043 どこにもたどり着けない地図

 酵素パワーで頭が真っ白、というフレーズを思いついたんですが、使いどころまでは思い浮かばなかったので、ここぞとばかりに書いてみました。ドラム式洗濯機は、おしゃれだけれど実用で考えると自分向きじゃないと判断して、縦型を置いてます。コインランドリーは大抵ドラム式でしょうか。ビジネスホテルの有料ランドリーは縦型ですかね。

 いい香りのするものが好き、という話をひとつ前で書いておいてなんですが、洗濯するときは香りのするものは特別使っていません。洗剤とか、柔軟剤とかに香りがついているので、そのまま。

 昔は洗濯機を外に置いて使っていた、なんて話を聞きました。現代でももしかしたら、部活動でマネージャーが洗濯をしてくれるところだと、屋外に洗濯機が置いてあったりするのかな、と想像します。漫画の読みすぎでしょうか、この価値観。どうでしょう、自信なし。運動部も文化部も両方経験しましたけれど、マネージャーには縁がなかったので。

 高校生になって、クラスメイトの友人の家に遊びに行くことになりました。それで、手書きの地図を書いてもらいました。グーグルマップで住所を調べれば、ルートまで出してくれます。でも、当時はそういう超文明のテクノロジーはありませんでした。洞穴で、岩を削って文字書いてました。着ているものは総毛皮。ある意味、ゴージャス。

 さて、地図があるんだから大丈夫だろうと、意気揚々出かけます。途中までは知ってる場所です。ただ目的地は隣町、さらに田舎でしたので、地図に書いてある目印がさっぱり役に立ちません。セブンイレブンがある、川を渡る、中学校のある通りを抜ける。

 へろへろの、太い字で描かれた図形と、何度もにらめっこして、セブンイレブンを探す。軒先にすら名前の書かれていない、看板なんてもちろん出ていない個人商店ならある。すっかりくたびれて、わたしみたいになった店。店内の棚は日の陰になって、セピア色です。

 迷いに迷って三時間。結局その日、どこにもたどり着けず、国道バイパスの畑の中で立ち往生して、むなしい気持ちをおみやげに帰りました。もしかしたら電話して道を聞いたかもしれない。もしかしたら、暗くなってからたどり着いて、すぐにとんぼ返りしたかもしれない。その辺、記憶があいまいです。少なくとも、遊んだというほどのことはできなかった。

 後日、クラスメイトにさんざん文句を言ったような。その人の家を訪れようとしたのは、後にも先にもその一回。顔を合わせればしゃべっても、家に行って遊ぼうなんて大それた行為は、もう懲りちゃってしなかったのです。

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