#7劇座の花形

#7ヴァルトスの城下・広場

音声:「陽気な音楽」(前座の催しに沸く)「人々の歓声」

音声:「どっと歓声」

フォーンス王「あの女、一座の花形だったか。演目は「ヴァルトスの鏡」悲劇か」

フォンテ王女「史実でしょう。父上がその悲劇の女王フォンテーヌにちなんで、わたくしを名付けられたのでしたね」

フォーンス王「フォンテ、そなたはこのようなところにまで、何のようだ」

フォンテ王女「箱庭に込められて、つまらなかったんですもの。乳母やにこっそり連れ出してもらいました」

フォーンス王「(ため息し)今宵はよくしゃべるではないか」

フォンテ王女「乳母が、おしゃべりでない女はいないと申してました」

フォーンス王「賢い女は黙るものだ。一時(いっとき)口を閉じなさい。始まるようだ」

フォンテ王女「横暴だわ」

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