警察が捜査サボってバーに来てる件
しばらくつけていくと、近所の病院に着いた。被害者に話を聞くのだろうか。ってか生きてるのかあいつ。だとしたら嬉しいけど。
病院の入口で人混みに紛れていると、あいつが出てきた。違う出口から出ていったらどうしようとヒヤヒヤしていた所だったので、ホッとした。
ホットはしたが身体はコールドだった。しょーもないな。とにかく寒かった。もう夜だ。こんなに1日って早く経つのか……あ、今日起きるの遅かったんだった。
病院の次に向かったのは、バーだった。『バー first village』だと。もう仕事終わりか。ご苦労なこった。
寒かったので、頃合いを見て怪しまれないように後に続いて店内に入った。が、人が全然居ない。目立つ。バレる。ヤバい。
焦っているとバーテンダーが注文を取りに来た。
しーっ、と言うように口元に人差し指を立て、
「あの人と同じ物を。」
と小声で言った。
頷き、戻っていくバーテンダー。警察官を見ると・・・気付かれてはいない。ほっとした。
パセ・・何とかというコーヒーが出てきた。良い匂いだ。実際味も良い。
でもあいつ、いつまでのんびりしているんだろうか。捜査は終わりなのか?じゃあ尾行する必要もない・・あ、でも電話とかしてなかったし、報告は終わってないのか。どっちにしろここまで来たし、見つかるまでつけていくか。
あいつが立ち上がり、はれひと!と誰かを呼んだ。バーテンダーの名前かと思っていると、物陰から犬が吠えながら飛び出して来た。心臓止まるかと思った。
犬と一緒にバーを出て行ったのを確認し、俺も金を払って出る。それにしてもおいしかった。あのマセレー・・・だめだ名前を思い出せん。
そんなことを考えているから、入ろうとしているお客さんに肩をぶつけた。ごめんなさい、と言おうとしたけど、なんか恐そうな人だったからやめた。
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