壮丁
出版社に着くと、本人が出迎えてくれた。
「こんにちは。あけぼの出版、週間つとめて、記者の木谷です。」
「警視庁 刑事部 鑑識課 警察犬係、栗竹 誠です。」
社員証と警察手帳を見せ合う。
「
「えっとですね、普通に通勤しようとしたら、目の前でガンって。あ、今日は午後からの撮影の予定だったんですがね。その時も事情聴取あって行けなくなっちゃって。スクープ取れたからラッキーだったんですけど。んで、写真撮ったんすよ。やっぱ職業柄っていうんですかね。カメラ持ち歩いてて、反射的にパシャパシャって。電話とかはしましたよ。そりゃ、いくらマスコミと言えど人命は最優先ですからね!人工呼吸とかは、そういうレベルの怪我じゃなかったからしてませんけど。救急車で運ばれていくまで夢中で撮って、それから出社して怒られて写真渡したわけです。はい。」
矢継ぎ早に説明されたが、要は、偶然事故に居合わせて写真を撮ったというだけだ。
「其の時の写真、見せて貰えますか?」
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