ショッピングのお誘い
「よし。それじゃあ行くか」
覚悟を決めてルーナの部屋の扉を叩く。
昨夜、幼女と話した後爆睡してしまい、お風呂に入っていなかった。
本当は朝一番でルーナに聞きたいことがあったのだがしょうがない。汗臭い体で女の子の部屋に入るわけにも行かないのでお風呂から上がったところだ。
「はぁ~い」
ガチャりと部屋の扉が開く。部屋の中からルーナが顔を覗かせている。いまだにパジャマ姿で隙間から見える鎖骨がエロく感じる。だが、そんなことよりも...だ。
「おはようルーナ。」
「あ、おはようございます。蒼河さん」
「それで、ルーナ。突然だけど今日暇?」
「はい。暇ですけど?」
軽く挨拶を交わし、今日の日程を聞く。なるほど...暇か...
訝し気に見ているルーナをよそに少しだけ考える...が考える必要もなかったようだ。
「じゃあ今日少し買い物行かない?俺、この街見てみたいしさ。」
「え...?」
少し困惑気味にこちらを見てくる。流石に不味かったか...?まだ会って数日なのに誘うのは確かにおかしい気もするが...
などと、こちらもかなり悩む。しかし案外ケロっと返事が返ってきた。
「はい!喜んで!」
そう言われ内心ホッとする。
さて、今日ルーナを買い物に誘った理由は表向きには「俺が街のことを知りたい」と言うことになっている。だが裏向きには違う。そう。昨夜の幼女の質問の答えを自分の中で「答え合わせ」したいんだ。勿論あの言葉は嘘じゃない。だけど...何だろうな。少し間違った答えを言った気がするんだ。だから今日俺はルーナを誘った。
そんな理由で誘ってしまった俺自身に嫌悪感を抱く。勿論楽しむつもりではあるが...
「じゃ準備出来たら部屋に来てくれ。待ってるよ」
「はい!」
俺はそんな雰囲気が出てしまうことを危惧し、約束を取り付け早々と部屋に戻った。
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