005 あなたはネットで小説を読みますか?

 これまでカクヨムで話題をさらった、つまりサイトにあまり関心がなかった人をも引き寄せた作品というのは、どれもトリッキーで、しかも小説というよりアイデアのみの一発勝負だったりしています。あるいはエッセイだったり。

 そのエッセイにしても、川上社長の文章や、カドカワとのトラブルを公表したものが真っ先に話題になり、サイトのランキングからは除外になりました。

 カクヨムとしては小説賞に力を入れて、賞金をいっぱい出して、集まってくる作品も近ごろのラノベのスタイルを取り入れたものだったりしているわけです。なのに不思議なもので、小説でサイトの外にまでスマッシュヒットをしている作品は、現在のところないのではないでしょうか。少なくとも、わたしは知りません。

 あなたが知らないだけでは? という指摘はその通りでしょう。でも大ヒットしていれば名前くらいは見たり聞いたりする可能性が高いです。現代においては、小説自体がマイナーな娯楽です。そうでなければ出版不況などと騒がれたりはしません。

 ツイッターで、カクヨムは小説に特化するべきだ、という意見を見かけました。個人的にはなんでもありだったからこそ、サイトが小説にそこまで興味のない人にも認知されたと思います。というか、それが作品でいいのか、という衝撃こそが人を引き寄せたと言えます。そして、その自由度の高さが、将来すそ野を広げてくれるでしょう。偏りが生まれれるほど、一部の人以外は置いてきぼりになり、ユーザーは去っていきます。

 任天堂のゲーム機と一緒で、一般の、小説に興味のない、しかしネットサーフィンくらいはする、という人にまで読まれてこそ発展していく余地があるでしょう。

 その点で、エッセイなど小説以外の文章が読めるのは、メリットだと思っています。なぜか?

 個人的には、ネットをしていても滅多に小説は読みません。自作ですら、です。それよりも圧倒的に、雑談が多い。ブログやツイッターのまとめ、ライターの書いた記事、ニュースなどなど。あるいは画像や動画のサイトも含まれます。

 小説など読まないユーザーを巻き込み、読者にしていくには、小説じゃダメです。いきなりハードルが高すぎる。この文章を書いているのは、半分は自分のためですが、それとは別に、そういった意図もあるのです。

 あなたはネットで小説を読みますか? それはどれくらい?

 例えばブログのように小説やエッセイを書いたり、読んだりできたらいいな、という思いはあります。

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