ひとつだけ。
CHEEBOW
ひとつだけ。
瞬間、ふんわり甘い香りが鼻先をかすめた。校舎に入り上履きに履き替えた、ちょうどその時。
香りの主は僕の横をゆっくりと通り過ぎ、柔らかにウェーブのかかった髪を揺らしながら振り返ると、にっこりと微笑んだ。
「おはよう。まもるくん」
紺色のセーラーカラー。膝上丈のスカートがゆれる。なめらかな頬のラインに、桜色の唇。瞳は黒目がちで、うるると潤んでいたりなんかして。
「あ、おはよ。空ちゃん」
……って……あれ? 空……ちゃん?
目の前の愛らしく美しいセーラー服少女を見つめながら、僕は混乱していた。
なんで……? なんで、ここに彼女がいるんだ?
だって——。
ここは——。
——男子校!
その「空ちゃんもどき」は、にやりと笑った。
「オレだよ、オレ。ま、も、る、くん」
そう、その「美少女」は、空ちゃんの双子の兄……僕の親友、坂田陸!
「り……陸ッ?!」
「ピンポーン!」
スカートの端を両手で軽くつまみ、お姫様のようにお辞儀をしてみせた。
***
噂は一瞬で校内を駆け抜けた。
そりゃそうだ。なにしろ、ここは男子校だ。
日ごろの女子不足は、たとえセーラー服の中身が男子でも盛り上がってしまうくらいに深刻だった。
「しかしなぁ、陸——」
昼休み。いつものように僕と陸は屋上で焼きそばパンを食べていた。
「その格好なんなんだよ」
「似合う?」
うふ、と陸は微笑み、両手を頬にあててみせた。
「似合うとか似合わないの問題じゃないだろ! 学校中お前の噂でもちきりだぜ」
……やめろ……かわいいとか思ってしまうじゃないか。
「なんかファンクラブもできたらしいし」
そうなのだった。
ファンクラブ会員はものすごい勢いで増え、隠し撮りされた陸の画像データは高値で取引されていると聞く。
「なぁ、陸。それ、空ちゃんの制服だろ」
「そーだよ。着ないでおいておくのもったいないし」
残っていたパンを一気に口に放り込み、陸は立ち上がった。
「だから、俺が着てやろうと思ってさ」
「そーゆーもんか?」
「ま、いーんじゃないの? みんな喜んでるし」
軽くスキップ。
いたずらっぽい笑顔で振り返り、
「なー、お前にもやらせてやろうか?」
「?」
「スカートめくりっ」
尻を僕に突き出した。
認めたくない。
うっかりそれもありかと思ってしまった自分の気持ちを認めたくない。
「陸ーッ!!」
そんな自分をごまかしたくて、僕は5月の青空の下叫んでいた。
***
空ちゃんは陸の双子の妹だ。
生まれた時から体が弱かった彼女は、小学校、中学校と入退院を繰り返し、せっかく入った高校にも一ヶ月しか通えなかった。
そしてそれから一年、ずっと退院できずにいる。少しでも気が紛れればと、僕と陸は毎週水曜日の放課後、病室に立ち寄った。今日何があったとか、もうすぐテストで憂鬱だとか、一方的に僕らが話すのを聞いて空ちゃんは笑っていた。その笑顔見たさに、僕らは毎週病院へ通ったのだ。
そして、今日は水曜日だった。用事があると言って陸は先に帰ってしまったので、僕は一人で病院へ向かった。一人だけでお見舞いに行くのは初めてだった。
なんとなくいつもと気持ちも変わって、今までしたこともないのに、たまには何か買っていってあげようかなと思いつく。
病院の近くにある本屋に立ち寄って、文庫本の棚の前でうろうろと。
花を買うとか、もっと気のきいたものを買っていくとかも考えはしたけど、姉も妹もいない、今まで彼女だっていたことがない、そんな僕にはとてもじゃないけど難易度が高すぎる。女の子の喜ぶものなんてわからない。
僕は本が大好きだし、中でも小説はかなり読んでいる方だと思う。これなら、きっと空ちゃんの喜びそうなものも選び出せるんじゃないだろうか。
ま、もっとも、ほんとうに喜んでもらえるかは分からないんだけど。
三十分くらい吟味して、とりあえず過去に読んだことのある大好きな作家の最新刊と、僕の人生で読んだ面白本ベスト5に入る青春小説を買った。
どきどきした。
よく考えたら、女の子に何かをプレゼントするなんて初めての経験だった。
書店の袋を持って、いつものように病院のエレベーターで空ちゃんの病室のある五階に向かう。
さすがに慣れたとはいえ、この病院独特の匂いは少し気分を落ち込ませる。
沈んだ気持ちを振り払いながら病室に入った。
空ちゃんは起きて本を読んでいた。透き通るように白いその横顔。癖っ毛でウェーブのかかった髪を三つ編みにしている。
「まもるくん! ……あれ? お兄ちゃんは?」
読んでいた本から顔をあげ、僕を見た。
4人部屋だけど、先日1人退院したばかりで、今は検査中なのか残り2つのベットも空だった。
僕は肩掛けの鞄をおろし、ベットわきの椅子に座った。
「なんか今日は用事があるって」
「ふーん」
ちょっとがっかりしたように言って、唇を尖らせた。
「ごめんね。僕一人で……」
大げさに悲しんだふりをすると、空ちゃんは慌てたように
「ちがうの! ごめんね! いつも二人一緒に来てくれるから……」
困ったように僕を見た。
「でも、そのかわりっていってはなんなんだけど……」
書店の袋を空ちゃんに手渡した。
「え、どうしたの?」
「あ、お見舞い。いつも持って来いよって感じなんだけど、なんか、今日はいつもと違って一人だったんで、ふいに思いついちゃったというかなんというか、でも、女の子が何を喜ぶかなんて分かんないから、本とか色気ないものになっちゃってほんとごめん」
たかがお見舞いを渡すってことだけで、顔が赤くなり、鼓動が激しくなる。
どうしていいかわからなくて、早口で僕は言った。
「ありがとう。すごくうれしい!」
袋から取り出した本をぱらぱらとめくっている空ちゃんの横顔。
あぁ、うれしいなぁ、と思う。誰かに何かをして、そしてこうして喜んでもらえるのって。
改めてこうして見ると、今日の陸と目の前の空ちゃんはそっくりだった。
普段はそんな風に思わなかったけど、やはりさすがに双子だ。
「今日、あいつ空ちゃんのセーラー服着てきて、学校中大騒ぎになったんだよ」
「えっ?! 私のっ?!」
「そそ、でも、さすが双子! 空ちゃんそっくり」
「きゃー!!!」
空ちゃんは顔を真っ赤にして、両手で顔を覆った。
「もー、やだなー、お兄ちゃんは」
手を顔から離すと、鼻の頭にしわを寄せる。
美少女ってのは得だな、と思う。こんなしぐさもかわいい。
「だったら、早く退院して制服取り返さなくちゃ!」
「——まもるくん」
「それに嫌でしょ?」
僕はにやりと笑う。
「?」
「うちの生徒にスカートめくりされるの」
再び空ちゃんは叫んで、両手で顔を覆った。
***
それからも毎日、陸は空ちゃんのセーラー服を着て空ちゃんと同じ髪型で登校してきた。
女装の理由はよくわからないけれど、陸は変わったやつだし男子だらけの世界に咲いた花は確かに日々に潤いを与えた。
教師たちは何度も注意したみたいだけど、服装と格好以外は特に問題があるわけでもなく(それに陸は成績も良かった!)、いつの間にか問題視されることも少なくなってきていた。
異常も慣れれば日常になる。
そんなある日のことだった。
いつもと変わりのない朝。校門を入ったところで、
「号外! 号外!!! 我が校のマドンナのスキャンダルだ!!」
威勢のいい声を張り上げた新聞部員から、僕は号外を手渡された。
高校生が作るにしては、ずいぶん本格的なレイアウト。
『熱愛発覚か——?! 坂田陸 禁断の愛!』
そこに踊る極太のゴシック体で書かれた見出し。
その下には、セーラー服の陸と隣町の八木坂高校の制服を着た男子生徒が仲良く顔を寄せ合っている写真。
場所は、駅前のファーストフード店か。
陸の女装のわけ。最近妙に付き合いの悪い放課後。
そうか、そういうことだったのか。
男だけど男しか愛せないとか、男だけど心は女だとか、そんな話は僕も聞いたことはあった。
親しいと思っていた陸だけど、その心の奥にはこんな想いを抱えていたなんて……。
こんな時、僕はどんな顔をしたらいいんだろう。なんて陸に声をかけたらいいんだろう。
「彼氏ができてよかったな、おめでとう」って言ったらいいんだろうか。
良く分からなくなったので、とりあえずいつもの昼休み、屋上であんぱんをぱくつきながらパックの牛乳を飲んでいる陸に向かって、僕は「おめでとう」と言ってみた。
陸は目を丸くして僕を見た。
数秒動きが止まる。
そして、盛大に牛乳を、吹いた。
「真顔で! おめでとうとか! 言うな!」
げらげらと大笑いして、口元から牛乳を垂らしながら陸は腹を抱えた。
「いや、だって……ほら、あんな写真」
「で、なに? あれか。俺が大好きな男の子とついにデート! とか思って、それでおめでとうかよ! あほすぎる」
目に涙を浮かべて陸は笑い続ける。
「まるで目と目が合ったら病気がうつるみたいに俺を避ける奴らもどうかと思うけど、祝福するお前はあほだ」
「……けど、あの写真はまずいだろ」
ストレートにあほ呼ばわりされてへこみながらも、なんとか反論する。
「気にすんなって」
「けど……」
「あれは、一言二言話しただけだって」
なんでもないことのように言う。
いや、そうじゃない。
ずっと一緒にいたから分かる。
なにか、僕に隠している。
「でもさ、空ちゃんの制服着てああいうことするの、やめたほうがいいと思う。空ちゃんだって嫌がると思うし」
「……」
「女装癖のある兄がいるとか噂になるのもいやだろうし、制服を汚したり破ったりしたら空ちゃんがまた学校に通うようになったとき困……」
最後まで言い切れなかった。
「分かったようなこと言うな!!!」
陸は、いきなり立ち上がると屋上の柵を思いっきり蹴った。
ガシャンと、それはびっくりするほど大きな音をたてた。
ぎゅっと唇を噛みしめて、陸はうつむいている。
「——陸」
こんな陸を、僕は初めて見た。
「……ごめん」
顔にかかった髪をかきあげて、陸は空を見上げた。
悔しいくらいに澄み渡った青空。
「なんかあったのか?」
「なんもないよ」
「——でも」
肩に伸ばそうとした僕の手を、陸は払いのけた。
「これは、俺の問題だからさ。しばらく放っておいてくれないか?」
そう言って僕をまっすぐ見つめる。
陸がこんな表情をするなんて知らなかった。
思いつめたような、悲しんでいるような、憤っているような。
「——陸」
陸は僕に背を向けて歩き出した。
もう一度呼びかけようとしたけれど、やめた。
きっと陸は振り返らないんだろう。
空を見上げた。
ほんとうに、ほんとうに悔しいくらいにいい天気だ。
今日は。
***
翌日から陸は僕を避けるようになった。
携帯に電話をかけても出ないし、メールを送っても返信はなかった。学校ですれ違っても決して顔を合わせようとしなかった。
無視しているというより、必死で僕を自分の世界から消そうとしているように見えた。
きっと、陸がしようと思っている「何か」を僕が邪魔をする、そう思っているんじゃないかと僕は想像する。
いつも一緒にいて、親友だと思っていた。
それなのに、あんなに思いつめて苦しそうに言う「自分の問題」を僕には隠す。
どんな問題でも僕は陸の力になりたいと思っているのに、それを陸は拒絶しているのだ。
寂しかったし、憤りも感じた。
お前がそういう態度をとるなら、僕だって歩み寄ったりするもんか。
そう思う心の奥はざわざわとした。
そうして、一定の距離を置いても陸の噂は耳に入ってきた。
男と手をつないでいたとか、男と一緒にホテルに入っていくところを見たとか、ほんとうだか嘘だか分からないものもあった。
いつの間にかファンクラブも解散して誰もいなくなり、盛り上がった校内も、どちらかといえば陸へのバッシングのムードが強くなってきていた。
そんなムードを陸も気づかないわけはなかったと思うのだけれど、それでも、陸は学校を休むことはなかった。
あからさまな罵声を浴びせられることもあったし、いじめまがいの嫌がらせをされることもあったようだ。それでも、陸はただうつむいて耐えていた。そんな陸の横顔を僕は何度も見た。
どんどん陸は孤立していったが、陸は僕に助けを求めることはなかった。
その頃になると僕にも少しだけ理解できるようになっていた。
陸がしようとしている何かは、たぶん、こんな状況で歯を食いしばってでもしたいことで、しかも一人でやらなければいけないことなのだ。
陸の想いが分からないまま日々は過ぎていき、そして、十日後。
僕は真実を知った。
***
日曜日だった。予定のない休日。
両親は芝居に行くといって仲良く昼過ぎに出かけていったから、家には僕一人だった。
ソファにだらしなく横になって、観るともなくテレビを観ていた。テレビから聞こえてくる笑い声が部屋を満たしている。
若手芸人の突っ込みに重なるように、テーブルの上の携帯電話が鳴った。テレビに目をやったまま手を伸ばし、携帯電話を引き寄せた。
——液晶には「陸」の文字。
慌てて飛び起き、携帯電話を耳にあてる。
「今、暇か?」
久しぶりに聞く陸の声だった。
「あぁ」
陸の声には、なんだか温度が感じられなくて、僕はそれしか答えることができなかった。
「これから駅前に出てこられないか?」
「いいよ」
即答した。
何があるのかは聞かなかった。
電話を切ると、僕は玄関に向かいスニーカーを履いた。
待ち合わせは、駅前のファーストフード店から道を挟んだ正面にある、美容室の前だった。
店の前に陸は立っていた。
ジーンズにグレーのパーカー。長い髪を後ろでひとつに束ね、その目は、じっとファーストフード店を見つめている。
陸の視線の先を追う。
——!
信じられなかった。
ファーストフード店の店内。窓際の席にワンピースを着た「陸」がいた。目の前には例の噂の彼がいて、二人は楽しげに笑っていたのだ。
いや違う、あれは陸じゃない——。
「空だよ」
陸が、僕に顔を向けた。
「空ちゃん?!」
確かに、目の前に陸がいるのだ。そう考えるのが当然だ。
でも、あの例の彼、陸と噂になっていたはずで……空ちゃんは入院しているはずで……。
「今あいつは生まれて初めてのデートをしてる」
視線を空ちゃんに向けながら、陸はゆっくりとそう言った。
「——もしかしたら、人生最後かもしれないデートをな」
「——え」
目の前をトラックが通り過ぎて、一瞬空ちゃんの姿が視界から消える。
時間が止まったような気がした。
「空に残された時間は、あとわずかだ」
たんたんと言う陸の言葉と同時に、空ちゃんの笑顔が見えた。
「そ……そんな!! だって、空ちゃんあんなに元気そうじゃないか!」
楽しそうだった。僕らには見せたことがないような表情を、空ちゃんはしていた。
残された時間って何だ? あと、わずかって何なんだ?
取り乱しそうになったけれど、陸の冷静さがそれをさせてくれなかった。
「——けど、事実なんだ。こんな日がいつか来ることを俺は知ってた。それが、思ったより早く来てしまった——そういうことだ」
陸の横顔。視線は空ちゃんに。
「今、空と一緒にいる奴。あれ、空のたった1ヶ月の高校生活の中で、通学電車でいつも一緒になって一目惚れした相手なんだ」
例の彼。
真面目そうで、とっても優しそうな顔をしている。
「空はいい思い出ができたと言って笑ってた。彼と出会えたことだけで満足なんだと、片想いできただけで幸せなんだ、と」
空ちゃんの笑顔。彼の笑顔。ここから見ていると、まるで恋人同士のように見えた。
「でも、それって、あきらめだろ? 声をかけて知り合って、彼のことを知って、彼も空のことを知って、毎朝声をかけるようになって、それでデートの約束をして。もし空が元気で普通に通学できたとして、何にもしないで諦めてしまえるくらいの、そんな想いなのか? 俺が聞くと、空は小さく首を振って言ったんだ。『もしそうできたら、素敵だけど……』って」
陸は僕を見た。
僕も陸を見た。
少し痩せたな、と思った。
「だったら、病室を出られない空の代わりに俺がそれをしたらいい。都合のいいことに俺たちは双子だ。顔もそっくりだ。」
すべてがつながった。
陸がどうしてもしたかったこと。
「陸がセーラー服を着て学校に来てたのはこのため——」
「あぁ」
陸は頷いた。
「けどな、今になって悩んでる。こんなやり方はフェアじゃなかったんじゃないかって、恋愛は結果よりも過程のほうが大事なんじゃないかって。空もそう言ってた。だけど……」
苦しそうに、搾り出すように陸は続けた。
「だけど、俺は空のために何かしてやりたかった。ひとつだけでも思い出を残してやりたかった!」
「……」
「なぁ、まもる……。これって、俺の自己満足だったのかな?」
もうあと少しで消えてしまうかもしれない空ちゃんのために、陸は何かをしてあげたかった。それが、思い出を作ってあげることだった。
やり方が良かったとは僕も思わない。
なんだか無茶苦茶だ。
でも、だけど、陸の気持ちは分かる。
だって、陸はあんな空ちゃんが見たかったんだ。
「——けどさ。陸」
なにか面白いことを彼が言ったのだろうか、はじけるように空ちゃんは笑っていた。
「あれ見ろよ? 空ちゃん、笑ってるじゃないか——」
病室であんな風に笑ったことはない。
でも、今、空ちゃんは好きな人と楽しい時間を過ごして笑っている。ほんとうに、ほんとうに楽しそうに笑っているのだ。
「僕には、今、空ちゃんがすごく幸せそうに見えるよ」
だから、僕は陸に笑いかけた。
あれが幸せというものでないなら、僕は幸せというものがどんな形をしているのか分からない。
「だろ? 陸」
陸の顔が歪んだ。
右目からぽつんと落ちた。
それをきっかけに、涙がとめどなく流れ出した。
陸は、強く唇を噛み締めていた。
「空ちゃん幸せそうだな」
そう言って背中を軽くぽんぽんと叩いてやると、今まで溜め込んでいたものが爆発したかのように、陸は嗚咽した。
***
それからひと月もたたずに、空ちゃんは天国に行った。
お通夜とか葬式とかでばたばたとして、呆然としたり泣いたりと僕も忙しかった。
だから、僕も空ちゃんのことが好きだったのかもしれないと気づいたのは、それからしばらくたってからだった。
あれから、陸は長かった髪をばっさりと切った。
最後の日、空ちゃんは陸に向かって「ありがとう」と言ったそうだ。
救われたよ、と陸は微笑んだ。
今度は彼女作らなくちゃな、と陸は笑った。
ひとつだけ。 CHEEBOW @cheebow
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