その手に、その心に
「もうちょっと早く知ってたら……いや、たとえ知ってたとしても僕に何かできただろうか」
少年はとある人物の墓の前にいた。
「自ら命を断つなんて……辛かった? 苦しかった?」
少年は目に涙を浮かべながら墓に向かって語りかけた。
「……じゃあまたね。今度はおみやげ持ってくるから」
そう言って少年は涙を拭き
その手に黒い槍を持ち、
その心に怒りを抱き。
欲望を食らう者達の元へと向かっていった……。
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