


哀れな飼い猫はこの時にもう元には戻れない感情が芽生えたんだ。

この気持ちは憧れか一目惚れか、

まだわからない。

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