最初から最後まで、一貫して漂う不穏な空気。単なる子供の妄想だと思いつつ、笑い飛ばすことの出来ない実績。テレビドラマなら父親の不安げな表情から、自分の指越しに眠っている可愛い我が娘の姿が映し出されて終わるところだろう。ラストはいい意味で嫌な気持ちになった。文字数も少なく読みやすい、それでいてきっちり纏められた良作。