嘘つきは舌を
「ん~、な~に~? 痛いの~?」
少年は手に赤黒いものを持ちながら倒れている男に話しかけた。
「そりゃ痛いよね~、だってさ」
その男は手足を砕かれ、目を潰され、口からは血が……。
「その口で何人騙した? いくら騙しとった? 何人殺した?」
少年が男に尋ねたが、「ア、ガ」としか言わなかった。
「あ、そうだった。舌を抜いてやったんだから喋れないよね~、キャハハ」
少年は手に持っていたものを男に投げつけた。
それは男の舌だった。
「嘘つきは閻魔様に舌を抜かれる~か。閻魔様は暇じゃないんだよ。お前らみたいな詐欺師全員の舌なんか抜いてられないくらいにね。だから僕がやってあげたんだよね~」
男は何か喋ろうとしているが、声にならなかった。
「あ~、しょうもない言い訳してるね~。誰が許すか、もう地獄に行って永遠に苦しめ。二度と生まれ変わってくるな」
少年は男の口に叩きつけるように黒い槍を打ち込んだ。
「さ~てと、次はっと……そうだね~、どうしようかな~」
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