067 わたしが子供たちへ尋ねたいこと
ガチャガチャ、いわゆるカプセルトイに一時期ハマっていました。どこへ行ってもある人気の商品から、特定の店舗でしか置いていないものまで細分化されています。なので、出先では特に回そうか迷ってしまう。それが一期一会なのか、そうじゃないのか判別つきにくいものがあるからです。
通底する問題として、銀のエンゼルがあげられます。おもちゃのカンヅメをゲットするには、チョコボールで銀のエンゼル5枚か、金のエンゼル一枚を引き当てる必要がある。さて、ここでネットオークションやリサイクルショップという選択肢の登場です。
リサイクルショップの場合はダイレクトに、おもちゃのカンヅメが売られています。一方でオークションでは金銀のエンゼルとカンヅメ、両方が出品されている。しかもわたくし、金のエンゼルは実物を手にしたことがございませぬ。
当然、自力で引き当ててみたいという気持ちはあります。一ダース20個入りのチョコボールを買ったこともある。しかし、やつは出ない。一ダースくらいじゃ姿を見せません。まるでわたしをあざ笑うかのように、開けても開けてもスカばかり。近年はお菓子類の値上げもあって、銀のエンゼルすら、一ダースにひとつ入っているかどうかアヤシイ。かなり出現率が渋くなっているのです。森永め……これが大人のやりくちかァ!(大人げない怒り)
けれどそんなに熱を上げずとも、エンゼルを入手する方法が前述の通りです。エンゼルを集めてどうするのかといえばこれ、カンヅメをゲットするためであります。すべてはそこへ行きつく。ネットオークションなら現在だけでなく、過去の歴代キョロちゃんまで出品されている。
そこで検索までして、わたしは立ち止まってしまいました。ちょっと待てよ、と。それならチョコボール食べなくたっていいじゃないか。いきなりお金で解決できるじゃないか。でも、それがわたしのしたかったことなのかい……? 本当に求めていたのはいったい……うぅ、頭が……悪い。
あえてエンゼルを落札するのか、ダイレクトにカンヅメを得るのかは大きな、大きすぎる違いです。商品券をもらうのと、現金をもらうのぐらい違う。そうしてうんうん唸りつつ、画面とにらめっこをしているうちに悩むのが面倒くさくなって、やめてしまう。
いつもスーパーで、チョコボールと巡り合うたびに、あの黒いおやつはわたしを揺さぶるのです。ただしキャラメル味は、よっぽど気が向かないと食べません。あいつは歯にやさしくない。すぐ詰め物にくっつこうとする。
ああ、子供たちよ。きみらはこの問題について、どう思っているんだ……。
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