第3話 こうして俺らはバナナになる
いつか人類が滅亡したら別の人類が出てくると思うんだ。そいつらも好き勝手にやってきっと滅びていくんだとおもう。生物はとても多様だからそのバランスを崩すなら種類をちゃんと分けないといけないよね。人間のなかにももっと沢山の種類を分けて言葉を分断したり、いくつか抹殺しないとダメだとおもった。
人間には種類があって、あるから戦争が起きる。起きた戦争がやがて誰かの物になって、それを僕らが歴史として覚えたり認識したりすることによって、僕らは騙されていく。でも騙されていることに気が付くこともないし、気が付く必要性もない。人間は等しく愚かだからだ。天才なんて奴はどこにもいないんだ。頭が出て尻が小さい奴はどこにでもいる。均整な形を持った奴らの数が多かったり少なかったりするだけであって。別に特別な奴なんていない。あるのは死とか生とか、後はお得意のうんち、おしっこなどの排泄物とホープ。つまりは、希望だ。アメリカ映画の最後みたいな。あの感じだ。かっこつけようとしてアメリカって言葉を出す感じがみっともないが、僕の認識している歴史というものはやはり退屈なんだ。でもいめーじとして定着しているから、これ以上調べる気にはならないくせに理解した気になっている。そういうことなんじゃないだろうか。つまりおしっこが黄色い事は知っているがその成分が、例えば色素みたいな奴とか、なんでバナナは黄色いのだとか。そういうことは知らない。バナナなちんこに見える。といういめーじは強い。生殖はすぐそこにある。本能という形でそこにある。本能に抗うことのできる猿はこの世に大くはいない。争いは沢山の物を産みそして滅ぼしていく。忘れられた者たちの忘念は凄まじいものがあるが、大抵は見向きもされない。なかったことにされる。バナナはおやつになれない。永遠におやつになれないのである。誰か最初におやつだなんて言い始めたのか誰も知らないくせに。俺は果物なんやでって言っておしまいだ。んなもん金で買える範囲のもんでいいじゃないか。
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