盲探し
「いらっしゃいませ……あぁ、あなたでしたか。」
店主は、
「何か、呑んで行きます。」
席に着きながら言う。店主は微笑んで、
「カクテル、ウイスキー、焼酎もありますよ。」
「あ、お酒は……」
実は俺は酒が呑めない。呑んでいると晴人が嫌がるからだが。そうだ、晴人。
「コーヒーがございますよ。」
「じゃあ其れを下さい。えっとあの、預かって下さった犬なのですが……」
「それなら、向こうの部屋で寝ていますよ。」
店主が手の先を向けた所には、暗い部屋があった。目を凝らすと、木箱が
「
「それなら、コーヒーの味を褒めてくださいよ。」
軽い
「おい、晴人!」
「ワン!ワンワーン!」
そんな事を考えていると、電話が掛かって来た。那須だ。確か、看護師。
「イルカさんが居なくなったんです!!」
誰だ、
脱走?怪しまれるのに?
「
晴人が首を横に振る。そうか。病院には連れて行っていないんだった。
「そうだな。血の臭いがする、サングラスの男を探してくれ。判ったか?」
首を縦に振るのを見て、歩き出す。晴人、言葉分かってるよな、と思い
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