『2点!』『徒然物語』 著者/セミノハ

書評レベル『辛口』


タイトル

『徒然物語』 著者/セミノハ


キャッチコピー

『私は『わたし』になりたい』


あらすじ

『ある中学校を舞台にした物語です。徒然な物語ではなく,作者が徒然なるまま書いているから『徒然物語』です。 』


ジャンル

現代ドラマ

タグ

処女作、中学生

総文字数

5,127文字

公開日

2016年3月14日 21:35

最終更新日

2016年3月23日 16:36


────2016年3月24日13:53現在時点。


文章力☆☆☆(★×0)読みやすさ

独創性★☆☆(★×1)オリジナリティ

娯楽性★☆☆(★×1)おもしろさ


────合計☆数『2点!』


 まずはタグの『』に嫌な予感が……的中! 何でもよいので、商業小説、小説指南書を読みましょう! 細かい文章作法は触れませんが、読むだけで赤っ恥を晒すこともなくなるはず。初心者に対して辛めになってしまうのはご容赦をいただきたいのですが……たったひと言で伝わると思う。



 色々と改善点はありますが、基本中の基本として。想像してみましょう。図書館や本屋さんで一冊を手に取ります。パラパラとめくり、目次に目をやるのです。どうです? 読みにくいでしょ? 以下、引用。


目次

* 2016年3月14日

** 2016年3月17日

*** 2016年3月19日

**** 2016年3月20日

● 2016年3月23日

●● 2016年3月23日


 わかりにくいので、私の作品からも引用します。


目次

第一章 黄泉帰る男

其の壱 出逢い 2016年2月22日

其の弐 右腕品評会 2016年2月22日

其の参 麗らかな異世界 2016年2月29日

其の四 異世界珍道中? 2016年3月2日

其の伍 目的地はアーカム 2016年3月6日

其の六 異形の右腕 2016年3月9日

其の七 ミスカトニックに寄る 2016年3月11日

其の八 深きものども 2016年3月14日

其の九 ミスカトニックの陰 2016年3月17日

其の拾 シーユニオン 2016年3月21日


 一目瞭然ではないでしょうか? 非常に残念ながら、あなたの小説は手に取りパラパラしたあと、そっと棚に戻されるでしょう。恐らく、中身の文章を一文すら読まれていない可能性があります。とでも? ミステリなら読みますけどね。伏線かと考えて……。

 それでもプロの作家、知っている作者が条件です。それならば、ある程度の内容を想像したうえで、文章力の信頼がありますからね。読むでしょう。あなたは違います。『初めまして、こんにちは』をするWeb小説なのです。避けられても仕方ないのです。


 を忘れた、置いてきぼりにした小説は『私小説』と呼ばれている文芸ジャンルに多くみられます。いわゆる『実験小説』というヤツです。今もあるのかは知りませんが、かつての文豪たちがこぞって挑戦したジャンルですね。そういう書き方をしていることを自覚しましょう。読書素人なら読みません。ましてやWeb小説。まず、読みません。断っておきますが、玄人も読みません。一部の意識高い方々が好む本です。学術的、芸術的なジャンルになっているからです。


 私小説として書かれているのなら、その書き方は正解なのですが、投稿サイトという形式を出版社だと自覚しましょう。エンタメを好む層が多いのですから、自然とエンタメ作品を読む方々ばかりが集まります。あなたが読まれないとなげくのは、ライトノベルの本棚に『中上健次』の本があるようなもの。誰だって無視しちゃいますからねえ。優しい人なら純文学の本棚に戻してくれるでしょう。あなたはこっちねと。なぜ中上健次? 好きなんです私が。


 まずはエンタメを書きたいのか、私小説を描きたいのか。それを自覚して執筆にあたりましょう。直木賞作家を目指すのか、芥川賞作家を目指すのか。同作品で同時に受賞はできないですよ。何となく書いた……であれば、色々と考えてみてください。意外と難しかったでしょ? 物書きって。それでも楽しいでしょう。物書き。


 さてと。内容にふれていきたいと思います。ちゃんと読んでますからね。擬音の雨の描写、飛鳥あすかという生徒だと思われる一人称形式で語られていきます。生徒だと気づかされるのは話しかけてきた先生の名を忘れていたからです。まだ、男か女かもわかりません。短気な方は、ここで読むのをやめるでしょう。主人公の情報を本編ですぐに出さないのなら、あらすじに記載するのも手法のひとつです。もしくはタグですね。一度、考慮を。


 二話目で隣にいる女性に声をかけられます。そのさい『同じ女の子なのに』という言葉で女性なのだと気づきます。さあ、ここからか。読みすすめていった、とある一文『私とまったく同じ顔の女の子』というくだりにゾクリとしました。どういった流れでそうなったかは、ご覧になって確かめてください。


 総じて作者の気持ちが先走った小説でしたが、私の処女作を掘り返してみたら、十二分に小説の形式に近いと思います。処女作は読者の視点というのを忘れがちですからね。仕方ありません。色々といっているのはすぐに改善できる点でしょうし、やろうと思えば一日で修正できるはずです。中学生特有の青春の瞬間。どこかモラトリアムな香りがする物語でしたね。今後の精進、ご活躍を応援しております。


 物語は数ページしか書かれていません。今後の成長力に期待しています。



 前回も触れましたけどね。私は女主人公が苦手なんですけど……まあ、読みますけどね。


八艘跳。(´ω`)


書評の補足。

 私が『ユーザーフォロー』をしている方々が書評の対象作者ですので、検索がめんどくさい私のような怠惰な方々は利用するといいでしょう。それでは皆さん、また次回お逢いしましょう。


次回書評の作品。

タイトル

『恐怖な彼女 ~僕の自爆と嗤う彼~』著者/草上真


 今から読む。


2016年3月24日15:02 Twitter


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