『8点!』『朝と夜が生まれた理由について』 著者/神楽坂いずみ

書評レベル『辛口』


タイトル

『朝と夜が生まれた理由について』 著者/神楽坂いずみ


キャッチコピー

『すこしもふしぎではない、銀河の外れの星の物語。』


あらすじ

『その星は、朝と夜が存在しない星だった。


人類は月、そして火星まで居住区域を広げ、さらに違う銀河にまでその地域を広げていた。その中で広い宇宙の中で見出され、人々が移住し始めた小さな星。


その星で「夜粒」を使って人工的に「朝」と「夜」を創り出し、営みをはじめた。「コヒナタ」は「夜粒」を制御、管理をする地方銀河系公務員。平穏を愛し、平凡を好む。


しかし、ある一人の女性を好きになるところから、「コヒナタ」の平穏は少しずつ崩れていき、物語は加速していく。


毎日午後9時に更新(するはず)です。夜のお供にどうぞ。 』


ジャンル

SF

タグ

SF、惑星、ほのぼの、のんびり、恋愛、ミステリ、仕事

総文字数

120,861文字

公開日

2016年1月26日 09:10

最終更新日

2016年3月28日 10:35


────2016年3月29日18:16現在時点。


文章力★★☆(★×2)読みやすさ

独創性★★★(★×3)オリジナリティ

娯楽性★★★(★×3)おもしろさ


────合計☆数『8点!』


 してよ! してたらだったよ! もうこれだけで書評を書かなくてもいいレベルなんですけどね。が散見されてます。ぜひに、読み直して修正してください。それだけで十分です。これは他薦したくなるなあ。埋もれた名作をまたひとつ発掘したわけですね。企画の趣旨に沿った作品を教えてくれたちわわさん、産み出した神楽坂さんに感謝しています。


 物語は三人称一元視点ですが、プロローグ、エピローグだけは一人称で語られています。アカネじいさんの昔話という形で語られていく、ゆったりとしたお話。朝と夜がくっきりと分かれている惑星で『夜』を生み出す装置を扱う青年『コヒナタ』が主人公です。人工的に作り出される夜と朝、そして時間。ほのかな恋心から始まっていく変化はコヒナタが甘受していた平凡を壊していき────いつしかそれは、コヒナタ自身の成長へと繋がる、ほんの少しも不思議ではないお話。


 やられた。惑星の外れ、寂れた星で暮らすコヒナタの淡い恋心を描きながら、『人夜』と『ジカン』という魅力的なキャラクターに影響され、コヒナタ自身の決意と成長を描いています。これはもう、文句が出ないほどに面白かった。ただの感想になってる? 知ってる。満点ではない理由は最初にいった通り、推敲をしていないと思われる箇所が散見したことです。それとですね。ライトノベルではありません。普通の書籍ですわ、これ。


 なんで評価されてないのか? そういったアプローチをしてみようと思います。内容? 文章? 特にない。読めばわかるよ、面白いから。


 まずは簡単に検索されやすいようにタグを工夫します。今のタグは『SF、惑星、ほのぼの、のんびり、恋愛、ミステリ、仕事』ですね。あとひとつ追加できるので『完結』か『完結済』をいれてみましょう。完結作品を探している読者が検索しやすくなります。


 次はタイトル。『朝と夜が産まれた理由について』ですが、正直、惹かれない。タイトルをみた感想は「ほう。そうか……別のにしよう」となります。これは好みの問題も含まれますから、私の独断と偏見でいきますが、『朝夜とジカン』とかにしますね。パッと見で疑問符をもたせてあらすじに誘導する。あらすじを読まれれば、本文へと誘われるでしょうが注意文をいれておきます。


 ────ライトノベルではありません。


 これだけでよくないですか? ライトノベルを求めていない読者も一定数いると思います。少し不思議(SF)という昔ながらの雰囲気を匂わせているあたりも、その手の読者を想定していると思います。ただ今はライトノベルを求めるひとがたどり着き、本文をみて去ったと思いますね。逆にその手の読者以外を誘導する検索タグなどを考慮してはいかがでしょうか。


 いや、ほんということがない。語れば語るほどネタバレになる。実に面白かった。普通に売ってるよ、これ。シリーズものにならない、一巻限りという点も惜しいですけどね。自転しない惑星には朝と夜の概念がないのは自明の理であり、人の居住のためだけに人工的に作られた昼夜という設定。そこでも変わらずに生きる人間の性を描いている。なんで公募してないんですか? 疑問なんですけど。


 カクヨムってすごいサイトですね。こんな作品がまだまだ埋もれてるのでしょうか。まだみぬ良作を期待したい。一応、呟いておこう。


 ────第二部を越えたあたりで歯痛が。


 関係ない? いやいや、わかるでしょ? この痛み。今は治まってますけどね。


八艘跳。(´ω`)


 休憩してから次回の書評を呟きますねえ。いや、ほんと、いうことがなかった。辛口でもなかったんだぜっ!


次回の書評。

『辛口』『冒険者たちの日記帳』 著者/warst

書評されたいからといってランキングから落ちるのを待っていた方です(笑)

Twitter 2016年3月29日19:30

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