プロローグ・6

 新聞に載っていた記事は、私の気分を壊すのにはうってつけであった。

 そこに書かれていた『ミュラー氏』『死亡』の文字。

 何があった。

 何が起こった。

 昨日、私の目の前で罪を認め、その罪を亡き妻に許されるまで生き続けると誓った男が、どうして死んだ!

 そこには自殺か他殺か、いまだ原因不明だと記されている。そんな馬鹿な。自殺なんてない。あれだけ神を信じた男が自殺などするはずがない。


 ……殺されたのだ。


 頭の中で私の求める回答が簡単に浮かんだ。彼は殺されたのだ。何者かの手によって。一体誰によって殺されたのか、考えてみれば早かった。ミュラー夫人の不倫相手ではなかろうか。これだけのことがあった人間の心はいつ暴走してもおかしくない。ならば、奴がミュラーを殺したことにならないか。

 なんていうことだ。

 まさか、そんなことになるなんて……。

 ……いや、まだその男がミュラーを殺した証拠があるわけじゃない。証拠を掴むまでは。──しかし。

 そうだ、これは制裁だ。

 我々と同じ神を信ずる同志を殺した者に与える制裁だ。これは正しき復讐であり、神の名の下において行われる儀式でもある。私は神に反する人間を見つけ、その癌を切り取らなければならない。そう、背負っている剣によって。

 新聞を公園のゴミ箱に捨て、私はまず不倫相手だったという男の所へ出向くことにした。証拠が無いなら証拠となる言葉をあぶり出せばいい。それ以上は要らない。

 名前と顔も知らないが、それは昨日と同じく調べればいいだけだ。どちらにしろあの裏通りを行く予定だった。ついでが一つ増えたに過ぎない。

 私は自らの中を湧き出る黒い感情を静かに見つめた。どろどろとしてどこにも流れようとしない。まるで、流れるべき水路を己で見定めているかのように。その黒い泥と共に、公園を去る。

 湿気った地面だ。公園の土はまだ湿気っている。

 今の私は、あの暗い裏通りや夜の霧よりも、はるかに濁った存在となっているだろう。

 まぁ、いいさ。それでも構わない。




 裏通りは昨日と同じ顔をしており、静かなままだった。

 その静けさが不気味でもあるのだが、兎に角ここには来なければならない。昨日半ば強制的に手伝わせた男がまた現れるとも限らないが、今のところ頼りになるのは彼しかいない。

 大声でも出せば慌てて出てくるだろうが、そうして騒げば幾ら何でも黙ってはいないだろう。昨日の協力で神教官府からここへの手出しは出来ないとしてしまったのは私だ。こちらから約束を破れば、この裏の住人達が自衛も兼ねてどのような報復手段に出るかわかったものではない。そもそも今現在私がここにいることですらいい顔をしないだろう。

 しかし奴らの顔など私にとってどうでもいいし、私の目的が何なのか知っているだろうから、プデラーを捕まえるまでは沈黙を守っているに違いない。

 だが、それ以上は?

 そこまではやってみないとわからないことだ。

 だから私はバッグを降ろし、そこから剣を抜き出した。


「さて、どうするかな」


 ぽつりと呟き、周囲を見回す。

 あの男は今度こそ不干渉でいるつもりかもしれない。が、それはさせない。ルールは私が作る。

 先ずは剣を一振り、古い建物の壁を斬りつける。腕に伝わる反動は半端無いものがあった。それでも斬り付けまくり、ここの住民を焙り出す。

 何度も何度も音がした。私だけがピエロのように舞い続ける、そんな舞台だ。

 しばらくしてから、ようやくこの舞台にも変化が訪れる。


「何してるんだ、あんた」


 聞き覚えのない声だ。どうやら奴ではないらしい。


「いくら神父だからって、それ以上やるなら黙ってはいない。気でも触れちまったか?」

「気が触れたか。なるほどそうかもしれませんね」

「なら然るべき所に行け。ここはあんたみたいな人間が来る場所じゃない。たとえ裏の巡回神父だろうとな」

「そうですか。なら私が退く代わりに、一つ情報を頂けませんか?」

「情報なんて何もない。それとも情報が欲しいのか。ならばここではなく別の場所に行け。ここじゃ貴様に与える情報は、もう何もない」


 何もない、ときたか。本当に不干渉でいるつもりだったな。


「看護師自殺事件。その不倫相手の名前は?」

「耳が腐ってるのか? 何も情報は与えな──」


 私の剣が一閃し、切っ先が男の喉元で止まる。

 一つ言っておけば、この剣は相手を斬ることを目的としていない。形状こそ剣を模しているが、刃はついていないのだ。しかし真正面から突きつけられた剣を前に、如何にそれを知っていたからとはいえ恐怖を感じないわけがない。刃が無くとも喉ぐらいなら貫くことは可能だ。


「……」

「名前は?」

「お、おとこの名前は、フォルカーだ」

「よく知っていますね」

「こ、ここらは記者も利用するからな。そういうツテがあるんだよ」

「なるほど、協力ありがとうございます」


 剣を収め、バッグを背負い、くるりと反転したところで私は右へ一歩ほど飛ぶ。


「あっ」


 短刀を握って突っ込んできた男を見下ろし、私は小さくこう呟いてやる。


「気が触れていたところで、殺気が解らないとでも思いましたか」


 収めていた振りをさせていた剣が、高々と持ち上げられ。

 そして振り落とされた。




 鈍い感触が手に残っている。気持ち悪い。何を潰したのか自分でも判断できない。毎回こうなのだ。これでは先、やっていけるかどうか。

 それでもやったのは自分だ。神の名の下、決断し、行動したのは自分自身だ。全ては信じる神の為だ。私は神の為にこの手を汚している。

 死体はあそこに置きっぱなしだ。あそこにいる連中が片付けることだろう。

 それよりも今はフォルカーの行方だ。あの男から居場所も聞き出したかったが、例の看護師関係で当たっていけば容易く見つけられるものだ。あの後調べたフォルカーの容姿と一致する人物の後ろを付けていく。公園に入ったところでフォルカーらしき人物は足を止めた。

 私は何事もない振りをしてベンチに座る。

 何か呟いていた。唇の動きから何を話しているのか読み取ってみると、どうやら謝罪らしい。


「申し訳ない……幾ら頼んでも、やっぱり貴女の旦那は神を信じすぎていた」


 ……なんだ?

 おかしなことを呟いている。

 貴女というのが看護婦をさしているのなら、旦那とはやはりミュラー本人だろう。ミュラーは神を信じていたが、信じすぎていたとはどういう事だ。


「きっと、だからこそ、神を望んだに違いないんだ」


 神を望む?

 それはある意味、誰もが望んでいることではないのか?


「だから、彼女が命を狩り取ってしまったんだ」


 ──彼女──


 瞬間、世界が凍ったような感覚に陥った。

 そうだ。忘れていた。

 あの時を忘れていた。忘れようとした。昨日のあの瞬間、あの場所で起こった奇妙な出来事を忘れようとしていた。

 本物の恐怖があそこにあったじゃないか。

 それがまさか、神の仕業だとでもいうのか。

 馬鹿な、そんな馬鹿な。私は信じない。認めない。


 ──もっと恐ろしい、もっと高等、次元の違う世界に住まう何かが私の傍に(『彼女』は私を見て)いるのだ。(『彼女』は私の一挙一足全てを見ておられる)信じがたい何か。

 ──彼女。


 何故、私は、それが、女性だと、思った?

 フォルカーは、どうして、彼女が、命を、狩り取ったと、断言、した?


「……なんなんだ」


 他の町であんな経験などしたことない。あんな心を直に握ってくるような恐怖など、他にはない!

 ここは一体なんなんだ!

 ……今のケープ市は神教官府が昔からの宗教を弾圧し、押し込めたという微妙なバランスを保つ部分を持っている。昔から宗教があるということは、神という存在は広く深く人々の心に染み込んでいる。つまりここに住む人々は皆、神を真に信じている。そう、神教官府がわざわざシャングリラ教会を潰す程の強行に出なければいけなかったほど、元々ここにあった神への信仰心は根強く埋め込まれ、取り除けなかったのだ。正確には取り除いてすらおらず、シャングリラから神教官府へすり替えただけに過ぎない。

 ケープでは誰もが誰も神を信じている。

 それは下手をすると、神父である私以上に、だ。

 いや、神教官府に所属する誰よりも強く神を願っているのかもしれない。『だからこそ彼女が』


「ちがう」


 ……そんな馬鹿な話はない。神は人の想いでは生まれない。

 それに、そんな神を神と認めていいものか。

 馬鹿げている、本当に馬鹿げている。

 だけど、どうして私の心は否定しきれないのだ!

 私が信じる神とは、一体なんなのだ!


「……あんたは」


 フォルカーがこちらに気付いた。私は彼に話すことがある。ミュラーのことで話さなければならないことがある。貴方がミュラーを殺したのか。貴方が未来を見出していたあの男を殺したのか。問い糾し、制裁を加えねば。

 しかし、とてもじゃないかそういう気分になれなかった。

 話しかけてこようとしたフォルカーから逃げるように、私は公園を去っていった。




 胸ポケットにしまってある十字架を布越しに触れながら、私はケープ市を歩き続けていた。いや、彷徨うといったほうが近いかもしれない。

 ふと孤児院に立ち寄ろうかと思ってはみたものの、すぐに止めることにした。テースに会ったらどんな顔をすればいいのかわからなかったからだ。

 そうしているといつの間にか空は赤く染まっていた。

 もうすぐ夜が訪れる。夜と共に忍び寄るは濃く重い霧。その二つがケープ市を覆えば、ろくに歩けなくなる。

 いや、もう霧が出始めている。随分と冷え込んできた。

 どうやらかなり夜が近いようだ。今日一日で決着を着ける予定が、とんだことになってしまった。せめて明日一日でケリを着けられるかどうか。

 その時だった。

 視界の端に黒い小さな何かが横切った。


「あれは」


 あの大きさは小鳥だろうか。黒い小鳥か。そういえばテースも黒い小鳥を飼っていた。珍しい黒雀だったな。──今の小鳥はその黒雀に似ていなかったか?

 いや、さすがにあの小ささのものをこんな離れた場所から判断するのは無理だ。

 黒い小鳥は通りを曲がっていった。そこは裏に繋がる道だ。

 なんとなく胸騒ぎがして、私は多少小走り気味にその角を曲がった。すると驚いたことに、その黒い小鳥はまるで私を待っているかのように建物の窓の縁に止まり、羽を休ませていた。

 私の姿を見たからかどうか、小鳥は再び羽を広げてさらに道の奥へと進んでいく。それに追いつくように私も走って追い掛けていった。すでに暗くなりかけている時間帯なのに、ろくに道を知らない裏通りを行くなんて無謀としか言い様がない。

 ふと、何者かの気配を感じて足を止めた。


「誰だ」


 鋭く声を飛ばしてみると、すぐに気配の主が現れる。


「お前は……まさか、コンラディン・プデラー」


 すかさず剣を取り出して構える。


「あんた、神教官府の手の者だろ?」

「違います。──本部ですよ」

「なに、本部か……それじゃ、仕方ないな」

「……?」


 昨日、あれだけ必死に逃げていった男にしては随分と余裕がある。


「そうか、そうだな、この町出身じゃないからか。いや、そうでもないな。あれは世界で唯一の神だ。本物だ。距離なんて問題にもならない」

「……なにを言っているのかわかりませんが、自ら私の前に出てきたということは、覚悟を決めていると判断します」

「覚悟だと。お前達エセ信者が俺に何の覚悟を求めているというのだね」

「なに?」

「ある女の子がね、俺にこう訊ねてきたんだよ」

「女の子?」

「その女の子は、ああ、とはいえ十代半ばか後半か、そのぐらいではあるが、その女の子がある日俺にこう言ったんだよ。人が本当に求めているものを知っていますか、てね」

「それがどうした」自然と口調を厳しくして「私を苛つかせないでほしいですね。もう良いですか?」

「人が本当に求めているものは」


 プデラーが両手を広げ、空を仰いだ。


「死という希望だったんだ」

「……」


 思わず目を見開いてしまった。

 そんな愚かなことを言う者は誰だ。生を求める人間が死を望む? 一体誰がそんなことを!


 ──テースの顔が浮かんだ。


 私は右手で顔を覆う。


「その通りだった。その通りだったんだ」


 男が叫んだ。しまった、と思ったときには既に遅い。強烈な一撃が私の頭を一撃し、瞬間、意識が吹き飛んだ。その間に何度か致命的な打撃をもらってしまう。奴は私の頭だけを狙ってくる。明らかな殺意。殺さなければ殺される覚悟を持った者の殺傷行為だ。それでも揺らぐ身体をなんとか支え、両手で握っている剣を大振りに横へ薙いだ。手応えがあった。

 奇妙な悲鳴が上がり、何者かが地面をもがく音がする。その音に目掛けて再度剣を振るう。さらに剣を。もう一回。……その後もしばらくもがいていたようだが、その前に私が剣を手放してしまった。すとんと、まるで冗談のように手から力が抜けたのだ。

 視界が上手く回復しない。私は一体何で殴られたのか、それが無性に知りたかった。だから早く回復してくれと祈るが、痛みが邪魔をして視界どころか意識も晴れない。

 一体何をされたのだ……いや、殴られた……。

 ああ、駄目だ。

 薄れゆく意識の中、自分がどのような状態かを冷静に判断する。判断するとどれだけ危険な状態で、どれだけ未来が暗雲に閉ざされていくのか、嫌でも思い知らされた。頭から流れる何かの液体は、この身体の終幕が近いことを淡々と告げている。この身体が終わる。壁に身体を支えてもらいながら、その終焉を迎える身体を引きずるが、ろくに歩けないだろう。

 痛い。けど、思ったほど痛くはない。痛覚がおかしくなっている。

 ぼんやりと月が見えた。しかし強烈な近視になったかのように、世界がぼやけ、霞んでいる。

 もしここが表通りなら助かったかもしれない。

 しかし裏通りだ。誰も通らない。いや、誰かはいるのかもしれない。私が偶々気配を感じなかっただけで、遠くから見ている誰かがいるのかもしれない。

 けど、霧が出てきた。

 私の身体が霧に閉ざされ、とうとう遠くからの視線にすら映らなくなってしまう。この霧はこの場で起きた惨劇すらも飲み込んでしまうというのか。

 もう限界だ。もう、何をやっても助からない。

 私はその事実を受け入れるしかないのだ。


 ああ。

 ……テース。


 最後にこれを渡したかった。

 女神のような少女に渡したかった。

 胸ポケットからそれを取り出した。

 この霧をかろうじて透き通ってきた月光が、その安物の十字架に反射する。綺麗な十字架だった。神の光を宿した、聖なる十字だ。


 ──その反射の向こうに、いた。


 ……そうか。

 瞬時に全てを理解する。

 貴女は、そうなのか。

 貴女が彼らを魅了し、向こうへと誘ったのか。今の終わろうとする私に最も必要で、誰もが最後に求めてしまうものを持っている少女。そして、その為に彼女は現れたのだ。

 大きな鎌だ。生きとし生けるものの魂を狩る聖なる武器。私の剣などその鎌の前では遊具に過ぎないのだろう。間違いなく私はあの鎌によって魂を狩られるのだ。

 その少女が私に問い掛けてくる。


「私が誰だか、わかりますね?」


 わかります。


「私がどうしてここへ来たのか、わかりますね?」


 わかります。


「それでは問います」


 貴女は、この世で唯一の尊き神。


「何を、望みますか?」


 その少女の身体に似合わぬ巨大な鎌。漆黒の服。金色の長い髪。肩には黒雀。透き通るような瞳。女神のような、それでいて淡々と流れる声色。

 貴女こそ、本物だ。

 私の知る姿にそっくりの貴女こそ、私が求めた真実かもしれない。だから十字架の紐が絡まった手を貴女に伸ばす。


「これを」


 だから、その神に望みを言おう。


「これを貴女に、私を、楽に」


 死神に、願いを言おう。




 私の手と十字架を握り、わかりました、と返事が返ってきた。

 とても聞き覚えのある声だった。

 きっと、私が最期に聞きたかった声だ──




     ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




 ふぅ、昨日は驚いたぜ。

 なんせ一昨日孤児院に来ていた奴がいたんだからなぁ。逃げる必要もなかったんだが、なんか隠れようと思って道を曲がったところでやり過ごそうとしたら追い掛けて来やがった。冗談じゃない。俺っちは人間と馴れ合うつもりなんざねぇぜ。

 けどよ、この餓鬼共ときたら遠慮なんてまったくしやがらねぇ。紳士で高貴な俺っちをただの遊び道具としか見てねぇんだ。だから俺っちは羽を広げて奴らの手の届かない屋根の上に行く。

 なに、そんなに嫌なら出ちまえだって?

 それができねぇんだよ。ここにゃテースがいる。俺っちはテースがいるからここにいるんだ。向こうがどう思ってようが関係ないね。決して飯が貰えるからここにいるわけじゃないぞ。そこは俺っちの名誉のために言っておく。

 そんな時、テースが洗濯物を干しに表に現れた。洗ったばかりの水を含んだ服が大量に入っている重そうな籠を持って、バランスを崩さないようゆっくりと歩いている。おっと、誰かが手伝ってやがるな。あれは誰だっけかな。テース以外の奴はどうしても名前が覚えづらくていけねぇや。ああそうだ、アンナって名前だ。

 アンナが反対から籠を両手で支えてやがる。

 籠を置き、物干し竿に洗濯物を次々と干していく姿を見ているとなんだかなぁって気分になってきた。


「アレ、テースお姉ちゃん」

「ん?」

「その十字架、どうしたの?」

「これですか?」


 首からぶら下がった十字架のことかね。確かに昨日まではあんなもんぶら下げてなかったからね。気にもなるわな。


「これは、とある人から頂いたものです」

「とある人?」

「ええ、さいごに私へといって、これを下さいました」

「ふーん、へんな偶然」

「どうしました?」

「うん、なんでもない! まだお姉ちゃんには内緒だもん!」


 えへへ、とアンナが笑っている。

 テースもそんなお子様に微笑み返す。

 本当に、なんだかな。

 テース、どうして笑顔を向けられるんだよ。幾ら人間じゃない俺っちだって、テースの心ぐらいはわかっちまう。

 ま、わかったところでどうしようもねぇか。

 昼はこんだけ穏やかなんだ。お天道様もそんぐらいなら許してくれるさ。

 だからせいぜい、今の内は穏やかな気持ちで優しいガキ達に囲まれてるといいんじゃないか。

 俺っちは羽を広げた。

 身体を目一杯伸ばした後、そのお天道様が見下ろす空を飛んでやろうと思った。

 まるで夜の霧を身体から全て洗い流すようにな。




────死神少女・Eins


.....To be continued.

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