第4章終了記念特別付録

新たな登場人物紹介 (やっとその姿を見せた)サミュエル

 本名サミュエル・メイナード・ヘルキャット。


 第3章までは声の出演だけであったが、第4章にてやっとその姿をレイナたちの前に現わした人物。

 そして、フランシス一味の魔導士。


 現在、存命している魔導士で、アダム・ポール・タウンゼントとサミュエル・メイナード・ヘルキャットの名前を知らない者はいない。そのうえ、フランシスの右腕とも言えるポジションにいることより、彼の魔導士としての実力は相当に高いと思われる。


 実年齢(戸籍上の年齢)は、アダムと同じ83才。

 だが、彼の見た目は25才前後にしか見えない。その口調も見た目に比例し、若者のままである。

 彼もまた、フランシスやヘレンと同じく、神人の力を手に入れている。彼は神人と契って(セックスして)、神人の不老や空中浮遊といった特性を手に入れたわけではない……

 59年前、神人たちを殺し、彼らの肉を食べることで、神人の力を手に入れたのだ。神人たちの死肉をその身に取り込んだ時が、ちょうど25才ぐらいだったのだと思われる。


※この残虐な殺人事件について、サミュエルは反省も悔恨の情も全く持っていない。それどころか、神人たちのことを「一種の化物」や「俺たち優れた魔導士の礎となるために、この世界に現れ、そして”死んだ”だけ」とも言っている。


※ちなみに、彼と同じく神人の力を手に入れたヘレンは、自ら望んで神人の肉を食べたわけではなく、彼女の当時の”保護者”であった小児性愛者に騙されて食べさせられ、その当時のまま、彼女の肉体の成長は止まったのだ。



 59年前の忌まわしき「神人殺人事件」の容疑者&指名手配犯である、そんな彼の見た目はまずまず美男の部類に入ると言ってもいいだろう。 

 身長は182cm。

 声は少し低いが、いかにもやわらかそうなアッシュベージュの髪、花の色のような紫色の瞳は、彼の清らかであり、なおかつ優し気な顔立ちを際立たせている。

 レイナが国王生誕祭の帰り道で、サミュエルの姿を間近で見た時、髪の色や瞳の色はゲイブと異なっているも、ゲイブが大人になったら、あんな感じになるのではとも思った。


 第4章にては、彼は、物語の尺をかなりとって暴れ狂った。

 彼自身は、”マリア王女”とめぐってのオーガストの愛とティモシーの憎しみが、どのようにぶつかり合うのかを眺めながら、アダムを「とある棺の中に招待したかった」だけらしいが、彼の思い通りにことは運ばなかった。


 ピーターに「炎の魔導士」とネーミングされた通り、炎の魔術を使っての攻撃を得意としているようだ。また、妖しい薬の調合もできるらしく、その薬を使って、レイナたちを苦痛の海へと落とし込み、悶えさせた。(ちなみに、その妖しい薬であるが、ヴィンセントとフレディには効かなかった。)


 だが、やはり、アダムを拉致しようとしたその出港前夜に様々な邪魔が入り……ついにブチ切れた彼は、まさにただのヤンキーであった。

 フランシスが静かにフツフツとその冷たい怒りの炎を煮えたぎらせていたことに比べると、サミュエルは直情的にその怒りと憤りの炎を爆発させるかのごとく、老人のアダムを若い肉体で(魔術ではなく直接)殴る蹴るといった暴力を加えた。


 第4章終盤、彼はフランシスとローズマリーに神人の船に保護された。次章第5章の開始時点では、彼自身もうかつに吸い込んでしまった自作の薬によって高熱にうなされ起き上がれない状態にあるのではと推測される。


※なお、サミュエルは熟女ごのみで特に人妻とのスリル溢れるアバンチュールを最も好んでいる、とのフランシス談も作中ではあった。

 本作「人生は彼女の物語のなかに」での女性経験豊富なテクニシャンを選出するとしたなら、ヴィンセント、フランシス、そしてサミュエルの3名の名があがるだろう。

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