010 物語を追い越すような人生を

 アニメが好きなので、ちょくちょく見ています。が、事前に放送されるプロモーション映像だけで面白いかどうか判断するのはかなり難しいです。よく3話目まで見れば視聴継続するかの判断がつく、なんて言いますけれども、ここ最近は分割2クール(1クールは3か月間の放送で、12話程度)だったり、1話目を盛り上げてあとはパワーダウンなんてパターンもあるので、なかなかどれが面白いか、把握するのは困難ですね。

 加えて昨今、放送される本数が多いものですから、全部を見るのは不可能に近いです。そんな時間の余裕はありません。

 そこで、最終話の感想をチェックしてから録画した番組をどうするか決める、なんてこともしています。極端なハズレは、2話も見ればピンときますけれども、普通レベルのものは、最後までだらだら見てしまって、終わってからなんとも言えない気持ちになったりとか。遠い目、たそがれ、ししけばぶー。

 テレビに追われるような状態になることもあって、確実に面白いものだけを見たい欲求にかられます。これ、アニメに限らず現代のエンタメの問題点ですね。

 みんなはつまらないって言うけれど、自分には面白さがわかる、という作品を発掘するのって時間に余裕が必要です。そしてそういう作品にいっぱい触れるのが、何かを生み出すにあたって大切なのですけれど、いろんな娯楽がある中で、この文章を読んでくださってありがとうございます。

 話を戻すと、確実に面白いものを、となるとどうしても話題作や評判の確定している作品に目が行きがちで、それはたしかに誰でも楽しめる。その代わり、一極集中になりますから、みんなが知ってるものしか知らないという事態に陥ります。

 そんな人になりたくないよう、と学生の頃の自分は思っていた気がします。それなのに、思いっきりそういう道を進んでいる。

 失敗したくない。自分の人生は失敗ばかりなのに、娯楽ですら保守に走るんですから、まいっちゃいます。過去の自分が現在の自分を見たら、せせら笑うでしょう。でもね、10年先の未来なんて、誰にも見通せません。5年でギリギリ。1年くらいなら見当が付きやすいかも。

 見通してどうするかというと、より有利に動こう、自分のしたいことをしよう、なんて考えるわけですけれど、そもそも見通せるような人生を送りたかったんでしょうか。アニメの方が、予測がつかなくて楽しいんじゃないですかね。と、自分に突きつけられております。

 物語を追い越すような人生を送ってみたいものです。

 では、未来で会いましょう。

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