「俺はおまえの将来が心配なんだよ」
兄:
「おまえがウチに来て、そこそこ経ったわけだが、それなりに良くやってくれてると思っている」
私:
「ありがとうございます」
兄:
「だが、先日のことで、言っておきたいことがある」
私:
「先日? いつの話ですか」
兄:
「おまえ、この前、最寄りのド○キで、カロリーメイトを箱買いしてたろう」
私:
「はい。学校帰りにあって、そこが一番、安いので」
兄:
「それはまぁ分かる。しかしなぜ、カロリーメイトを買った」
私:
「? 家でPCを使って文章を打つ時に、手が汚れず、深夜でもくわえたまま作業ができるので、箱買いして重宝してるんです。ご存じでしょう」
兄:
「うん、まぁな……それで他にも、ボックスに入ったキシリトールガムを、複数買い占めていただろう?」
私:
「はい。ほんのり漂うミントの香りが、深夜に文章を打つ時に、覚醒作用を促してくれるので、重宝しています」
兄:
「…………インスタントコーヒーのパックも、買い込んでたよな?」
私:
「部屋にミニポットを置いてあるんで、さっとお湯をとかして接種でき、眠気を吹っ飛ばせるので、便利ですよね」
兄:
「………………おまえさ、twitterに進捗用のアカウント持ってるだろ?」
私:
「持ってますけど」
兄:
「この前、その写真アップしてたろ」
私:
「その写真?」
兄;
「してたんだよ。カロリーメイトと、キシリガムと、コーヒーのパックを机の上にまとめて置いて、ツイートしてた。内容覚えてるか?」
私:
「したような気も……、なにかマズイ発言をしてましたか?」
兄:
「マズイというか……」
〝カロリーメイト、ガム、コーヒー、これぞ三種の神器!!
不眠不休で一週間、戦えます!!〟
兄:
「実家のお父さんと、お母さんにバレたら、君のお兄さんが怒られるのだ。この歳になって、家族会議で糾弾、炎上とか切腹レベルに恥ずかしいので、今後は自重せよ。それともなんだ、受験生を持つお母さんよろしく、毎夜おにぎりを握れというのか」
私:
「も、申し訳ありませんでしたわ、お兄様」
兄:
「わかればいいのだ……」
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