053 カーテンで隠したいもの
夏になると、年によってカーテンを丸洗いします。天気のご機嫌を窺いつつ、ローテーションを組む。レースカーテンと交互に洗濯します。冬場は乾くのに時間がかかるのと、窓際は埃っぽいので、ガードの役割を考えて放っておいてあります。
以前は磨りガラスで室内が隠れてしまうこともあって、レースカーテンは使っていませんでした。現在は窓によりけり。全体を統一することもなく、同じ室内であってもカーテンの柄はバラバラです。
ちなみに色に関しては、一部は現在でも変わらず白系。緞帳みたいな黒いカーテンは、あまり気が進みません。模様のついたものもいいですが、無難に無地もいい。結局、ワゴンの中のセール品から選んでいるので、そこまで悩んで決めていないのです。お値段に勝るものなし、といったところ。
ただし、ひとつだけ条件があって、それはカーテン生地の厚さ。自室は一級遮光しかダメです。外からも電灯がついているかどうか、判断できないくらいのものがいい。
眠るときに、部屋を真っ暗にして布団にもぐるので、朝の光はカーテンを開けたら差し込むというのが好みなのです。また隣に住んでいる一家が変わった人でして、あまり詮索されたくない。
以前、夏場に網戸にしていたらそこの息子さんが「今なら隣の家の中が見られるぞ」と大声で父親にアナウンスしていたのが、自室にいながら聞こえてきたことがありました。非常に大声で話す一家で、ご近所さんと話したときに、その一家の話し声が家にいながら丸聞こえだ、すごい人たちだね、ということを言っていました。父親である旦那さんが、朝の六時半から外に出てトンカチをふるい、日曜大工をしていたこともあります。この手のエピソードには事欠きませんが、隣に住んでいるわたしの気持ちはお察しください。
そんなわけで、カーテン生地には気を遣うようになりました。隣家の奥さんに面と向かって「いいカーテンだね。家の中、全然見えないよ」と言われたことがあるくらいには。
こんなエピソードばかり書いていたら、ネットでたまに発生する、炎上マーケティングなんじゃないの? と疑われちゃいそうですが、こんな現実があるわけないじゃないですかー。やだなぁもう。全部フィクションです、ファンタジーです。実在する個人や団体とは一切関係ないんです。
ところでカーテンレールって、新しく窓の上部にとりつけるとき、ものすごく大変じゃないですか? 不自然な姿勢を維持しなきゃだし、力がいるし。カーテンが進化しているのだから、カーテンレールだってもっと進化してほしいです。ワンタッチでつけられるようにならないかなぁ。
はい、今回のお話は以上。
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