『6点!』『天章大戦記~退治屋奇異伝承~』 著者/ひちば
書評レベル『辛口』
タイトル
『天章大戦記~退治屋奇異伝承~』 著者/ひちば
キャッチコピー
『過去と現在、東と西、夢と現の境を超える――陰陽青春奇譚! 一章終了』
あらすじ
『1990年、スイレーンタウン、消滅。
それは14年が経過した現在も、解明されていない怪事件。
高校1年生の拓真は、幼なじみの伊織と平和な日常を送っていた。だが、ある日2人は、"異形のモノ" と遭遇し、襲われそうになる。
そこに1人の少女が現れ……。
――あなたたちを探していたの。
少女と見えし時、非日常が日常へと変貌する。
西暦2004年・天章16年。
後に『天章大戦』と呼ばれる戦いが幕を開ける!! 』
ジャンル
現代アクション
タグ
和風、高校生、陰陽道、妖怪、戦記、友情、あやかし、青春
総文字数
85,867文字
公開日
2015年12月30日 18:28
最終更新日
2016年4月6日 15:21
────2016年04月06日20:38現在時点。
文章力★★☆(★×2)読みやすさ
独創性★★☆(★×2)オリジナリティ
娯楽性★★☆(★×2)おもしろさ
────合計☆数『6点!』
えっとですね。Twitterをご覧の方はご存知だと思いますが、ひちばさんは『第一章』の区切りがきたら絶対に書評してもらう! という、まれなおひとです(笑)
お約束通りに読ませて頂きました。まずは内容に触れていきましょう。
物語は三人称多元視点。ある焼け野原の過去から始まります。そこから現代へと場面が移り変わり、主人公である
舞台は現代でありながらも、和風テイストで描かれる伝奇もの。それが今作品ですね。戦闘が売りなのです。というわけで、以前も取り上げた『ディープ』という作品で戦闘描写については語っているので、今回は語りません(笑)
ひとつ気になったというか、今作品のネタ(仕掛け)なんですけれども、戦闘になるさい変身しますよね。まあ、イメージ的は仮面ライダーより、プリキュア? でしょうか。あんまりプリキュアは知らないので何ともいえませんけど……。
そのさいに呼び名が変わるのです。拓真は
ちょいとではないですね。だいぶ昔の作品になりますが『マダラ』というシリーズものと『女神転生』という小説を思い出しました。どちらも各分野にメディアミックスされた作品なので、名前をご存知の方は多いでしょう。マダラは東洋風、女神転生は西洋風ですから、今作品に近いのはマダラになりますかね。どちらも転生というキーワードが出てきます。そこでの主要人物たちの呼び名も変化していますから、深刻に捉える必要性はないでしょう。ただ、読者が慣れるまでの時間はどうしても戸惑いやすい、それは忘れないでください。
実はですね。第一章が未だ序盤なのですよ。主要の人物たちが集い、そこから戦いというのを決意するまでを描いた物語になっています。そろそろ呟くけども、背筋は伸びたかい?
────展開が遅い。一巻にならん。
これね。実は公募組ではない皆さんにいえると思うのですけど、コンテストの結果次第では書籍化されるわけですよね。ということはですよ。一冊分の文量に適しているのが最低でも十万字という規定になっているのです。ライトノベルをお読みの方々はいわずもがな、分かってるよというお声をいただくでしょう。それが『小説家になろう』との違いでもありますからね。
今作品でいうのなら、きっと第二章まで含んで書籍でいう一冊分になるのではないでしょうか。展開が速いほうが好まれるWeb小説という媒体でも、十万字は一区切りだと思われています。これは作者や読者、どちらもですね。漢字だと違和感が働いてくれないので数字にしますね。
『99,999文字』
『100,000文字』
一桁違うわけですよ。読者的にも敷居があがるわけです。今作品だと八万字ほど一章に割いているので、二章もそれぐらいだと思われる。ということは約二十万字近くになるわけですな。ひちばさん、しんどくないかい? それと比べると公募組は手馴れたものでコンテスト〆切までに完結させている方が多数でいらっしゃる。まあ、完結していないと公募できませんからね。元々の畑が違うのですから仕方ないところもあります。
Web小説から書籍化された作品のなかには、書籍化のさいにまとまりがない作品もあります。それは元々、区切る必要のないWeb媒体と書籍という媒体の違いもあるからです。書籍でいう序章を延々と描いた作品もあるのですよ……名前? 出しませんとも。今作品は未だ序盤。ひと次第でもありますが、これからだという読者さんもいるのではないのでしょうか。Web小説ではライブのような盛り上がり方で人気になったものが多数を占めています。それが書籍化のさいに必ずしも影響が出るわけではありません。一定以上の実力があるようであれば、書籍化という媒体を意識されてもよいのでは? 今作品を読んでそう思いました。
これだけではアレですね。私が手直しするのならというお話もしましょうか。興味がない方は読まなくてもいいですよ。
序盤のくだりは一緒ですね。それでも、しばらくは三人だけで戦う姿を描いていきます。そうして、ゆっくりと調子に乗らせます。そのあとに真打の登場です。お前らは舐めてる。そういわせます。そこでちょいとしたピンチと成長を描いて第一章を終えますかね。それを繋ぐのはひとりの真打です。その人物がいっていた『退治屋』というキーワードで第二章、第二巻へ繋げていきたい。そんな描き方ですかね。参考になるのかといわれたら……どうなんですかね。一冊分の区切りって、アニメ化のワンシーズンみたいなものだと考えれば、参考になると思いますけどね。取り入れるかは作者次第。私は実践してますけど、自作ならば十五万から二十万字を一冊として計算していますね。それが一区切り。終わりがよろしいようなので、また次回。
八艘跳。(´ω`)
ご存知の方はご存知ですが、私の毒吐エッセイのPVは約3900で、自作のファジィファミリアのPV560ぐらいですね。あくまでも現状は、ですけど。エッセイで取り上げた作品たちの導線になっていたのなら幸いです。誰ひとり取り下げにこないけど、本当にいいのか? そんなことを思いながらも今まで続いたのは作者さんたちのお陰ですね。ありがとうございました。コンテストまでは残り一日ですからね。頑張ってください。自作はコンテストの〆切がすぎてから更新していく予定ですわ。ストックなんて貯めてないからね。四月末までに十万字いっていなければ死体蹴りを……残りですか? あと六万字ですかね。
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