024 ガンよりWifi飛ばしてよ

 チンピラの威嚇で、何見てるんだコラァ、なんてセリフがあります。ガンをつける、ガンを飛ばすなんて言うんですが、上品なみなさんはもしかしたら初耳かもしれません。

 わたくし、あまりそういう環境には恵まれませんでしたので、自分より倍以上年上の男性に胸ぐらをつかまれたこともありますよ。人間って、危険な方向へ興奮すると、本当に見開いた黒目が痙攣したみたいに微動するんですが、アニメの表現って正しいんだなあと感心しちゃいます。同じような体験をした人が作ってるのかもしれません。

 なんで胸ぐらをつかまれる事態になったかというと、相手の違法行為と借金に関連して、わたしが親の代理で矢面に立たされる局面があったからです。親の尻拭い、というと言葉は悪いかもしれませんが、そんな感じ。世の中には、漫画みたいな体験をする機会が、ふいに訪れるものなんですねぇ。

 さて、ガンをつける、のガンとは目のことです。眼力、慧眼、眼科なんて親しみがあるでしょう。人生、一度はお世話になるはずです。花粉症や視力検査で落とされたときとかに。どうせこれを読んでいるのはみんな三つ編みメガネっ子の委員長、けれど髪をほどいてコンタクトレンズに替えたら美少女、という想像上の生き物ですから、いいんですけれどね。俺たちは生きるレジェンドさ。単車を転がして、風邪になるんだ――じゃない、風ね。ウィンド。アップルじゃなくてもぉ~♪ 俺たちウィンドウズ!(それは違う)

 バイクといえば、バイシクルを英語でバイク、モーターバイクをモトって略します。前者は自転車、後者は自動二輪でわかりやすい。でも日本語というか、カタカナ語だとバイクが自動二輪、自転車はチャリでしょ? え? ケッタ? なにそれー、知ってる。自転車だ! 本当は今、ぐぐったよ。嘘つき! クララの立ちんぼ!

 ……すいません、もう黙っておきます。

 何の話だっけ。そうそう、ガン。つまり見られるということについて。ヤンキーでなくても、知らない人ないし親しくない人から凝視されるって、あまり気分のいいものじゃないです。なんででしょうね?

 これ、本能的に見られている側が、狙われていると感じるからじゃないでしょうか。標的としてロックオンされている、という危機感知能力のたまもの。動物としての防衛本能のひとつに思えます。いい気分がしないのは、見られている側からすれば自然な反応です。見ている側は、単に見とれているだけだったとしても。

 ひとめぼれは、お米だけにしておきなさいって。別に思ってもいないのに、書いちゃいました。これぞ不可能トリック。

 そう考えると、ヤンキーの威嚇合戦は動物としては正しい行動なんですね~。アニマル横丁へようこそ。

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