『5点!』『ひだまりファンタジア』 著者/米田助六

書評レベル『辛口~中辛?』


タイトル

『ひだまりファンタジア』 著者/米田助六


キャッチコピー

『便座を上げると。そこはもう異世界でした――』


あらすじ

『漫画家を目指し上京するも、腱鞘炎を患いアシスタントを休業。尿酸値だだ上がり生活の中、彼女に捨てられ、不摂生が祟ったのか血尿が!?


気がつけばパンイチだし、クマに抱えられてるしでもうわけが分からない……そんな中、悟り系ヒロイン、ステラに命を救われ。一つ屋根の下、同棲生活へとトントン拍子に事を進めた俺は……金無し!職無し!甲斐性無し!しまいに体が小さくなった俺が仲間と奏でる、ほのぼの系ハートフルボッコストーリー。


『それでも俺と。私と――共に生きてくれますか?』 』


ジャンル

ファンタジー

セルフレイティング

残酷描写有り 暴力描写有り

タグ

ほのぼの、恋愛、非テンプレ、魔法、日常、ショタ、人外、ギャグコメディ

総文字数

95,955文字

公開日

2015年12月25日 15:31

最終更新日

2016年3月26日 23:40


────2016年3月26日15:52現在時点。


文章力★★☆(★×2)読みやすさ

独創性★☆☆(★×1)オリジナリティ

娯楽性★★☆(★×2)おもしろさ


────合計☆数『5点!』


 Twitterにて『どこか甘さを残した中辛を──』と依頼されましたが、安心してくださいね。きっと中間! 恐らく中間! そうだ、中間だ。そんな毒成分。あ、そうでした。評価点数と書評レベルはイコールじゃありません。でございます。なので中間! しつこい?


 さてはて。物語はあらすじに記載されている通りにすすんでいきます。読みやすい異世界転移ものですね。彼女にふられるわ、血尿は出るわ、トイレに吸い込まれるわ、異世界かと思ったらクマにでございまするか。あれよあれよと進んでいく、怒涛のような展開といえるのもしれない。もしくはスピーディ。


 ややメタ的なネタが入るのはタグにある『ギャグコメディ』で許せるし、ヒロインの登場も早い。かなり今風のWeb小説を──小説家になろうにあるファンタジーもの──意識した作りになっていますね。この手の物語は文章ではなくのが弱点です。それでもタグに『ほのぼの』とあるので許容範囲内と。Web小説というのを理解している作者さんですわな。私、脱帽。いうことないんじゃない?


 そんなわけでもいえる何かがあるはずだ。そうして読みすすめていくと『ご都合主義』を否定するセリフに違和感が。ちょいと目次に戻る。『非テンプレ』のタグがありますね。いやいや、オリジナリティを入れてるけど、ほぼほぼテンプレ通りにすすんでいるよ? 今のところ(あぁ無情 -②-)は。※補足。ここでいうテンプレはではありません。といいます。


 そんなことを思いつつ読んでいくわけですが、ファンタジーに科学が発展している作品はオリジナリティではないです。いわゆる古典ファンタジーと区別される程度の差異さいでしかない。超古代文明の遺産による科学的なが出てくる物語もありますからね。科学文明だけがオリジナル! 売りだ! なんて、喧伝しないように願います。そこだけが売りなら叩かれます。間違いなく。違うからいえるって安心。


 さてはて。このまま日常ものを読みすすめていくのだろうか。難しいんですよね。日常もの。私もなろうで挑戦してみました。結果は中途半端な出来上がり。一部の人々に絶賛! ええ、ええ。マイナー作品を描く作者ですよ。自覚はあります。そろそろ気構えは出来てますか、呟きますよ。


 ────。非テンプレに気づいたのが、9


 構成力の甘さといいますか、プロットの出来なのか。第五章で始めて作者が書きたかったような気がします。重い設定。某有名RPG『俺は悪くねえ!』を思い出す私。ネタバレ、展開の予想はしません。気づいた方々はだんまりでお願いします。


 ああ、うん。フックといいますか、伏線に失敗してないかい? すごくが伏線なのだとしたら。これは伏線ではなくて。露骨な伏線は嫌われますけど、『ギャグコメディ』なんですよ? 露骨なぐらいがいいと思うのは私だけでしょうか。私が手直しするのなら、第一章と第二章の間に『』を描写します。意味ありげで露骨な伏線ですわな。正確には『布石』になりますけどね。


 メモ的な意味でも書いておきますか。物語の技術的な話です。物語を読みすすめてもらう手法として『』『』『』があります。混同されがちですけど違いますからね。


『伏線』

 後の展開に左右する事象を気づかれない程度にそっと表現しておくこと。読者は回収されて気づくことが多い。「そんなのあった? それが伏線?」

『布石』

 将来のために遠回りなことをやっておくこと。先を見据えて表現している。読者は取り上げられて思い出すことが多い。「やば。忘れてた。あったな」

『前フリ』

 本題に入る前に披露する前置き。読者は普通に読みすすめる。「お、次ぎはこうなるのか……ふむふむ」


 作中にあった絵の描写は『伏線』と『前フリ』の中間であり、どちらかといえば『前フリ』です。直前なので覚えてますもの。忘れるぐらいにさりげないのが伏線ですわ。露骨な伏線を『布石』といいますからね。そこを意識して取り入れていけば、もっと面白くなると思います。


 昔から東洋のファンタジーは水場が異世界に通じ、西洋では鏡や窓、門といったことから異世界へ。そんなことを思い出した私は『今日から○王!』も便器から異世界だった気が……黙ります。


 作中で主人公が赤ん坊になるところが好み! 唐突なヨイショ。作品としては読みやすく、面白い日常もの。これからは────期待。


八艘跳。(´ω`)


 この書評エッセイを読んで応援したいと思ったら評価してもいいのよ? 『御礼返しに期待!』とか、『評価したから、お礼に評価される!』とかを求めてのレビューや☆をお断りしています。純粋というよりも、普通に読んで作為も裏もなく、『面白かった』『応援してる』『続けバカ野郎』という方々のレビューや☆はありがたいです。『ファジィファミリアは?』という奇特なあなた。すみません。ものすっごく、地道に書いてます。コンテスト? 知らんな。


 次回の書評は決まり次第、呟き、追記します。それではまた次回! アデュー。


次回の書評。

『ラグナロク・サーガ -悠久の系譜-《新章突入/6分:各話読了目安》』著者/氵氵花鳥乙-ししつばめ-

Twitter 2016年03月27日14:08 呟く。




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