第2話

 あー、はい。どうも。ご無沙汰しております。図らずも春山です。

 いや、ね? あれから色々と考えてみたわけなんですよ。評価について。

 そんでさ、結局行き着くところにはさ、「何故相互評価はダメなのか」っていう疑問に来るわけよ。

 何故って……そりゃあ、ねぇ?

 そんなもんでしょきっとみんなも。

 つまるところ道徳的な考えを持った人が批判しているわけ。

 極端に言い換えると、批判するのはか弱い人間で、推進させるのは図太い動物。

 そもそも人間もさ、動物なわけじゃん? 何ら変わりなかったんだよそんじょそこらの動物と。自分が生き抜くためには他を出し抜く事がもとめられていたの。

 でも人間はある方向に進化を遂げた。一人で突っ張るより仲間作れば俺の生存確率高まるんじゃね? ってことで集団で行動するようになったのね。

 それでも形態は変わっても中身は一緒だからその仲間内で出し抜きあう。

 そこでまた進化を遂げる。

 もーちっとばかし仲間を大切にしようや、敬おうや。ってことで社会性を獲得したんだ。

 そっからなんやかんやで今の道徳や社会性に至るってことよ。

 もし、すっげぇ道徳心に満ち溢れた人が船で数人と難破したとしよう。こいつ一番に死ぬぜ。間違いなく。

 何が言いたいんだお前って聞かれると、つまりは自己の欲を優先しないってのは生物的に見ると頭おかしい行動なわけよ。生き残んなくちゃ意味ねぇじゃん?

 所詮人間なんて社会性を獲得した動物に過ぎないわけだし、全員が全員道徳的な行動をしているわけじゃない。そんなんだったら食料がなくなって人間という種が消えちゃうしね。

 だからバランスが大事なわけ。

 どこまで人に譲ってどこまで自分のための行動をするか。

 でもそんなバランスって言われたって意味わかんないよね。

 だからこういった相互評価のだめ云々が出てくるの。

 グレーゾーンだから互いに自分が正しいと思う人たちが対立しちゃってんの。

 じゃあ結局どっちが正しいの!? なんて思ったせっかちな人、知るか。

 わかんねぇよ何が正しいかなんて。

 だから自分が思う方を選んでください。はい、解決。

 あ、あと。お前と意見が違うからってボロクソに言う必要があるか?

 お前が信じて進んできたそれはどこの馬の骨だか知らねぇ他人のひょんな一言で崩れるもんなのか?

 まあ一概に言うことなんてできないんだけれども、それでも人の意見に反論したいんだったら一回そいつの意見をしっかり聞いて、自分なりに解釈してみろ。

 ただ自分の言いたいことを好き勝手言い合っているようじゃ何も変わんねぇだろ?

 うん。

 まあ、なんだ?

 そういうことだ。

 前回との温度差はあまり気にしてくれるな。かったるいんだよあれ。

 俺のこの意見もただの主観だから、真に受けるんじゃなくて一回自分で考えて見るんだぞ?

 いいな?

 ……よし、いいこだ。


 じゃあな。

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