Ⅶ-㐂-7/8 By. Time Report Band 「タイトル意味不明だけど読んだらそこそこ面白めの群像劇だった件」(*゚∀゚)
Chez Le Photographe Du Motel By. Miles Davis
Chez Le Photographe Du Motel By. Miles Davis
常連のお医者さんが帰ってすぐに、また違うお客さんがやってきました。
「いらっしゃいませ……」
と言いかけましたが、
「ああ、あなたでしたか。」
警察の方でした。時計を見ると、もうこんな時間。警察犬を引き取りに来たようです。といっても、私は特に何もしていませんでしたが。
席に着きながら彼は、何か飲んでいくと言いました。お酒が飲めないそうなので、ショーツクルで、パセパマセレート・タナブワール・ロッセンカットを作ります。自分で言うのもなんですが、このコーヒーの味には自信があります。
「それなら、向こうの部屋で寝ていますよ。」
犬がどこにいるか訊かれたので、答えます。まだぐっすり眠っているようでした。
お礼をジョークで返し、楽しいムードになったところで、渾身のコーヒーを出します。
ネミタス製法によって最大限に引き出されたショーツクルのコクと甘みは、飲む者を虜にします。この警察の方も、すっかりハマってしまったようでした。先ほどから、常連になりたいと呟いています。
美味しそうに飲んでいる姿に笑みを漏らしていると、またお客さんがやってきました。
「いらっしゃ……」
すると、手で制されました。口の前で人差し指を立て、静かにするようにというジェスチャーをするのです。話しかけられたくない人なのでしょうか。小声で、あの人と同じものをと注文されたので、パセパマセレート・タナブワール・ロッセンカットを出しました。ソワソワした様子で飲んでいます。
じきに、警察の方が立ち上がって犬を呼び、代金を払って出ていきました。ややあって、後から来たお客さんも店を出てゆきました。
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