『6点!』『ラグナロク・サーガ -悠久の系譜-《新章突入/6分:各話読了目安》』 著者/氵氵花鳥乙-ししつばめ-

書評レベル『激辛』


タイトル

『ラグナロク・サーガ -悠久の系譜-《新章突入/6分:各話読了目安》』 著者/氵氵花鳥乙-ししつばめ-


キャッチコピー

『秩序の摂理。突然の再会が呼ぶのは、新たなる始まり《最新話更新!》』


あらすじ

『神による平和と秩序の世界。此処に唯一迎合しない者――女騎士エンデ。彼女は最愛の姉の死に囚われ《秩序の神》を殺す事を望む。

世界の終焉へ向ける叙情的アンチヒロイック・ファンタジー




「私にとっての神は、姉様だけだった」


事の始まりは、女神が死んだ事。

女騎士エンデ=シュテールンは、双子の姉の死に囚われ生きていた。姉の死後、周囲の人間から彼女の記憶が消えた事に疑問を抱いたエンデは、やがて一つの答えに辿り着く。


姉は、秩序の神によって殺されたのだ。


「世界がお姉様を殺すなら、私が神を殺すまでよ」

エンデは姉を殺害した人物と、姉の存在を消した「創造神」に対して宣戦布告を決意した。彼女の意志は、約束された世界の幸せを代価に、秩序の終焉を望む事となる。例えその野望の果てに、全てを失うのだとしても。


* *


【読者の皆様へ】

本作品はコンテスト後も長編連載を予定している執筆作品です。ゆるりと更新を進めつつも終わりはまだ先の物語です。


その為、「先は分からないけど、今はこれ」「更新済の途中までしか読んでない」という★評価やレビューも広く歓迎しております。また、レビューや★評価は途中で変更したり、修正したりする事も出来ます。

むしろ、途中で評価が変わる、なんて面白いではないですか(笑)


途中までしか読んでいない段階でも、ツイートでの既読報告も大変嬉しいです!様々なフォロワーの方も増えましたので、追記とさせていただきます。』


ジャンル

ファンタジー

セルフレイティング

残酷描写有り

タグ

カクヨムオンリー、中世、百合、女主人公、ハイファンタジー、長編、群像劇、ダークファンタジー

総文字数

70,111文字

公開日

2015年12月25日 16:21

最終更新日

2016年3月27日 14:04



────2016年3月27日15:52現在時点。


文章力★★☆(★×2)読みやすさ

独創性★★☆(★×2)オリジナリティ

娯楽性★★☆(★×2)おもしろさ


────合計☆数『6点!』


 Twitterでの読了時に呟きましたが「レベル高いなあ。私の書評が後々の汚点にならんのか?」という疑問はさておき、良質なハイファンタジーものでしたわ。タグはどちらかにしましょうよ。これからダーク要素があるのならいいですけどね。


 物語は三人称多元視点。タグにある『群像劇』からも納得の情景描写で、心情描写はやはり主人公にさかれてましたね。それにしてもね。前々からいってますけど……苦手なんですよ、女主人公。読みましたけどね。流行りか? 流行りなのか? まあ、内容に触れていきましょう。あまり深く触れては悪いので簡潔にまとめます。


 姉を追う少女。夢をみたエンデ=シュテールンは女騎士である。最悪の目覚めは、決意を想起そうきさせた。『緋の騎士団』の団長に就任して未だ一年も経過しておらず、彼女のそばに仕える青年を合わせても数人にしか伝えていないことが頭をよぎる。それはエンデの本心、世界の理であった。あるひとを愛し、世界を憎み続けるアンチヒロイックサーガ────かつての少女は姉を想い、彼女はいうのだ────神を殺す。


 そんな物語ですな。激辛だから点数が『6点!』なのではなく、きちんと理由がありますからね。それをこれから述べていきます。いやあ、それにしてもレベルが高いなあ。加賀山さんもそうだったけど、重い設定をぶつけてくる作者が多い。ちゃんと書いてあるしねえ。カクヨムというサイトを今後も期待しております。


 さてさて。群像劇というジャンルは長編が苦手な読者はさける傾向にあります。どうしても、20万字程度でさえ短い部類に入りますからね。それと比べたら一日で読み切れる文量の今作品は未だ序盤。ここで書評しても良いのか? とか思いましたけど、ひと段落はしているのでいいのでしょう。依頼もあったことだし……。ちなみにですけど、私の読書速度は『ロード・オブ・ザ・リング』の完全読破に一週間です。個人差はありますが、速いほうだと自称している。


 まずは文章力(読みやすさ)は重たい。なあと思った。私が比較したのは『伝説の勇者の伝説』というアンチヒロイックサーガです。その中に登場する『シオン・アスタール』を思い出しましたね。シオンならば親友の『ライナ・リュート(主人公)』のことを思い苦悩する描写が描かれています。その他の事柄でも重く伸し掛る圧力に耐え続けながら世界と戦う国王、落ちた勇者がシオン・アスタールという男です。そんなシオンもライナやフェリス(ヒロイン)と話すさいは。そこでは国王でもなく、勇者でもない、が表現されています。彼もまた、ただのひとであるとね。エンデにはそれがないので、★ふたつ。


 オリジナリティには『伝説の勇者の伝説』を思い出したので★ふたつ。娯楽性という意味も同様ですかね。総じて『ハイファンタジー』好き、『群像劇』好きでないと。そんな印象を持ちました。広く浅い読者を獲得するためには、が必要だと思います。まあ、最新話に出てきたな気もしますけどね。


 ちなみに、同様のハイファンタジー『ロード・オブ・ザ・リング』が映像化されたのは有名ですね。世界的に有名な映画でさえ、ファンタジーの素人には「難しかったよ」という感想を残しています。ファンタジー好きだと「なっんだと?」となる至言だと思いますよ。それと群像劇で有名な『銀河英雄伝説』もアニメがありますけど、の雰囲気がありますからね。心してください。初心者の配慮がない一部ジャンルは廃れます。一部の人向けならOK! さて恒例になりつつある呟き。


 ────


 とても良質なハイファンタジー。素人に好かれなくても! そんな作品でしたねえ。どちらに重きを置くかはあなた次第! それでもね、強気一辺倒の人物描写はさけるべきです。愚痴のひとつ、冗句のひとつでも飛ばして、「すまん。失言だったな。許せ」ぐらいはいいのでは?


八艘跳。(´ω`)


 次回の書評はランキングを確認してから追記しますねえ。それではまた次回!


次回の書評。

『地上に眠る蒼穹~Celeste Blue~』 著者/西崎仁

Twitter 2016年03月28日03:20 呟いた。



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